巨人の世界に現れた忍達。   作:ラリー

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1話 暁

尻に感じる布団のモフモフした感触に、指に感じる

ヒンヤリとした、自分のキャラが腰に装備している、

草薙の剣(モデルはサスケと同じ)の刀身。

やばい、なんかリアルっぽい……。

そもそも、VRMMOには法律により感覚はない。

感覚が在ると現実とVRMMOの区別がつかなくなったり、風俗利用や犯罪

などが発生してしまう為だ。

 

だから、俺が感じているこの感触はあり得ない現象であり、今俺の存在する

この場所が俺を含めて現実であることの証明にほかならないのだ。

しかし、これが現実だと理解した所でどうすればいい?

戦車男の言葉を考えるとここは俺が生まれ育った現実の世界ではなく

異世界なのだ。

まずは情報がなければ何も出来ない。

どうしたものか……

 

「ほ、火影様!!緊急事態であります!!今すぐ会議室にお越しください!!

暁の方々は既に会議室に待機しておられます!!」

 

これからの事を悩んでいると、部屋の扉を叩く音とかなり焦った様子だが

聞き覚えの在る女性の声。

声を聞く限り、尋常ではない事が起こったのだろう。

ゲームでなれた感覚で刀を鞘に納め、扉の前に移動し扉を開ける。

すると、目の前には声の主、シズネ。

原作では綱手の一番弟子兼秘書役であり、綱手の借金やら綱手の起こす

トラブルやらでかなり苦労をしている事で有名だ。

彼女はかなり急いで来たのか肩で息をしていて、額に汗も浮かんでいる。

ちなみに彼女が言った暁とは、原作とは全く関係ない名前だけを借りたもので、

俺を除くこの里の忍者の中で俺のお気に入りを集めた集団だ、暁のメンバーは元々基本ステータスが高い、上位ランクの忍のうえ、一ヶ月に一度

販売される課金アイテムによるステータスの増加や、元々覚えている固有の忍術以外の

上位忍術を覚えさせまくった最高の戦闘力を有する

最強の十人の忍者の事で一人一人が部隊を持つ隊長でもある。

 

 

 

「わかった。何があったのか、事情を聞きながら会議室に向かう」

 

「はっ!お供いたします!!」

 

疲れているのに元気良く返事をしたシズネと共に

廊下を早足で歩きながら、会議室に辿り着くまでの間にシズネから情報を

聞く。

 

一つ、夕方だったはずなのに朝になった。

 

二つ、里の周りの地理が変化した。

 

三つ、里の城壁の近くで、体長がバラバラの生殖器のない10体以上の巨大な人間を見た。

 

要点を掻い摘むと情報はこの三つ。

おいおい巨人がいるのかよ。

一体どんなファンタジーな世界だよ!!

 

「現在は隊長であるお二方を除く、

九番隊と七番隊が巨人の監視をしております。」

 

 

「なるほど、たしかに九番隊には白眼を持つネジがいるし七番隊には我愛羅が居る。

監視や周囲の情報を探るには向いているだろう」

 

 

「しかし、火影様の命令もなく勝手に部隊を動かしてしまった事に

関しては、暁の皆様が責任を取ると……」

 

 

「いや、特に問題は無い。適切な判断により責任は問わない。」

 

 

「そうですか…。あ、着きましたね」

 

 

扉の上に会議室と書かれた木の札が張ってある扉。

どうやら会議室に着いたようだ。

 

「では、私は一番隊に戻りますので、これにて失礼します」

 

「わかった」

 

頭を下げ所属する部隊に戻るシズネの背中を見送った後。

俺は目の前の扉の取っ手を掴み……

 

扉を開けた……。

 

 

大きな長方形のテーブルに十一の席。

一番奥の席以外には、俺のよく知るキャラクター……いや、女性達

が自分達が座るイスの傍で立って居た。

俺は、仮想現実で座りなれた一番奥の席向かい、イスを片手で引いて座る。

すると、それを合図にイスの傍に居た彼女達もイスに座った。

さて、ある程度の情報はシズネから聞いた。

後は各部隊の現状や里の状況、今後の事について確認しよう。

 

「里の外については、知っている。まず、各部隊の現状を一番隊から聞こう」

 

「はい」

 

返事と共に席を立ったのはナンスバディの金髪美女。

原作・アニメで有名な5代目火影、綱手だ。

ただし彼女には額のマークはない。

そう、なぜなら彼女は大戦時代の綱手なのだ。

ゆえに肉体も原作のような若作りではなく本物の若い肉体である。

 

「一番隊は現在、なんらかの状況で未知の生物である巨人と

戦闘した場合に出るけが人の治療に備えて後方に待機しています」

 

一番隊は戦闘の際にけが人を治療する治療班と治療中に敵から守る二つの班に

分かれている部隊である。

綱手の報告が終わり、席に座ると膝まで届くほどの超ロングヘアと、綱手にはない妖艶さを持つ

美女が席を立ち、報告を始める。

 

「二番隊は現在、里周辺に注意を払いつつ、万が一に備えて

罠の設置などの侵入者対策を行っています」

 

照美メイ。

原作では5代目水影で年齢や婚期に敏感な事で有名な女性で

血継限界である溶遁・沸遁の使い手。

拠点防衛部隊である二番隊の隊長している。

彼女の報告を聞き終え、次の女性が立ち上がる。

 

「三番隊は現在、攻撃命令が下るまで戦闘準備をしつつ、待機しております」

 

パクラ。

原作だと、穢土転生によって蘇り、カブトのコマにされた大勢の忍の一人。

血継限界の灼遁の使い手。

ナイスバディのその容姿はネットでも色々と囁かれている。

彼女は突撃部隊である三番隊隊長であり、その実力を隊員と常に戦場で発揮していた。

報告が終わり、次の女性が立ち上がる。

 

「四番隊は現在、三番隊と同様に命令が下るまで待機しております」

 

夕日 紅

原作ではヒナタ・シノ・キバの担当上忍。

幻術の使い手であり、疾風伝の妊娠発覚でファンが軽く涙したとか……。

ちなみに今俺の目の前に居るのは、ヒナタ達の担当上忍をしていた若い紅で

もちろん妊娠なんてしていない。

彼女の部隊は幻術を使い、敵の部隊を混乱させ部隊を孤立させたり孤立した

敵を戦場で捕獲、および情報を吐かせたりするのが仕事だ。

彼女の報告が終わり次へと進む。

 

「五番隊は現在、三番隊および四番隊と同様に待機状態となっております」

 

みたらし アンコ

彼女もまた先程の四人と見劣りする事の無い美女で原作では大蛇丸の元弟子。

超甘党で、大蛇丸同様に大蛇を口寄せし、それを用いた術を使う。

潜入・暗殺などを行う五番隊の隊長である。

ちなみに中忍試験当時の年齢で若い。

彼女の報告を聞き終えると、また次へと進む。

 

「六番隊は現在、活動している三部隊の連絡を円滑に行いつつ、

九番隊が集めた情報を後に、書類でお渡しするのでケイゴ様自身の眼で御覧ください。」

 

「わかった」

 

サムイ

金髪の美女で原作ではオモイ・カルイとともにスリーマンセルを組んでおり、小隊長として、

協調性のないオモイとカルイを上手くなだめつつも率いている。

その名のとおり、クールな女性。

肩こりに悩んでいるらしいが、あの巨乳を見ると納得してしまう。

彼女の率いる部隊は、通信を専門とする六番隊で俺の命令を各部隊に情報を

伝えたり、調査部隊が手に入れた情報を俺に伝える部隊である。

これだけ聞くと弱い部隊の様に聞こえるが、そんなことはない。

六番隊は情報を伝える速さや情報を守り抜く強さが求められる為、弱いなんて事は

絶対にない。

さて、彼女の報告が終わり次の隊の報告が始まる。

 

「七番隊は現在、九番隊と我が隊でも索敵が行える隊員が広範囲で索敵を行い

つつ、巨人が里に攻撃を開始した場合に即、広範囲攻撃で殲滅出来るように

城壁で待機しております。」

 

 

テマリ

原作では、いつも背中に身の丈ほどある扇子を背負っており、

戦闘時には扇子で風を巻き起こして戦う風遁忍術の使い手である金髪美女。

ちなみに、ここに居るのは疾風伝のテマリである。

彼女の部隊は広範囲に攻撃し、一気に敵を殲滅する部隊である。

報告が終わり、次の報告に移る。

 

「八番隊は現在、九番隊のサポートをして情報を集めています」

 

 

山中 いの

ポニーテールが特徴で金色の髪に青色の目を持つ美少女

得意とする術は、山中一族に伝わる忍術・“心転身の術”。

敵や動物の心に入り込み、肉体を操ることができる

彼女の率いる八番隊は他部隊の補助やサポートである。

戦場では時には医療・潜入・通信・情報収集などを行うオールラウンドに

活躍している。

彼女の報告が終わり、次の部隊長が席を立ち報告を始める。

 

「九番隊は現在、七番隊の隊員と共に広範囲索敵で里周囲の地形

および巨人の数など情報を収集しています」

 

日向 ヒナタ

ナイスバディのロングヘヤーの美少女で一族に伝わる血継限界“白眼”と、

それを応用した体術“柔拳”の使い手である。

原作では忍の信念にナルトに強い影響を受けていて、彼同様

「まっすぐ自分の言葉は曲げない」ことを忍道としている。

そんな彼女が率いる部隊は、調査部隊である九番隊。

敵の索敵から、特徴・敵部隊の規模・地図の作成などを行う。

彼女の報告が終わり、最後の部隊報告に移る。

 

「十番隊は現在、施設が正常に機能しているか確認しております。

確認が終了しだい七番隊同様に書類を製作いたしますので後でご確認ください」

 

「わかった」

 

シズカ

黒髪ポニーテルの美女で女性ばかりの忍者の里・撫子(なでしこ)の里の

次期里長。

彼女の率いる十番隊は戦闘時は遊撃部隊。

そうでない時は内部調査などを行っている。

シズカが席に座る。

これで全ての報告が終了した。

後は今後の事について話さねばならない。

しかし、彼女達の敬っている態度を考えると里の忍たち全員

忠誠心の高さはゲーム同様MAXになっているようだ。

まあ、ゲームの成果が現実になったのだから当たり前か……。

って、話が脱線したな。

とりあえず食料の事を考えるか……。

ゲームだと、拠点は全て自己完結型で施設さえあれば自動で生産してくれる

ものだった。

つまり、施設に不備があれば食料や水の生産は出来ず、里の外に出て

食料や水を確保するしかない。

これは、十番隊の報告しだいだな。

とりあえず今は巨人とこの辺りの地理についての調査が必要だな。

もし巨人に会話したり意思疎通が可能なら、この世界についての情報が

得られるかもしれない。

 

 

「さて、これからの事だが……」

 

俺が口を開くと彼女達の真剣な眼が集中する。

そんなに見られると緊張してくるが仕方がない。

俺は視線に構わず言葉を続ける。

 

「まずは、三つの情報収集に専念したいと思う。

一つは巨人について、二つ目はこの世界について、そして最後に三つ目は

巨人を除く俺達以外の人類が存在するのか…だ。

そこで…ヒナタ」

 

「はい」

 

ヒナタが返事と共に立ち上がり、俺を見つめる。

抑え込もうとはしているようだけど、白い頬は朱に染まり、

体が少しモジモジと動いている。

かわいい……。

「これから、六番隊から緊急連絡様に一人と九番隊から少数精鋭を選び、調査小隊を結成した後、

小隊と共に地上の周囲半径一キロ圏内をくまなく偵察し、地図を作成して欲しい。

それと戦闘は出来る限り避けて欲しいが、必要と感じた時には許可する。

小隊の人選は一任するが、優秀な者を選べ。最後だが…けっして無茶な事はせず

小隊と共に生きて帰って来い」

 

「はい!了解しました」

 

「サムイ。連絡役は優秀な奴を頼む」

 

「了解しました」

 

了解の返事をするヒナタとサムイ。

戦闘能力や白眼の事を考えるとヒナタ一人でも出来るのだろうが

ここは異世界だ。

彼女よりも強い存在が居るのかもしれない可能性がある為、用心は必要だ。

 

「そして……巨人の調査は一番隊に任せる。

生態から意思の疎通、可能な限り調べてくれ」

 

「了解しました」

 

「命令がなく、待機している部隊は一番隊・十番隊の補助を頼む」

 

「「「「「「了解しました」」」」」」

 

「では、これにて解散とする。」

 

「「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」」

 

返事と共に瞬身の術で姿を消す女性達。

どうやらうまく出来たようだ。

さて……。

会議室でボッチとなった俺なんだけど……報告の書類が出来るまで暇じゃね?

 

 

 

 

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