はるやすみのお話、お届けします。
海鳴市での、はるやすみ:はじまり
春休み。
それは、学生たちにとっては宿題がなくてラッキーだったり、あるいは試験の合否を心配したりとか。
色んな感情があると思います。
これから話すのは、春休みに私が巻き込まれた、奇妙な出来事のお話です。
誰かにこうやってお話するのは初めてですが!
ヴィヴィオ、全力全開で頑張ります!
『おや、ヴィヴィオさん主役ですか。となると、私の出番がない……?』
「おかしなこと言ってるとまたパパにグツグツ煮込まれるよー」
春休みのほのぼのとした午後。
私、久保田ヴィヴィオは自宅でのんびりナンバーとテレビを見ています。
今日もパパはお仕事で家にはいません。だけど、ナンバーはこの前いたずらした罰で自宅待機。
私は学校も宿題もないから、のんびりとしていました。
「はぁー。やっぱりこたつっていいよね。ドクターたちも言ってたけど、こたつって人間の産み出した最高の道具だねー」
『ヴィヴィオさんもそれにやられてぐーたら人間になってますからねぇ。どこかの世界線の格闘技(と書いて射撃もありの魔法バトル)をしているヴィヴィオさんとは大違いです』
「なにか言ったー?」
『いいえ、何も』
それならいいけど。
ナンバーの独り言を無視して、机の上のみかんをむいで頬張る。
うん、おいしい。
『僕と、同じ姿をしている……!?馬鹿な!君は、一体……!?』
『ふふふ……当たり前じゃないか、過去の僕。僕は、未来から来た君自身なんだからね』
「わぁ、白熱の展開だね」
そんなことをしていると、テレビでやっている映画がクライマックスに入っていた。
『過去ですか。もう既に行った身としてはどうでもいいですねぇ』
「あー。そういえばナンバーとパパはこの前のクリスマスの時に過去に行ったんだよね。どうだった?」
『どう、と言われましても。一度行ってしまえば、特に思うこともないですよ。至って普通です。そういえば、あの事件まだ終わってないんですよね』
「え、そうなの?」
ナンバーがあっけらかんと事件が終わってないと言い放ち、驚く。
『だって時間移動に使ったジュエルシード入りの機械、まだ見つかってないんですよ?本当、どこ行ったんだか』
「そうなんだ。その機械ってどんな形なの?」
『少々お待ちを……ありました、これですね』
ナンバーは空中に黒い直方体を投影する。
ところどころに装飾やボタン等が見られる辞書くらいの大きさの機械だけど……
「ごめん、見たことないよ」
『ですよねー』
「あ、そうそう。機械と言えば面白いのがあるんだ。ちょっと待っててね……」
自分の部屋に戻り、ランドセルを開き、あるものを取り出し、戻ってくる。
「ジャーン!ヴィヴィオもついに、デバイスをもらっちゃいました!ドクターお手製の最新型、その名前も『JS』だよ!」
『ええええ!?なんですかそれ、聞いてない!』
それは、二つ折りにできるどこかの携帯ゲーム機に似た形の。ヴィヴィオの、デバイスだ。
『というか、なんで持ってるんですか?魔法なんてどうでもいいー、みたいな感じだったヴィヴィオさんがなんで持ってるんです?いや、そんなことより!とにかく解析だ!解析させろぉ!』
「わわ、待ってよナンバー!そんなに焦らないでよー!」
ふわふわと空中に浮かんで迫ってくるナンバーをなんとか交わす。
なんでそこまで迫ってくるのかなぁ!?
『デバイス、ナンバーの反応を確認』
『「ほぇ?」』
その時。聞き覚えのない声が私のデバイスこと、Jsから聞こえた。
JSって、喋らなかったと思うんだけど。
『システム、正常動作確認……OK』
「……ナンバー?何したの?」
『なんで毎回毎回私のせいにするんですか!今回は私何もしてなーい!』
ナンバーと口論していると、JSの画面の光が増していく。
『システム、オールグリーン。対象、ヴィヴィオ、ナンバーの二名。これよりワープ、開始します』
「わぁぁぁ!?な、なんとかしてナンバーっ!」
『しょうがないなぁ、ヴィヴィオちゃんは……まあ、無理なんですけどね!!』
「この役立たずーっ!!」
こうして、私、ヴィヴィオは。
「きゃあぁぁぁ!?」
「ぬおっ、何をするか貴様ァ!?」
時を越えて、奇妙な出来事に巻き込まれてしまったのです。
「ええい、離れんか小娘ぇ!人の顔面に足をめり込ませたと思えば勝手に体にしがみつくでない!!」
「む、無茶いわないで!今ここで放したら海にまっ逆さまに落ちちゃうからぁ!!」
「え、えーと……なんなんやろ、この状況?」
「さ、さすがのわたしでもこの状況に割り込む勇気はないかなー……」
続くっ!!
G(頑張って考えても展開が)
O(思い付かないけど)
D(どうにでもなーれ精神で頑張ります!)
略してGOD!!
「ヴィヴィオの、はるやすみ~GODも添えて~」
始まるよ!
毎日夜8時投稿目指して頑張ります!