こんばんは、ボクだよ。
ようやく飲み会始まったんだ。さて、面白くなりそうだ。
……というかさっきからなんでそんなにヴィヴィオを気にしてるの?何かあった?
「ごめん、仕事長引いちゃった」
ようやく高町さんが店にやってきた。結構遅かったなぁ。
「はは、高町さんもお仕事大変だね」
「お、お疲れ様です、高町さん!」
「あはは、そうかしこまらなくていいよ、ティアナ」
そう答える高町さんには、上司特有の雰囲気があった。僕部下があんまりいないからそういう雰囲気は持ってないんだよなぁ。
「そういえば、そろそろ二十歳になるんだっけ、高町さん」
「うん、そうだよ。私とボクくんが出会ったのがもう十年も前になるんだね……」
……そうか。もうそんなになるのか。あれからだいぶ時間もたって、お互い大人になったなぁ。
「あ、そうだ。ボクさん、せっかくですからなのはさんの思い出話を聞かせてくださいよ」
「思い出話、かぁ。僕はいいけど。高町さんはどう?」
「うーん……いいよ。せっかくだから、当事者としても聞きたいしね」
「ああ、いいよ。そうだな、僕と高町さんの出会いは……」
「パパがすっごく楽しそうな会話をしてる気がする!」
アースラ。乗組員全員の未来関連の記憶を取り戻したその船には、久保田ヴィヴィオとシュテルが乗り込んでいた。本来であれば、敵である管理局の船に乗り込むつもりはなかったが、シュテルの提案で乗り組み、スパイになることにしたのだ。
「……艦長。本当にあの二人を信用してもいいのですか?」
それを怪訝な目で見ているのは、クロノ・ハラウオン。苦労人である。
「彼女がボクさんの娘であることはナンバーの存在からして確実よ。信用できると思うわ」
そんな彼に返答したのは、リンディ・ハラウオン。クロノの母親にして、アースラの艦長である。
「理のマテリアルについてはどうするんですか?あれは以前の事件で敵だったわけですし……」
「それについては、以前のフェイトさんみたいな形の保護観察としましょう。手が多いに越したことがないわ」
「付け加えると、ヴィヴィオの魔力光は虹色な上にオッドアイなのですが。これって古代ベルカの聖王の証なのでは……」
「クロノ。もう細かいことは言っちゃダメ。気にしてたら精神的に疲れるわ。正直もう投げ出したいくらいなの。でも、やるしかないじゃない。この事態に対処できるのは私たちだけなんだから」
「母さん……!!」
ハラウオン親子が哀愁を漂わせている、が。
「わぁ、小さいフェイトママだぁ……!!」
「え、う、うん。私はフェイトだけど……ママ?」
そんなことはヴィヴィオにはお構い無し。新たに現れた被害……もとい、フェイトに目を輝かせていた。
「あ、これは気にしないで。癖だから」
「癖?そういえば、なのははどこに行ったの?ここにいるって聞いたけど……」
「ちょっと前に「シュテルちゃんと戦ってくるの!」って言ってどこかに行ったよ」
「なのは……ってシュテル?最近アースラの乗員って増えたの?」
『理のマテリアルのことですなー。相変わらずシュテルさんは大人のお友だちに受けそうで何よりです』
「うん、ナンバーも何を言ってるのかさっぱりわからないけどいつも通りみたいだね」
……割りと純真なフェイトにすらこの扱いのナンバーとは一体……