海鳴市での、なつやすみ   作:あおい安室

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6月4日は八神はやての誕生日!
なので特別編やりますよ。
はるやすみ?聞かないで(青ざめ)


6月4日な海鳴市の一コマ:待ち合わせ

「それじゃ、行ってきまーす!」

 

「いってらっしゃい、ヴィヴィオ。今日は半日だよね?」

 

「うん。終わったらアリサママとすずかママと一緒に先に行ってるね」

 

「間違ってはないけど、盛大に間違ってるから。あの二人はママじゃないって」

 

『まだ、ですねー』

 

ナンバー、やかましい。ヴィヴィオもそろそろやめようね。本当に僕が困るから。

ヴィヴィオを見送って、準備を整える。

 

「さて、行きますか」

 

 

「……朝から何か楽しそうですね」

 

「え、そうかな?」

 

自分のデスクで書類仕事をしていると、隣のクアットロに言われた。そんな風に見えるかな?

 

「見えます。時々顔がにやけてますよ」

 

「え、本当に?」

 

気が付かなかった。うーん、考えてることが顔に出やすいのは問題だな。改善しなければ。

 

「戦闘機人の機能を使わなければわからないミリレベルですが」

 

「それもはや単なる誤差だよね?」

 

「ま、冗談ですよ。女の勘、ですかね」

 

……クアットロが言うと、信用できないなぁ。あれだ。僕の行動を監視してる可能性があるな。

 

「ウェンディ、クアットロ押さえて」

 

向かいのデスクのウェンディに指示を出す。

 

「はい?今っスか?なんで?」

 

『お姉ちゃん命令です。言うことを聞かないと、訓練施設で「ボクさんから聞いた、ブルースライダーっス!」って言ってガジェットドローンIV型に突っ込んだ姿を社内に拡散』

 

「いやー、お姉ちゃんには逆らえないっスねー!!」

 

サッと動いたウェンディがクアットロを確保する。いつもの光景なので回りの社員はまったく気にしない。

むしろ面白そうなものを見る目で見ている。もっとやれとかそういう声が聞こえてきた気がした、

 

「はぁ!?ちょっと、やめなさいよウェンディ!」

 

「ナンバー、今のうちにクアットロのパソコンをハッキング。僕の活動を監視してないか確かめて」

 

『おまかせあれー。ついでにクアットロちゃんがエッチなものとか隠してないかチェーック!』

 

「そ、そんなものないわよ!というか、監視もやってない!やめなさいナンバー!!」

 

『だが断る。……おおう。エッチなものが全くない。クアットロちゃん、欲求不満だったりしませんか?』

 

「しないわよ、バカ!」

 

……ナンバーに任せたの、間違いな気がしてきた。

 

『ふいーっ。データに目通し完了っと。マスターの監視は全くしてませんでしたよ』

 

「え、本当に?」

 

「だから言ったじゃないの!全く!今度仕事で仕返ししますので、覚えておいてくださいね!」

 

うわぁ、恐ろしいなあ、それ。前にちょっとしたことで怒らせちゃったら翌日の仕事がものすごく増やされたことがある。おまけに内容がちゃんとしたものだから、断ることもできないし。

あの日は大変だった。

 

『でも、マスターじゃなくて私の妹たちを監視してましたけどね。少なくとも会社内の監視は確実ですね!』

 

「……何やってるっスか?」

 

「げえっ!!こ、これは……その……」

 

「はいはい、話は休憩室で聞くっすよー。ナンバー、ご協力感謝っス」

 

そういってクアットロを引きずりながら休憩室に向かうウェンディ。頑張れ、クアットロ。自業自得だけど。

 

『……そーしんっと』

 

「ナンバー?今何送信したの?」

 

『ウェンディちゃんブルースライダーなうの動画を社内のネットワークに送信しました』

 

なんで!?あの話の流れ的に送信しちゃダメでしょ!?

 

『言うことを聞かないと、社内に拡散しーなーい。って言おうと思ったのに遮っちゃうから。ウェンディちゃんが言うことを聞いちゃったので、嘘をつかないナンバーちゃんは拡散するしかないのですよ』

 

「ナンバー酷いっ!やめてあげなよ。動画削除してあげてよ?」

 

『え、もう再生回数一万突破しちゃいましたが』

 

「ちゃんと仕事しようよJSインダストリー!!」

 

周りの社員全員が顔をそむけた。大丈夫なのかこの会社。

 

 

「……って言うことがあった」

 

昼下がり。今日は午後は休みを取ってたから、会社を出ていきつけのごはん屋さんでお昼を食べる。

そこで隣に座った女性に話をしていた。

 

「っ……!!あ、あかん……死ぬっ!笑い死ぬっ!!」

 

隣の女性がお腹を抱えてうずくまる。そんなにウケるとは思わなかった。

 

「はーっ、はーっ……地球に帰ってきてそうそうに君の見つけたおいしいごはん屋さんに案内してもらえたと思ったら、まさか笑い殺されそうになるとは……」

 

「でもそれが一週間に四日はあるよ」

 

「笑顔が絶えない職場とはそこのことやな。実はブラックやったりせんの?」

 

失礼な。そんなことないからね。地味に結構いい会社だからね、JSインダストリー。

 

「8時出勤で5時に仕事が終わって、自宅に仕事を持って帰ることは年に20回あれば多い方。土日は休み。年収900万くらいかな」

 

「とんでもなくホワイトやった」

 

「年収が僕より多い人が何を言ってるのか……」

 

「ふふふ。おまけに私、美人やから給料もちょっぴり多いんよー。養ってあげてもいいんよ?」

 

「自分が美人ってうぬぼれてる人はちょっと……」

 

「がーん!ボクくんに美人じゃないって言われたっ!!」

 

「うえっ、そういう意味じゃないからね!?」

 

女性が泣き出した。あわわ、どうすれば……

……あれ、こういう展開前にもあったような。

 

「……いただきっ!」

 

「あー!僕のから揚げが!返せっ!」

 

「ふふん、人のことを美人じゃないって言う人に返す義理はないっ。はぐっ……うん、旨い!」

 

「うぐぐ……ならばサバの味噌煮を奪い取らざるを得ない!!」

 

「む、やらせんよ、私のサバの味噌煮はーっ!」

 

隣の女性がサバの味噌煮を守ろうとする。望むところだ、奪い取ってやるっ!!

 

「……店内では静かに」

 

「「すみません」」

 

まあ、すぐに店長に怒られたけど。仕方ないんだけどさ。むう。

 

 

「……それでもサバの味噌煮の味が気になるので一口ください、八神さん」

 

「ん、ええよー」

 

今まで会話していた女性。その名は、八神はやて。管理局で働いている僕の友達だ。

今日は、6月4日。八神さんの誕生日ということで、休暇をとった八神さんが地球に帰ってきているのだ。

これから話すのは、そんな八神さんの誕生日を祝うことになった話だ。

少し長い話になりそうだから、少しづつ話すとしよう。楽しんでほしい。きっと八神さんも喜ぶからさ。

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