Fate/curious tale 緑の勇者と白い魔王   作:天々

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忙しいとはいえ2ヶ月空きそうだったとは…
申し訳ありません。
失踪はしませんから!


十二話 騎兵捕捉

 ばさり、と翼が宙を打つ。

 風宮市の上空、濃紺の夜闇の中を一匹の飛竜が飛んでいた。その背には黒い鎧姿の人影があり、また飛竜自体の体色も背に乗せたそれよりもなお暗い黒色であった。

 

 ランサーのサーヴァントとその乗騎である。

 

 ランサーは白兵戦において優れた能力と逸話を残す英霊であるが、飛竜を駆る騎兵として優れた英霊でもある。

 宝具になるほどの逸話こそなかったもののスキルとして昇華されたその能力は、サーヴァントとしての彼に飛竜を召喚し使役する能力を与えていた。

 

 彼が行っているのは捜索である。探す対象は2つ。一つは魂喰いの犯人探し、そしてもう一つはライダーのサーヴァントの捜索であった。

 

 前回の戦闘で姿を確認したサーヴァントは彼を除いて四体。セイバー、アーチャー、キャスター、バーサーカーだ。

 逆に姿が見えなかったのはアサシンとライダーの二騎。

 基本的に姿を確認できないアサシンはおいておくとしてライダーだけでも確認したいという考えで、ランサーはライダー捜索に主眼を置くべきだと思っていた。

 

 では何故ライダー探しにこんな上空にいるのか、それはライダーというクラスの特徴が関わってくる。

 ライダーとは何かに騎乗しての戦闘を得意とするクラスである。そして伝説や神話において空飛ぶ乗り物というのはそう珍しいものではないのである。

 ならばライダーを探すならば上空、そう考えたが為の上空の探索であった。

 

「当たりか」

 

 サーヴァントの魔力を確認したランサーはその方向を見やった。微かに都市の明かりに照らされた夜空に目を凝らしてみれば、そこには紫紺の羽毛をしたフクロウとそれに掴まれた桃色の何かがあった。

 

「何だあれは」

 

 戸惑い、目をすがめるランサー。その何かを更に見つめ、そこに桃色の手と赤い足を確認した瞬間ランサーはその正体を確信した。

 

「カービィか…!」

 

 カービィ、それはとある惑星に住む異星人の話の主人公である。自分の住む国や星を守ったと言われる彼は、時として様々な乗り物を乗りこなして戦っていたという。ライダーとしては申し分の無い英霊である。そして、その伝説の中には紫色のフクロウなんてものも出てきていた。

 

(どうするか…)

 

 姿は確認できたが果たして今攻撃するべきかどうか思案するランサー。

 幸いライダーがこちらに気付く様子はない。

 伝説における彼の能力、そして今回使用されているフクロウの乗騎。それについて思い出しながらランサーは決断した。今が攻めるときであると。

 

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