ひと夏の遭遇   作:乱数調整

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激突

「お前ら!行くぞ!!加勢だ!!奴らにばっか美味しいところ持っていかせんじゃねぇ!!」

 

声が、響いた。

 

「ドンさん!?何でここに!?いや、危険です!逃げてください!!」

 

「なんでもへったくれもあるか!!お前らだって本性隠してたくせに!」

 

楽しそうに、ドンさんは言う。

 

「カナイさん!!なんとかしてください!!」

 

僕の願いに答えたのは

 

「無理じゃな。」

 

望さんだった。

 

「何故です?僕が見てる限り、カナイさんが1番理性的でしたが?」

 

カルマが訊ねる。僕も気になる。

 

「あやつは家族のことになると途端にタガが外れるからのぅ。」

 

見てみぃ、と望さんは顎をしゃくる。

その先にはカナイさん、視線の先にはデーモン。

 

「お前たち…そんなに大群で来て…」

 

「なんだ?怖気づいたか?【神の遊戯】の時とは大違いだな。まぁ、話で聞いただけだが。」

 

「生態系が狂う。」

 

「あ?何か言ったか?」

 

「生態系が狂うだろ!!」

 

「知らんな。」

 

「お前とは相容れないみたいだな。海を穢す不届き者に鉄槌を下さん!!」

 

アレハカナイサンデスカ?

 

「そうじゃよ?」

 

「いや、僕らみたいな化け物でもないのにあんなの危険ですよ!?」

 

「安心せぃ、ワシらも化け物じゃ。」

 

言うが早いかカナイさんはエネルギー弾を四つ空に放った。

なるほど、カナイさんも化け物だったのか。ならドンさんも望さんもか。けど…

 

「【神の遊戯】の生き残りと言えどそんな少量のエネルギーではアクアドラゴンすら倒せんよ。」

 

その通りだ。少なすぎる。アレでは戦えない。

しかしカナイさんは

 

「黙れ」

 

と、どこまでも強気だった。頭に血が登ってるだけかもしれない。

 

「おぉ、怖い怖い。なら、死ね。行け、アクアドラゴンよ。」

 

「望さん!!カナイさんがっ…」

 

「まぁまぁ黙ってみておれ。」

 

今一体のアクアドラゴンがエネルギー弾に飛びついた。

そして、アクアドラゴンは爆発と共に肉片になった。

 

「…え?」

 

「アレがカナイの【エナジーバースト】じゃ。敵の魂を取り込み強くなり、海に恵みをもたらす。」

 

敵の肉片という最高の肥やしを、の。と、望さんは言う。

 

「お、カナイがやってんな。じゃあ俺も頑張るか。」

 

ブゥン、と。二発のウェーブをドンさんが放つ。それはアクアドラゴン達を次々に切り裂いていった。

 

「ドンがまともに働くなんてね…なら私も!!」

 

チョウさんは、舞った。

糸を使って切り裂いていった。

 

「…」

 

カルマが呆然としている。

 

「どうした?カルマ?」

 

僕は尋ねた。

 

「いや…さ、」

 

カルマが口を開く

 

「僕達はアレで切られた刺身を食べてたと思うと気持ち悪くて…」

 

そこかよ!?確かにそうだけど…

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