今回は出来がかなり悪いと自負しています。情けない。
「みなぎるぞ食欲!あふれるぞ旨味!ふるえるほどカレーェッ!!」
「ようするに普通のカレーってことでいいかな?」
「それを言うでないわ!!」
夕食の時間。ディアーチェ……呼び捨てか王様って呼ばないと怒る……が、カレーを用意してくれた。
というか、なんだその紹介。どこかで聞いたというか、燃え尽きるほどヒートというか。
「えー、王様のカレー、辛すぎるからやだよ」
「いや、それがいいと私は思うのだがね。リインフォースくんもそうだろう?」
「……正直私は甘めの方が好みですので……」
ディアーチェの料理はシャマルさんのように食べられないほどではないようだが、それでも辛さには賛否両論の模様。僕としては辛いほうが好みだからいいけど。
「じゃあ、ボクくんが甘いカレーを作ったらどうかな?」
「どうしてそうなるのか。ん……もしかして、高町さん辛いのって苦手だった?」
「……うん」
苦笑いしながら答える高町さん。意外とかわいい気がする。
「仕方ない、やるとしますか。調味料を多少加えて煮込みなおせば、多少は甘くなるはずだよ」
「むう。気に食わんが、我のカレーに手を加えることを許可する。だが、その手腕を見せてもらうとしよう。構わんな?」
「いいよ、ディアーチェ……やっぱり、なんかはやてさんとバニングスさんを足して二で割った感じが少しするなぁ」
「???」
首をかしげるディアーチェ。気にしなくていいよ。ツンデレっぽいって意味だから。
「うわ、すごくおいしい!ボクさんって料理も結構得意なんですね!」
「あはは。料理ができるといろいろと便利だからって」
「ただいまー!高町ヴィヴィオ、ただいま帰還しました!あ、若いボクおじさんだ」
カレーを食べながら、テレビを見ていると一際大きな声と共に、金髪の女性が入ってきた。
大人になってるから一瞬気が付かなかったけど、声でわかった。ヴィヴィオだ、この人。
例の平行世界のヴィヴィオ……ああ。
「それくらいの年になってたら、僕もおじさん、か……泣きたくなってきた」
「ヴィヴィオさん、言わないで上げてください!」
だよねぇ。こんなにヴィヴィオがおっきくなってるってことは僕も多分向こうでは30、40代ってことだし。
ヴィヴィオの友達も思しき女の子も、こんなにおっきいし。
「……アインハルトさん、私面白いこと思いついちゃった」
「絶対にやめてあげてくださいね!!」
「え、変身魔法?そんなものあったの?」
「はぁ?変身魔法すら知らないの?スカリエッティ、あなたこれにどんな教育してるのよ」
「彼への教育はデバイスに任せているのでね。文句はそちらにいいたまえ……しかし、虚弱体質ともいえる君がこの辛いカレーを食べても気絶しないとはね」
「……一発、砲撃してあげてもいいのよ?」
「やめてくださいプレシア」
その後、平行世界のヴィヴィオが変身魔法を解除。僕の知ってるヴィヴィオより少し大きいくらいのサイズになった。平行世界のヴィヴィオの友人だというアインハルトさんも同様。
……平行世界の未来では変身魔法が流行りなんだろうか。
「いえ、格闘のリーチを確保するのと体質の問題といいますか……」
「格闘って。そっちのヴィヴィオもアインハルトさんも何やってるの?」
「嘱託魔導士の免許取ってミッドチルダの悪を追って空をかけるヒーローやってます!」
本当に何をやっているのか。
「路上で格闘技の腕試しを申し込んだらボッコボコにされて「今日から私の相棒ね!」って言われましたよ……」
「それアインハルトさんも悪いから。路上で何やってるんだ」
……で。
「さらっと混ざっててドクターと親しそうにしているあなたは誰なんですか……」
黒服で衣装がまさに悪役な女性。普通にヴィヴィオが連れてきていたけど、いったい誰だ。
どこかで見たような気がするけど……うーん……
「プレシア・テスタロッサ。これの研究関係での友人よ」
そういってドクターを指さした。ああ、納得した。
「これとは酷いね。ちょうどいい。ここに猫がいることだ。寝ているすきに君に猫耳猫しっぽとやらを」
「絶対にやめてくださいね?」
そういって二人を止める女性。リニス、というらしい。
……ブレーキ役の雰囲気を感じる。僕の苦労を減らしたいから、彼女には頑張ってもらいたい。