こんばんは、ヴィヴィオです。
無限書庫でひたすら砕け得ぬ闇について調べます。
が。一向に情報は出てきません。
「……これは切り上げて帰るべきではないでしょうか」
シュテルが疲れたようすで言います。これには私も同意です。
お昼までずっと調べているのですが、手がかりすらありません。
『私も頑張ってはいるのですが、ここまで調べて出ないのはもう本当にないのではないでしょうか?』
「うーん……それだと振り出しに戻っちゃうよね。どうしよっか」
「ふむ。時間が時間ですし。一旦昼食を食べましょう」
「わかった。それじゃ、おすすめの場所があるんだ。一緒に行こっか」
「……あなたは何でも知っているのですね」
「ミッドチルダが未来とあんまり変わってないだけだよ」
割と変化がない街だよね、ミッドチルダ。
「……美味しいです」
無限書庫から少し離れた場所。そこにあるのは地球の洋食を出しているお店。
なのはママに地球の料理ってどんなのがあるのって聞いたら連れてきてくれた、私にとって初めて地球料理を食べた場所です。
おすすめはミートソーススパゲティ。
トマトの甘さとそぼろ肉がすばらしいハーモニーを作り出しているのです。
「でしょー?ヴィヴィオもお気に入りなんだ。見た目は普通のスパゲティなのにすっごく美味しいんだ」
「ふふっ。これはディアーチェたちとも来たいですね」
「いいね、それ。その時はドクターも誘おうかな」
「……あえて呼ばずに「なんで私を呼んでくれなかったんだ」、と凹ませるのはいかがでしょう」
「シュテル、黒い。黒いってそれ」
談笑していると、そこに店員がやってきました。
「すみません。混んできているので他のお客様と相席してもらってもいいでしょうか?」
「え?私はいいけど。シュテルは?」
「私も問題ありません。後私の名前はシューティです」
あうっ。
うっかりしてました。偽名とか中々馴れないなぁ、なんて考えていると、他のお客さんを連れて店員さんが戻ってきました。
そして、そのお客さんを見て、私は驚きます。
「……小さいなのはママ?」
「えっ?ま、ママ?なんで?」
それは、小さいなのはママだったのです。
そして、それは。
「おや、タカマチナノハではないですか。お久しぶりですね」
「あーっ!シュテルちゃん!」
これからの日常の、転機となったのです。
一方その頃。
「なんでアタシがレヴィと散歩に行くことになったの……?」
「キリエがじゃんけん弱いからだと思うなー」
地球では、レヴィとキリエが海鳴市を散歩していました。
レヴィが外を探検したいと言い張り、それに当然ながらディアーチェは難色を示していたのですが、レヴィがあまりにもしつこいので、誰か一人が付き添いでつくことを条件にしました。
そして、肝心の誰が付き添うかというのは、ドクター含む参加者3名のじゃんけんでした。
そのじゃんけんで負けたのは、キリエさん。きっと運が悪いのでしょう。
「というか、あっちにふらふら、こっちにふらふら行きすぎてキリエ・スーパー・お疲れモード……」
「え、これでへばるの?ロボットなのに弱いねー」
いっそ吹き飛ばしてやろうか。キリエがそう考えるのも無理はありません。
そんな時。
「あれ、ビビオ?なんでいるの?もう捜索は終わったの?」
レヴィはヴィヴィオに出会いました。ただし。
「えっ……?な、なんで私の名前を知ってるんですか?ってあれ、フェイトママに似てる……?」
「どうかしたんですか、ヴィヴィオさん」
そのヴィヴィオは、見知らぬ碧銀の髪を持つ少女を引き連れていたのでした。