と、いうわけで海だ。
「女性群が遅い…」
「まぁまぁ、乙女は着替えに時間がかかるって言うでしょ?」
カルマ、お前親父かよ…
「お待たせー!」
と、ハイテンションな蓬莱の声が聞こえた。
おい、キャラ変わってんぞ…
「海に来ると女子って変わるものなのかな?」
カルマは冷静だな
「うぅっ恥ずかしいですぅ…」
蓬莱の背中に隠れるようにしてリラがいた。
「ほら、リラちゃん。恥ずかしがらないで前に出て出て!!」
「そんなこと言ったって…」
「大丈夫だって。似合ってるから!私の持ってきたやつで1番かわいいから!」
蓬莱に半ば引っ張り出されてリラが前に出てきた。
「うぅっ恥ずかしいです…」
「どう?リラちゃんかわいいでしょ!!」
リラを改めて見てみると確かに可愛かった。
白のセパレートの水着で少しビキニっぽい。フリルが付いていて清楚な大人感が凄い。
…何やってんだろうな?
「うん、すごく似合ってるよ。」
おいカルマ、爽やかイケメンスマイル浮かべんな。
「自分のがあったのに…」
そうぼやくリラ。
「自分の?」
僕は訊ねた。自分のがあるならなんで蓬莱はこれを着せたのかな?
「ええ、島の貝殻で作った…」
「アウトォ!!」
叫んだ。人目も何も気にせずに叫んだ。リラさん!?あなた何着ようとしてたんですか!?
「ほんとにね。私が水着をたくさん持ってきていて良かったわ。」
…今更だけど蓬莱は何着くらい水着を持ってきてたのかな?
「で、みんなは何をするつもりなの?」
『あ、』
カルマに言われて気がついた、何しよう…
「みんな何も考えてなかったの?しょうがないねぇ。」
カルマよ…煽るのやめような。
「さてさてお立会い」
なんか始まったぞ…
「ここにありますのは一冊の本。この本のここのページに書かれていますのはスイカの絵」
『いや、どんな本だよ』
みんなして突っ込んだ。図鑑かよって思うだろ普通。
「まぁまぁ、気にしなーい気にしない。」
すげぇ気になるんだが…
「この本の中に手を入れるとあら不思議!スイカが本の中から出てきました!」
「おぉー!」
リラが拍手した。
実際に本の中に手が入ってたように見えたのは僕だけか?
「これでスイカ割りしようか。」
「賛成!」
「良いですね!」
…うん、もうどうでもいいや。
「じゃあ誰からやる?」
カルマが訊ねた。
僕?いやいや、やらないよ?化物だもん、スイカが粉々になるわ。
そうならなくても1発で当てられるよ。気配を読むとはそういう事だ。
「では!皆さんがやらないなら私からやらせてもらってもいいでしょうか?私やったことないので!!」
海で生まれ育ったのにやったことないのか…いや、海で生まれ育ったからかな?
「皆異論は?」
「「ないよ(わ)」」
「じゃあリラからで。えっとルールは…」
「行きますよー!えいっ!!」
【リラはスイカをたたきわった!】
『…』
僕→唖然
カルマ→唖然
蓬莱→唖然
…え?
「やったー!割れましたよ!うふふ。アレ?皆さんどうしました?」
いや、そうじゃない、そうじゃないんだ…
「えっとね、リラちゃん、スイカ割りって言うのは」
【ほうらいはせつめいをはじめた!】
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
「マジで知らなかったのね…」
嘆息する蓬莱。そりゃそうだ、スイカ割りを知らん人がこの世に存在するとは…
「私はなんてことを…スイカは一つしかないのに…」
あ、そう言えば……どうしようか…
「しょうがないなぁ…」
カルマがズルりと本からスイカを出した。…だから本から出してるよね?
「まだあったの!?」
「カルマはどれだけスイカを持ってきたんですか?」
「ん?本から出しただけだよ?」
『え?』
「え?」
訳分からんなるからスイカ割りしようぜ…