豊穣の女主人で働いている店員
ついにニートをやめた
○ウダイオス
迷宮の孤王
○ミア・グランド
豊穣の女主人のおかみ
○シル・フローヴァ
豊穣の女主人で働いている店員
漆原はベルを追ってダンジョンまで来ていた。本来ならば恩恵を授かっていない漆原がダンジョンに入ること自体、ありえないことである。普通ならば死んでしまう可能性が高い。しかしあくまでそれは漆原が普通の人間であればの話である。
「これがモンスター?まぁまぁかな」
漆原の足元にはモンスターを倒したさいに発現するドロップアイテムや魔石と言われるものが無造作に転がっている。現在の漆原の体内には悪魔の姿に戻れるだけの魔力が携わっている。ではなぜ日本に戻らないかというと漆原には残念ながらゲートを発生させることはできてもどこに繋がるかは操作することができないのである。ゆえに漆原は真奥たちがこちらの世界に迎えにくるまでは帰れないでいた。
「それにしてもいないなぁ」
漆原は周りを見渡すがベルはいない、それはそうだろう。
ここはベルのいるはずの6階層ではなくもっと下であるの36階層であるからだ。さきほど漆原は1階層を探していたがめんどくさかったため漆原はダンジョンの地面に向かって紫色の熱線を連続で放った。そして空いたところまできたら36階層だったのだ。漆原は苦悩しながら37階層に繋がる階段を降りていく。するとそこには全身を漆黒に染め上げている骸骨の巨人がなぜか下半身を地面に埋めていた。このモンスターの名前はウダイオス、迷宮の孤王でもある、強力なモンスターである。そんなウダイオスを漆原は見つめながら
「……へぇ、久しぶりに楽しめるかもね♪」
今から、暁の子とも呼ばれた堕天使と迷宮の孤王とも言われる怪物たちの壮絶な戦いが始まる。
★★★
『ウウウッッッッ!!』
「まぁ、結構強かったと思うよ。頑張った方だと思うけど、僕の敵じゃなかったね」
漆原は身体の骨がところどころボロボロなウダイオスに向かって壁一面に広がるぐらいの魔法陣を発生させ輝く紫色の熱線を放つ。熱線を撃たれたウダイオスは砂みたいに爆発する。そしてドロップアイテムとしてウダイオスの黒剣と大きな魔石が発現する。
「結構魔力、使っちゃったなぁ。それにしてもこの魔石?ってやつ、今までのやつと違って大きいね」
漆原は撫でるように自分の身体より大きい魔石を触る。その瞬間、漆原には大きな違和感が発生する。減っていた漆原の魔力がどんどん増えていくからである。それに比例するかのようにウダイオスからドロップした魔石は小さくなっていく。
「……もしかしてこの世界で悪魔である僕が魔力を回復させるには魔石が必要ってこと?」
漆原がそう考察していると魔石は完全に消え去ってしまう。漆原の魔力も先ほど使った分は回復していた。漆原はとりあえず地上に戻ろうと36階層に登り来るためにあけた穴を使い、飛んで1階層まで戻った。そして豊穣の女主人に戻り、ミアにある言葉を言われるまでに完全に忘れていたことがあった。
「食い逃げのボウズは見つかったのかい?」
(……忘れてた)
漆原はこの後、怒られはしたが飯抜きは免れた。
★★★
翌日、漆原はシルに起こされてある話を聞かされる。
「半蔵さん!半蔵さん!実は昨日、何者かがウダイオスっていう迷宮の孤王って言われるモンスターを倒した人がいるそうですよ!」
「へぇ、どんな見た目なの?」
「えっと確か、骸骨みたいな姿をしていてとっても大きいみたいです」
「何それ?戦ってみたいね。」
「いやいや、殺されちゃいますよ!?」
漆原はさほど興味がなかったのかウダイオスの姿を完全に忘れていた。
お読みいただきありがとうございました。
漆原ってゲートの操作できましたっけ?でもできたらこの物語は終わっちゃうので原作の漆原には出来たとしてもここに出てくる漆原には出来ないことにしておきますね!