魔法科高校の劣等生<The Legend of Amazons> 作:kakki-az
今回は優等生での一幕です。
千翼はCADを起動し、起動式を展開、軽く地面を踏む。千翼が展開したのは振動を増幅させる魔法、軽く踏む程度で少し揺さぶることができる。
「選ぶどころじゃないよ、逃げよう雫」
「同意だけど無理」
と、その時群がっていたクラブ勧誘の人たちが突然バランスをくずした。
「あ、あれ?」
「これって」
(よし、これなら)
千翼はバランスを崩した人たちの間を通り、ほのかと雫の所まで近づいた。
「ほのか、雫!」
「「千翼君!」」
が、そこにスケートボードに乗ったジャージ姿の女性二人が現れ、ほのかと雫をそれぞれ抱え込む。
「「「・・・え?」」」
「ありがとねー」
「この子たち、もらてくよ」
「ええええええ!!」
ほのかの悲鳴?と共に二人はすぐさまその場から立ち去った。
「バイアスロン部だ!」
「くそ、とられた!」
「・・・は!」
あっけにとられていた千翼だが、すぐに我に返る。かなりの距離があった。
「追いつけるか?・・・いや、やるしかない!」
千翼はCADを操作し、身体強化魔法を下半身に掛け、スケートボードの二人を追いかける。ほのかと雫を抱えた二人が、人気がいない通路を通過した時、ほのかは千翼が走って追いかけていることに気付く。
「千翼君が追いかけてきてる!」
「へえ。あの子やるじゃない。摩利もいい子を入れたみたいね」
「しかし、易々とは捕まらんぞ」
「えっ、ひ、ひあああああ!!」
二人はスピードを上げ、千翼との距離を伸ばし始めた。
「くそ!やはり速い」
いくら
「危険魔法使用の容疑で逮捕だ!」
辰巳が違反を起こした生徒を取り押さえている所に居合わせた摩利は、スケボーで移動している見知った二人を目撃する。
(あれは・・・、バイアスロン部のOG、
と、考えていると、二人を追いかける千翼の姿が見えた。
(いくら千翼君でも、相手が悪い)
摩利は辺りを見渡すと、近くにスケボーが二つ置いてあった。
「鋼太郎、そっちは頼む」
「姐さん?」
「とうに卒業した不良共に好き勝手やられちゃ風紀委員の名がすたる。ちょっとシメてきてやる。それから姐さんと呼ぶな!」
そういって、摩利は千翼のあとを追うべくスケボーに乗り走り出した。
「ハア・・・ハア・・・くそ!」
千翼が速度を上げれば、むこうも速度を上げるを繰り返すばかりでなかなか距離が縮まらない。千翼も限界に達しようとした時、何かが近づいて来るのを感じ、うしろを振り返るとスケボーを抱えながらスケボーに乗った摩利がすごい勢いで走って来ていた。
「い、委員長!?」
「千翼くん、これを使え!」
「い、委員長、俺スケボー乗ったことないんですけど!」
「心配はいらない、こうゆうのはどうにかなるもんだ」
「・・・・わかりました!お借りします!」
千翼はスケボーのスピードに合わせ、タイミングを計りスケボーを受け取り、乗ったことを確認した摩利はスピードを上げた。スピードを上げたことで千翼は体制を崩しかけたが、何とか持ちこたえ摩利に追いつく。
「フッ、さすがだな千翼くん!」
「これで精一杯ですけどねッ!」
「このまま一気に追いつくぞ!無理はするなよ!」
「はい!」
そう言って千翼と摩利は前の二人に追いつくためにさらにスピードを上げた。
「フフッ、来たわね」
風祭が後ろを見て笑みを浮かべた。ほのかと雫も見てみると、
「えっ、わ、渡辺先輩がすごい形相で追いかけてくるんですけど!」
「しかも、千翼くんと一緒だよ」
「おっと、こいつはいけない。スピードを上げるぞ振り落とされないように捕まってろ」
「い、いやあああああ!」
萬屋と風祭もスピードを上げる、が、徐々に摩利との距離が縮まってきた。
「これで止められるとは思わないけど」
風祭はCADを取り出し、起動式を展開、魔法を発動し、地面に叩きつけるように、下降気流を生み出す。これにより摩利たちの方は向かい風になり、風祭たちの方は追い風になる。
「同じ手が何度も通用するか!」
摩利は勢いをつけて回避し、突破する。千翼もその隙に摩利に追従する。
「おお、摩利の奴、腕を上げたな」
「でも、このままじゃ振り切れないよ」
「それに・・・」
「止めて止めて下ろして―っ!」
萬屋に抱えられてたほのかが限界を向かえていた。
「摩利もあの調子じゃあ、ただでは済みそうにないな」
摩利は止まらない二人にしびれを切らしたのかCADを操作しだした。
「委員長!何をする気ですか?」
「かなり荒っぽいが止まらないなら、無理矢理止めさせるまでだ」
「待ってください!二人も巻き添えに・・・」
摩利は二人に向かって魔法を放つ。すると二人のスケボーの前輪が突然固定され前方に倒れこむ。
「おおう!?」
「まかせて!」
風祭がスケボーの下から風を起こし、二人はその勢いで上昇し、そのまま着地する。
「摩利ったら転んで怪我するのは私たちだけじゃないのに、かなり頭に血が上ってるみたい」
「お返しだ」
今度は、萬屋がCADを取り出し、起動式を展開し魔法を放つ。摩利たちの前に、突如地面から断層が盛り上がった。
「この程度!」
摩利は盛り上がった断層を難なく飛び越える。
「ご苦労様」
しかし、着地する寸前に風祭が風を起こし、バランスを崩しそうになる。
「委員長!」
千翼が摩利を支え、二人でバランスを取り着地する。
「大丈夫ですか!」
「ああ、ありがとう千翼くん。・・・だが」
萬屋たちとの距離がだいぶ離れてしまった。
一方、萬屋と風祭は目的の場所に到着した。
「やあ、
到着したのはデモンストレーションの準備中だったバイアスロン部がいるところだった。
「萬屋先輩!?それに風祭先輩まで!どうしてここに!?」
亜実と呼ばれた子が驚いていた。
「コイツらを頼む」
「
二人は気絶しそうなほのかと疲れている雫をポイっと放り投げた。放り投げられたほのかと雫は地面に落ちず空中で止まった。
「またな、亜実」
「積もる話はまた今度」
そう言って、二人はその場から去った。状況がいまいち分かっていないが亜実はほのかと雫に近づく。
「ええと、大丈夫?そろそろ魔法が切れるから足から降りてくれる?」
「あ、はい」
ほのかと雫は言われた通りにゆっくりと足から降りた。
「あ、ありがとうございます」
ほのかが感謝している時、摩利たちが現れる。
「ほのか!雫!」
千翼はほのかと雫に駆け寄り、摩利もやって来る。
「おい、バイアスロン部!お前たちもグルか!?」
「・・・あの、何があったんですか?」
「無関係ならばいい!邪魔したな」
「・・・何となく事情がわかったような」
「千翼くん。私はあの不良共を追いかける君は?」
「ふたりが心配なので俺はここに残ります」
「わかった、あとは私がやる。千翼くん次も期待しているぞ」
摩利はそう言いながら笑みを浮かべ、その場を去った。
「ごめんなさい。先輩たちが迷惑かけて、私はバイアスロン部部長の《
「風紀委員の鷹山千翼です。こっちは光井 ほのかと北山 雫です」
「もしかして、あの光井さんと北山さん?」
「私たちのことをご存じなんですか?」
「えっ、うん、まあちょっとね。さっきの様子だと入部希望者ってわけでなさそうだけど、一応聞いてくれる。私たちはバイアスロン部,正式名称はSSボード・バイアスロン部よ」
「「SSボード・・・」」
「バイアスロン部?」
千翼は何か興味を惹きそうな響きだったので、一緒に亜実の説明を聞くことに。
SSボードはスケートボード&スノーボードの省略語で、春夏秋はスケートボード、冬はスノーボードで移動しながらコースに設置された的を魔法で撃ち抜く競技である。自分の色の的を攻撃しながら林間コースを走破する、的を破壊できる射撃ゾーンは200mごとに10m、的はコースより5~20mランダムで離れている。破壊した数とゴールまでのタイムを競う。他の色の的を破壊すると減点になるため、魔法のスピード、威力に加えて正確性が要求される。
「だから
(興味を持った!ここから攻めるわよ!)
ほーっと納得するほのかを見て亜実は目を光らせた。
「どう?仮入部してみない?面白くなかったら無理に引き止めたりしないから」
亜実はほのかの手をがしっと掴んで、グイグイと攻める。
「そうだ!この後、第二小体育館裏の広場でちょっとしたデモをするんだけどそれだけでも見てくれない?」
さらにグイグイと迫る亜実を見て、千翼は止めるべきかと思ったが、前の勧誘ほどではないためどうこう言うつもりはなかったが、亜実の説明を聞いて千翼は興味が湧いてきたのだ。
「え、え~と・・・」
ほのかは少したじろいでいた時、ちょんちょんと雫がほのかをつついた。
「雫?」
「ほのか、私ここに入りたい」
「ええっ!?」
「ほんと!?北山さん入ってくれるの!?」
「ほのかと千翼くんがいいなら」
そう言ってほのかと千翼を見る、ほのかはどうしようか迷っていたが、千翼はすぐに決まった。
「俺もここに入りたい」
「千翼くんも!?」
「ほんと!?・・・でも私たちのクラブは男子がいないけど・・・」
「大丈夫です。風紀委員の仕事がありますけど、ほのかと雫と一緒なら」
今度は千翼もほのかを見る。しかも、ほのかが入ること前提になっていた。
「えっと・・・」
キラキラと目を輝かせている亜実とお願いするような目で見ている雫、そして、一緒にやろうという気持ちを伝えている千翼、ほのかは諦めるしかなかった。
「・・・私も二人と一緒なら」
「ありがとー!やった、期待の新人三人ゲットよ!」
亜実はグッと親指を上げ、部員たちは歓声を上げた。こうして千翼たちはバイアスロン部に入部するのであった。
See You The
NEXT TARGET
早くアマゾンでの戦闘描写を出したい・・・(´・ω・`)