なのフェイの出番はない。
ヴォルケンリッターとかはやてに焦点当てたいのにあの二人がいると全てをかっさらってしまうので……
「闇の書の起動を確認しました」
その日は、少女の生まれた日だった。
「我ら、闇の書の主を守る守護騎士でございます」
少女の前に突如、光が現れ。
「夜天の主の元に集いし雲」
その光から姿を現したのは、4人の戦士たち。
「ヴォルケンリッター、何なりと命令を」
そして、その戦士たちは。少女の、家族となったのであった。
「っていうのが10年ちょい前の話なんよ」
「……なんというか。八神さんって本当に住んでる世界が違うんだなってことを実感した」
普通におかしいよね、八神さんって。あまり面と向かっては言えないけど、両親がいないのに生活できてたり、普通にあやしいヴォルケンリッターを受け入れてたり、今では管理局の偉い人だったりとか。
僕と住んでる世界が違いすぎる。
「はぁ?魔法が使えて天才科学者とも知り合い。その上友達にその住んでる人が違う人がいるアンタの発言じゃないでしょ」
「お嬢様にも言われたくはないなそれ。というか、友達だったら月村さんとバニングスさんも一緒でしょ?」
「ふふ、そうだったね。あ、こーら、喧嘩しないの」
そういって喧嘩しようとしていた猫の仲裁に入る月村さん。
昼下がりのおやつ時。ここは月村家。八神さんが休暇を取って地球に帰ってくるということで、バニングスさん、月村さんと僕の4人でお茶会をする予定を立てていたのだ。
「……これだけ美人ぞろいの友人がいるパパが一番住んでる世界が違うと思います」
「ヴィヴィオ!?」
『ですなー。ま、そういう友人が多い方が色々と楽しめて私大満足、ナンバーさん大勝利なのですがね!』
猫の群れにすかさずナンバーを投げ込む。あっという間に猫に埋もれてナンバーの悲鳴が聞こえた。
「それにしても相変わらずここの猫って多いよね。昔から変わらないからなんだか安心するよ」
『さらっと会話に戻った!?じゃなくて助けてー!ヘルプ!舐められちゃいけないところまで舐められてしまいます!!』
「……私もあの中にリインを投げてみたいなぁ。猫と戯れながら最終的に猫のおもちゃになるリイン……いける!」
すっごくかわいい気がしてきた。ぜひ一度見てみたいな、その光景。今日はリインフォースはヴォルケンリッターと共に行動しているから、ここにはいない。残念な。
「やめなさいよ魔法使い二人!自分のデバイスをなんだと思ってるのよ!!」
「おもちゃ」「愛玩動物」
「ボクはともかく、はやては一度痛い目見るべきだと思うわ」
「もー。冗談やって。さすがツンデレ、冗談が分からんなぁ」
「誰がツンデレよぉ!!」
八神さんに襲い掛かるバニングスさん。それにキャーキャー言いながら抵抗する八神さん。
それを見ながら月村さんが用意してくれた紅茶を飲む。うん、おいしい。
「……平和だなぁ」
「平和だね、ボクくん」
『二人が平然としすぎですよ!?お願いですからヘルプーっ!ひゃぁぁぁぁ!?』
うん、平和だ。
「これで観念しっ、は、はやて、あんたどこ触ってんのよっ!?」
……平和だ。うん。誰が何と言おうと、平和だ。
「それで、本音はなんなのかなボクくん?」
「あれに関わりたくない。関わったら面倒ごとしかない」