Fate/curious tale 緑の勇者と白い魔王 作:天々
あ、これで一章は終わりです。
次からはキャスター陣営の話に戻りそう。
8/13振り仮名がおかしかったり、名前が間違っていたのを修正
斬撃が風を斬り裂き、刺突が虚空を穿つ。
火花が夜闇を照らし出し、金属音が静寂を乱した。
サーヴァント、それもセイバーとランサーによる剣戟はその余波だけでも周囲の仮囲いを切り裂き、地面を抉り取っていく。
竜を模した黒い甲冑に身を包みながらも身軽な動きを見せるランサーと、質の良さそうな黒い衣服に白い外套を羽織るセイバー。
人払い結界に守られ横槍の入らぬままに続く二人の戦いはかれこれ一時間は経過していた。
「これが人間業なのか」
使い魔の視覚を通じて戦闘を見ていたセイバーのマスター、辰尾勇馬(たつおゆうま)はただの余波のみで周囲を破壊せしめるその威力に驚愕していた。
英霊達は別に街を壊すつもりもなく、互いの敵を見据えて戦うのみである。
躱されて行き場を失った一撃が直撃して周囲を破壊するのはわからなくもない。しかし、互いに剣と槍をぶつけ合っているだけでもなお衝撃と斬撃の余波が離れた所にある物体に被害をもたらし、地面を掘り返すのである。これを脅威と言わなければ何を脅威と言えるであろう。
「しかし、教会の連中には感謝しないとな」
勇馬はこの風宮市の霊地を管理する管理者に当る魔術師である。
聖杯戦争の開催には質のいい霊地が求められる。それは聖杯戦争には莫大な魔力を必要とするからだ。そしてその霊地を聖杯戦争の主催者として提供しているのが勇馬であった。
さて管理者である以上本来ならば魔術に関するトラブル、例えばこういった街への被害についても対処するのが筋である。
しかし今回それは勇馬の仕事ではなかった。なぜなら聖杯戦争は聖堂教会、神秘の管理者を標榜する宗教組織、が調停役として様々なトラブルに対処するからだ。もちろん管理者として彼らに多少の便宜を図り、協力することもあるが、面倒ごとはほとんど丸投げにしてしまえるのは勇馬にとって歓迎すべきことである。教会の連中に自分の土地で大きな顔をされるのは気に食わなくはあるが、少なくとも聖杯戦争に参加しつつ管理に奔走するよりは百倍ましであった。
「さて、そろそろ退き時か」
彼はそう決断し、セイバーに思念を送る。
このまま続けても決着はつきそうにない以上被害が広がるのみである。宝具の解放という手もあるがそれは初戦から行うものでもない。
相手もそれをわかっているのであろう。ランサーは特に追撃もせずに、セイバーの離脱を見送るのみであった。
「帰ったぞ」
「よくやったな」
そんな粗野な言葉と共に帰還して来たセイバーを勇馬は労いとともに迎えた。
「あんなのでいいのか?」
セイバーが怪訝そうに尋ねてくる。最優のセイバーでありながら全力もだせずランサー相手に押しきれなかった事が不満であるのだろう。
「いや、あれでいい。あの宝具を使った状態でも十分に戦えるのが分かったからな。確かにここで一騎潰せたかもしれんが所詮はまだ序盤だ」
勇馬はそういって静かに嗤う。
セイバーの宝具の一つは強力ではあるが、デメリットによる能力制限がかかる。今回の初戦においてはあえて能力に制限をかけた状態で戦闘に臨んでいた。能力制限下での戦力の把握の為だ。
結果は上々であった。白兵戦に強いランサーのクラス相手に、多少押され気味とはいえ互角に戦い抜いたということは、すなわち聖杯戦争を能力制限をかけた状態でもなお戦い抜ける力があることの証左である。
「そうだよセイバー」
と、勇馬の後より何者かが唐突に現れセイバーに語りかけた。サーヴァントの出現である。紫で裏打ちされた黒いローブを頭から被るサーヴァントの登場に、しかし勇馬もセイバーも別のサーヴァントが現れたことに驚くことも慌てることもなく平然としている。それは彼がセイバーと同じ魔術師をマスターとする同志であるが故にであった。
「次に君と戦う時、ランサーは君の実力を見誤った上で戦うことになるだろう。これも策の内だよ。それに本来なら僕も戦うんだ。頼りにしてるよ」
にこり、と親愛の念とともにセイバーに笑顔を向けるサーヴァント。
「キャスター、ああ俺も頼りにしているよ」
セイバーはそんなサーヴァント、キャスターと呼ばれた、へ信頼の籠もった眼差しを向けた。
通常、一人のマスターは一体のサーヴァントのみを従えるのが普通である。
しかし、一人のマスターが二人以上のサーヴァントを従えるのが不可能な訳では無い。アーチャーが正裕に対しても疑いをかけた令呪の強奪というのはその手段の一つである。もっとも、多大な魔力供給量をどうクリアするかという問題はあるのだが、できない訳ではない。
しかし、七騎のサーヴァントを超えてサーヴァントが存在すること、そして一つの聖杯戦争において一つのクラスに二騎のサーヴァントが割り当てられることは明らかに異常であった。
緑のキャスターと黒いキャスター、二人のキャスターをその裡に抱えた聖杯戦争がこの夜、開戦を迎えたのであった。
【CLASS】セイバー
【マスター】辰尾勇馬
【真名】?
【身長・体重】182㎝・85kg
【イメージカラー】黒
【属性】秩序・善
【性別】男性
【特技】剣術
【好きなもの】友との絆
【嫌いなもの】運命
【天敵】?
【ステータス】 筋力A 耐久A 敏捷B 魔力B 幸運B 宝具A
【能力制限時】 筋力B 耐久B 敏捷C 魔力C 幸運B 宝具A
『保有スキル』
<クラス保有スキル>
・対魔力(C)
・騎乗(C)
<固有スキル>
・カリスマ(B)
・連携(B)
【解説】
・対魔力
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
・騎乗
騎乗の才能。大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせるが、
野獣ランクの獣は乗りこなせない。
・連携
一対一の戦闘ではなく、仲間と連携した上での戦闘技能。
味方と連携しての戦闘時にステータスが上昇し、最適な行動を取れるようになる。
・カリスマ
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一国の王としてはBランクで十分と言える。
<所有宝具>
不明
ランク:?
種別:?
レンジ:?
最大補足:?
由来:?
彼の持つ宝剣。彼とその一族の伝説の象徴。
不明
ランク:?
種別:?
レンジ:?
最大補足:?
由来:?
詳細不明。
【CLASS】キャスター?
【マスター】辰尾勇馬
【真名】?
【身長・体重】178㎝・77kg
【イメージカラー】黒
【属性】秩序・善
【性別】男性
【特技】軍略
【好きなもの】策を練ること
【嫌いなもの】料理すること
【天敵】?
【ステータス】 筋力B 耐久C 敏捷C 魔力B 幸運B 宝具B
『保有スキル』
<クラス保有スキル>
・???
・???
<固有スキル>
・魔術(C)
・連携(B)
・軍略(B)
・???
【解説】
・???
・???
・魔術
攻撃に用いる魔術を習得。特に雷の魔術を得意とする。
・連携
一対一の戦闘ではなく、仲間と連携した上での戦闘技能。
味方と連携しての戦闘時にステータスが上昇し、最適な行動を取れるようになる。
・軍略
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
・???
キャスター?の持つ特殊スキル。
<所有宝具>
不明
ランク:?
種別:?
レンジ:?
最大補足:?
由来:?
詳細不明
不明
ランク:?
種別:?
レンジ:?
最大補足:?
由来:?
詳細不明。