緋の眼ではありません   作:トサキント

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2話

 「相手選手ダウンによってティ―ア・ルミブル選手の勝利!!」

 

 けたたましい歓声とともに実況による声が響いてくる。

 

 今、私はティーア・ルミブルという名前で天空闘技場にいる。

 名前は殲滅眼の所持者の名前を使わせていただいた。

 

 あれから家を出て、天空闘技場で荒稼ぎさせてもらっているのだ。

 しかし、簡単に言っているが楽なことではなかった。

 天空闘技場の試合が苦戦しているというわけでは決してない。

 この天空闘技場に来るまでに苦労したのだ。

 

 

少し語ろうか。

 

 

私が生まれた場所はNGL自治国の周辺にある国である。

 NGL自治国で生まれたわけではないのだがその周辺の地域であるので都会と比べると田舎である。

 そのため、交通の手段がほとんどなかった。

ほとんどというだけあって全くない訳ではなかったのだが、私の年齢的にも間違いなく怪しまれることになるし、前提としてお金持っていなかったことも苦労したことの一つに挙げられる。

そこで皆さんも思っている事だろうが、なぜ家からお金を持ち出していないのかというと、単純に家にお金が置いていなかったのだ。

そんなことはないだろう。どこかに隠しているのであろうと思い探してみた。

が、不思議なことに1ジェニーたりとも見つけることができなかったのだ。

しかしながら、預金通帳は見つけることはできたのだが、私のような外見の幼児が他人の通帳を銀行に持って行ったところで窃盗などで疑われることは目に見えているし、もしそれが通ったとしても本人が死んでいるので死体が見つかった時に真っ先に疑われるのは私である。

そのような理由から持ち出すことはせずにおいてきた。

そこから苦労してそうでそうでない日々の始まりである。

まずは食料の問題にぶつかったけれどもこれはすぐに解決することができた。

本来私に発現している[殲滅眼/イーノドゥーエ]は魔力を喰らうものであるのだが、この世界に魔力は確認されていないので代わりに生命力を喰らっているようなのである。

つまり、念能力 オーラである。

人は誰しも念のオーラを体に宿しているのが、さすがに腹がすくたびに人を襲っていては討伐の対象になってしまうのは想像に難くないないだろう。

しかし、オーラを宿しているのは人だけではないらしい。

何か食えるものはないかと殲滅眼を発動させているとそこらじゅうの木や草などの自然からオーラが出ているのが見えてしまったのだ。

ものは試しとそのオーラを取り込もうと殲滅眼を発動させると、木は跡形もな粉々に分解された。

すると眼の前に赤い魔法陣のようなものが現れてそこに吸い込まれるように木はなくなってしまった。

それと同時にある程度の空腹を満たすことができたのだ

ちなみに、口の中に入っていないので味はしていない。。

次に衣類だがこれはどうしようもないので大きい外套を家から拝借してきた。

外套の下は裸である。誰かにばれたら変態ではすまない。おまわりさんコースである。

住居は今から探すので問題ないだろう。

そんなこんなで森を数日さまよいながら森林伐採をしているとようやく町を見つけることができたのだ。

無一文の私は当然宿に泊まる金を持っているはずもなく路地裏で休んでいたのだがやはりどの世界にもいるのであろうチンピラどもに捕まってしまったのである。

何やら身にまとっているものを全ておいていったら見逃してやるなどとほざいているが私が持っているのは身にまとっている外套だけなのでこれを渡すと裸になってしまう。

私が何も反応せずに立っているとしびれを切らしたのかチンピラどもが無理やり外套を脱がそうとしてつかみかかってきたのだが、殲滅眼によって精神が変質して人がただの下等生物としか認識できなくなっている私にとってはただただ腹立たしいことなのであった。

想像してみてほしい。

自分のものにGがくっついたりしたら気持ちが悪くなるだろう。それと同じである。

このような連中に躊躇する必要も感じずに殲滅眼を発動すると複数いるチンピラの一人が粉々に分解され発現した魔法陣に吸収されていった。

そこで今までとの違いに少しとまどってしまった。

森の中で木や草、動物などの比較にならないくらいの力が体から満ち溢れてきたのだ。

仲間の一人が分解されて消えていくのを見ていたチンピラたちは腰を抜かし口々に『バケモノ』や『命だけは…』などとつぶやいていたが力が満ち溢れていた高揚感で構わず全員を喰らってしまった。

何人か残してこの世界の情報を入手しておきたかったがやってしまったことは仕方ない。

切り替えていこうと思う。

少し思考をクリアになるまで落ち着いて辺りを見ると、足元にチンピラたちの服や持ち物などが落ちていた。

どうやら殲滅眼は持ち物までは吸収しないらしい。

これはありがたいと思い何があるか物色する。

服はサイズ的に着れそうになく金になりそうなものは年齢的に売りに行っても相手にされず逆に盗品などと騒がれても嫌だし荷物になるだけなのでおいていく。

金はそのまま持っていくけどな。

 

 

訝しむ宿屋に金を渡しなんとか私は寝床を手に入れることができた。

今回チンピラは念に対して何の知識もなくオーラも扱えてはいなかったが、もし念能力者だったらやばかっただろう。

此方も早急に念を覚える必要性がある。

しかし、私が念能力を使うのは難しいかもしれない。

なぜなら、殲滅眼は本来相手の魔力を喰らう能力をもつ代わりに自分は魔法を放つことができないのだ。

なので、オーラを喰らうように変質しているとはいえ、私は念能力が使えないかもしてないのだ。

しかし、試してみるだけならただである。

殲滅眼はオーラを吸収するという特性上オーラを見ることができる。

今回はそれを利用するのだ。

殲滅眼を発動させて自分を見るとオーラが全く出ていないことが分かる。

俗にいう絶というやつである。

しかし私自身隠れようなどと思っていかったからか簡単にチンピラどもに見つかってしまっていた。

話を戻そう。

オーラが目に見えることは今まで殲滅眼を使っていたので自然と視界に入ってくるのでわかっていたことだ。

そこで今回は体内にあるであろうオーラを動かせるか試してみることにする。

体表にオーラが出ていないだけで体内にあるのは何となくわかる。

それを動かすだけである。

難しいことは何一つないと自分の心を静めて体内のオーラを感じることに集中する。

すると少しだけほんの少しだけだがオーラを動かすことができたような気がしたかもしれない・・・。

しかしそんな曖昧なものでも漫画の中だけだったものが自分の力で動されることができる興奮によってもっと頑張ろうという気が起きてくる。

殲滅眼?こいつは初めに勝手に発動して以来思い道理に発動できているので感動が薄い。ゆえに感動の範囲から除外だ。

 

 

数日ほど宿に引きこもりオーラの操作に時間を割いた。

すると最初は少し動かすのが精いっぱいだったのが今では体内で自由に動かすことができている。

しかし、オーラを体表に出すとすぐに吸収されてしまって満足に扱うことができなっかた。

これは多分、殲滅眼の影響が体全体に及んでおり眼を発動していなくとも無意識に吸収してしまうのだろうという憶測だが結論を出してあきらめることにした。

原作では、念能力者はオーラを体にまとったり、オーラの総量で威力の大きさなどが決まっていた。

私にはそれらを扱うことはできないだろう。

しかし、やっていて損はないだろうと自分を励ましながら念の修行を行いながら町を転々として天空闘技場までたどり着いたのだ。

 

 

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