底辺プロトレーナーぼく、明日から頑張る   作:ねこまんま

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〜注意事項〜


①作者はサンムーンを知りません
②世界観はアニメとゲームを合わせたスタイルです
③技はポケモンの力量次第では4つ以上覚えられます
④主人公はニートで類まれなるクズです。王道よりも邪道を好む方にオススメです
⑤作者は文章レベルはこれで精一杯です。あとたまに寝惚けながら文字を打つため脱字が多いためスルーや報告をお願い致します。流し読みも可です


第1話

 

 

〜ジョウト地方のライゴウの峡谷〜

 

 

 

 

 

 

薄暗く淀んだ雲から雷鳴が轟き渡るこの土地の地面は鋭利な亀裂によりできた穴が幾つも目に入る。地面は乾きかっており環境の過酷さを物語っていた。何かしらのきのみのなっている木を発見するが、乾燥した土地に適応しているのだろう、とても立派だ。

 

 

そんな峡谷を場違いなタクシーが突き進んでいた。人の文明を拒むかのように舗装されていないでこぼこ道はタイヤに微かに傷をつける。上下に揺れを感じる車内で地図を片手に運転手は客に声をかけた。

 

「お客さん、本当に彼処へ行くんですか?とても危険なところですよ。」

 

心配そうに訪ねた客は黒く逆立った髪に無精髭を蓄えた30代の男だった。アロハシャツに小太りな体格である。

 

「ガハハハハハ、過酷でなきゃ修行にならんよ。」

 

豪快に笑い飛ばした男の名はテッセン、ホウエン地方のキンセツシティのジムリーダーである。ジョウト地方で顔が知られていないのは当然であるが彼は少し寂しい気持ちになる。しんみりとした空気が嫌いな彼だが、それ以上は何も言わなかった。運転手の心配をかけているのに騒ぎたてるのは褒められたことでないと思ったからだ。

 

凄腕のトレーナーであることを運転手は彼の醸し出すオーラで悟ってはいたが、止めても無駄だと考える。それが強さを求めるトレーナーの本能だと知っていたからだ。それよりも自分の知る情報を伝えて無事に帰れるよう応援した方がいい。

 

「確か昨日の夜に山火事が起きたばかりなんですよ。幸い嵐だったので炎はすぐに沈静化したようですけどね。」

 

彼は最近の気候やここら一帯に生息するポケモン、生えているきのみの種類や水源、雨風をしのげる洞窟があることなどをテッセンへ伝えながら奥へ奥へ進んでいった。

 

 

 

***

 

 

 

 

 

数十分後

 

 

 

 

 

でんきタイプの巣窟にして過酷な秘境だと密かに知られている峡谷である。一年のおよそ半分が雷雲に包まれる気候のため、地面だけでなく大木までも亀裂が至る所に出来ていた。気候の変化の激しさから人はほとんど住んでいない。

 

 

この激しい気候を引き起こしている要因はあるポケモンにあると言い伝えられている。

 

雷と共に落ちてきたという伝承からここら一体の守り神として祀られており、その姿を見たものには幸福が訪れると言われている

 

たびたび何処かから情報を聞きつけたトレーナーが探索へ出て遺体となって帰ってくることもそんなに珍しくことではなかった。

 

 

そんな場所へ先ほどの男性が現れた。彼の名はテッセン、ホウエン地方にあるキンセツシティの“でんき”使いのジムリーダーである。

 

 

 

タクシーの運転手が危惧していた状況とは異なり、現地のポケモンと交流したりバトルを行うなどの平和な日々を送っていた彼はとあるポケモンと遭遇した。

 

巨大な黄色い犬のようなフォルム、サーベルタイガーの如く鋭い二本の牙は剥き出しとなっており、背中からは雷雲を連想させる紫色の体毛が伸びている。チャンピオンや四天王クラスのポケモン達が放つ強者の風格を感じずにはいられなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライコウ、伝説のポケモンそのものである

 

 

 

 

テッセンはその姿に全身を震わせて歓喜した。彼はジョウト地方へ行き先を決めたのはライコウを一目見るためであった。あまり期待はしていなかったのだが、身体の奥底からライコウと戦い仲間にしたいという感情が芽生える。

 

しかしライコウの口元を見て一気に全身の火照りが冷めていく。

 

そこには少し黒く汚れている白いカバーオールを身につけた赤子がライコウにくわえられていたのである。牙は肉を傷つけてはいないものの首の後ろ辺りの服には穴が空いている。テッセンが察するに民家から赤子を攫ってきたたのではないかと考えた。

 

 

 

(伝説のポケモンと手合わせできる機会とは言え、赤子の命の方が大事じゃ。)

 

彼は相棒であるポケモンともう一体の入ったソフトボール程の大きさの丸い球体に手をかける。円の真ん中から一周を境界線として赤と白のデザインであるモンスターボール。

 

そこから真ん中のスイッチを指で軽く押すと半分にパカンと割れて眩いほどの白い光と共に2匹のポケモンが現れる。

 

「行けい、ライボルト、デンリュウ!」

 

狼のようなフォルム、真っ直ぐに上へ伸びている鬣が特徴の電気ポケモンのライボルト。その隣には同じく電気ポケモンのデンリュウ、可愛らしい竜のような身体、尻尾と額に丸く赤い球体がついている。

 

双方ともにテッセンがジムリーダーに着く前から鍛えに鍛えたポケモンである。つまり彼が本気で戦う時にしか出す事のない最強のパーティの一角であるのだ。電気ポケモンを極値を追い求め続ける数多のトレーナーの中でも最も限界に近づいたテッセンにとってそれは転職であり、その道を歩む者達にとって最高の栄誉であるその座についた。

 

当初はやる気に満ち溢れたテッセンであったが、トレーナーの成長を促しながらも才能なき者をふるいにかけなければならない。建前上は前者のみ公式認定されているが、後者は隠されてはいるものの暗黙の了解として存在している。

 

トレーナーという職業は完全な実力社会であり強い者は財産、地位、名誉の全てが手に入る。だがそうはならなかった者達の末路は悲惨である。中途半端な実力では食っていけず、学のないためにフリーターとして生きる人生ならばまだ良い。中には人としての道を踏み外して密猟者や強盗として世間に害をなす者がいるのだ。

 

そうならない為にはトレーナーとして旅をさせない事が最も効果的な対策だが、10歳で大人として扱われるため親の制止を振り切る事ができてしまう。そこでジムでは才能を感じない未熟なトレーナーには完膚なきまでに叩きのめし、引退させて社会人として生きる道を選ばせてやらねばならない。これにより労働力を確保しつつ闇落ちトレーナーを減らす事ができるのだ。

 

テッセンは事務的なバトルで挑戦者達の相手をしなければならない。相手のレベルに合わせながら戦う中で、時に無慈悲に蹴散らし、時に加減をしながら潜在能力を引き出すという“裏マニュアル”に従うのに嫌々していた。

 

それだけでなく、ポケモンリーグから支給されたポケモンで戦わなくてはならないので彼と苦楽を共にした仲間は主人の業務でまともな修行ができないのでバトルから身を置く退屈な日々を送るだけだった。そこで彼は有休を取って当時の勘を取り戻すことにしたのだ。

 

 

 

二体とも主人の声に返事をする様に軽く鳴き声をあげて応える。強者特有のオーラを放つ伝説のポケモンを前にしても物怖じしないのは流石はジムリーダーのポケモンだと言えるだろう。

 

 

「ライコウよ、ワシの名前はテッセン。その子供を置いて去ってはくれんか?争いたくはない。」

 

 

ライコウは警戒する様にテッセンとそのポケモン達を睨みつけながらも服の裾を噛んで持ち上げていた赤子をゆっくりと地面へ置く。彼は安心したように安堵をした。自分達の望みを受け入れてくれたと考えたからである。しかしまた彼はヒヤリとさせられた。

 

「あぅぅ・・・。」

 

赤子は無邪気にライコウの頬をペチペチ叩き始めたのだ。だがライコウはそれに慣れているかのように無表情で受け入れている。テッセンがその様子に軽く驚くとライコウは前に軽く跳躍して赤子を背に戦闘体制に入った。まるで母親が外敵から子を守るかのように

 

 

 

 

(まるで赤子の親代わりをしていると思わせられたのは気の所為じゃろう。)

 

 

テッセンは今のライコウのやり取りでそんなことを考えたが、すぐに考える事をやめた。そんな事はどうでもいい、今は赤子を守るために全力でライコウと向き合うしかない

 

ライコウが空へ浮かぶ雷雲へ向けて大きく咆哮をすると、周囲一帯に稲妻が走る。テッセンはビリビリとプレッシャーを感じながらもライコウから目を背けることはなかった。

 

「デンリュウ、“あやしいひかり”!」

 

ジムリーダーであるテッセンは怯むことなく彼のポケモンへ指示を出す。デンリュウは先端に赤い球体のついた尻尾をライコウへ向けると紫色の光を発した。

 

それを凝視してしまったライコウは目を閉じて朦朧とする意識を抑えようとする。“あやしいひかり”は相手のポケモンを“こんらん”状態にさせる作用がある。それは意識が朦朧として自分の頭を地面に叩きつけたりなどの自傷行為をしてしまうことがある。

 

「今じゃ、ライボルト。“ずつき”ッ!」

 

ライボルトは持ち前の俊足を生かして弾丸の様に間合いを詰め、ライコウの脇腹へ向けて“ずつき”攻撃をする。

 

痛みに顔を歪めるライコウは視界を奪われているため全方位に“スパーク”を使い、ライボルトに距離を取らせようとした。

 

だが放電のように放たれた“スパーク”はまるで砂鉄が強力な磁石に吸い寄せられるかのように全てがライボルトへ全て向かう。

 

その電撃はライボルトを襲うことなどなく全て身体へと取り込まれるように吸収した。

 

テッセンのライボルトの特性は“ひらいしん”、これは“でんき”タイプの技を引き寄せ無効化すると同時に自身の“とくこう”があがる効果がある。

 

ライコウは伝説のポケモンであるため基礎能力が他の追随を許すことのないほどに高い。ごく稀にトレーナーが伝説のポケモンを従わせているのを見た事があるが、蹂躙するかのように大半の一般ポケモンをなぎ倒していた印象がテッセンにはある。

 

だがライコウは伝説と言えども“でんきタイプ”のポケモン、得意技が完全に封じられれば随分と戦い易くなるはずである。

 

「ライボルト、ライコウの前足に“こおりのキバ”じゃ!」

 

ライボルトは己の牙に冷気を纏うと即座にライコウの前足に噛み付いた。患部からゆっくりと凍結していくように氷が広がっていく。

 

するとライコウは“こんらん”が解けたのか、ライボルトの首元へ向けて“かみくだく”をしようと口を開いた。

 

だがテッセンはライコウの次の攻撃が“かみつく”か“かみくだく”であると見抜いていた。

 

「デンリュウ、“ほのおのパンチ” 」

 

デンリュウが己の拳に炎を纏うとライコウの顔を殴りつけた。ライコウは“かみくだく”を中断させられ頭を後方へよじらさて右へ2、3歩動かさせられる。

 

「2人とも、離れよ!」

 

ライボルトとデンリュウは指示通りにライコウとの距離を取った。

 

微かに疲れを見せるライコウとは違いテッセンのポケモン達はまだまだ余裕の表情を見せている。あとはライボルトの“どくどく”を放ち、デンリュウの“リフレクター”や“ひかりのかべ”で耐えればいいだろうと彼は判断した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが伝説のポケモンはそんなに甘くない

 

 

 

 

 

ライコウは空へ向けて咆哮をすると天から流星群でも降ってくるかのように周囲一帯へ(“かみなり”)が落ちてくる。その無数の雷槍の雨が大地へ降り注ぐ手前で全てがライボルトへ向かっていく。

 

激しい“かみなり”がライボルトを襲うが彼は避ける事なく全てを受けようとするが、一本目を受けた瞬間にそれが過ちであったと確信した。そこから回避しようとするが彼の特性“ひらいしん”はそれを許さない。雷の雨は激しい土煙を舞わせ、やがて数秒後に全てが晴れる

 

 

 

そこには電気がピリピリと漏れながら倒れているライボルトの姿があった。ライコウの放った強力な電撃を凌ぐ事ができず彼のキャパを遥かに上回ったためにショートしたのである

 

 

テッセンは目の前の光景に絶句しつつも戦闘不能になったライボルトをモンスターボールへ戻した。

 

 

 

幾重にも重ねた策を圧倒的な火力のみで全て吹き飛ばしてみせる芸当など一般ポケモンでは到底できるわけもない。でんきポケモンのエキスパートとしては力量の差を認め、此処で手を引くのが有終の美というモノだが彼はそうしなかった。

 

赤子を取り返さなくてはいけないという使命感の前では恥やプライドなど始めからなかった。

 

 

 

ライコウは今度はデンリュウへ向けて“10まんボルト”を放った。鈍足である為に避けられなかったが、そこそこ高い耐久力はなんとか凌ぐことができたようだ。しかし強力な電撃であったのか少しふらふらしている。

 

「くぅ、“パワージェム”じゃ!」

 

テッセンはデンリュウの様子から長期戦は悪手だと判断して攻撃を支持する。地面から幾つかの岩がくり抜かれ浮き上がると、そのまま前方へ向けて放たれた。

 

だがデンリュウの“パワージェム”は少し狙いが外れてしまった。百戦錬磨の達人であるテッセンが焦りからデンリュウのダメージを軽く見てしまっていたらしい。それだけ焦りを感じていたのかもしれない。

 

岩の塊はライコウから逸れて地面へ寝かしてあった赤子へ向かって行ったのである。

 

「いかん!デンリュウ、抑えるんじゃ!」

 

だがその指示はデンリュウに届く事はなかった、“パワージェム”を撃ち終わると同時にゆっくりと前へ倒れたのである。

 

テッセンは大声をあげて止まれと叫ぶが勢いは一向に衰えない、そして岩石の塊達は赤子までほんの30センチほどまで距離は縮まった。

 

そしてそれらが赤子へ命中するかしないかの刹那に1つの影が素早く割って入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー、それはライコウであった

 

 

 

 

 

 

 

 

ライコウは電撃を放つ事はなく目を瞑り“パワージェム”を己の身体のみで受けきった。テッセンはその不可解な行動を見終わると同時に全てを理解した。電撃で岩を破壊しなかったのは側にいる赤子が感電してしまう恐れがあったからだ。

 

「まさか、この子の親をしておるのか?」

 

ライコウはその質問に答えることはなく、こめかみに筋を入れて怒り狂い雷の如く咆哮する。テッセンはデンリュウをモンスターボールへ戻すと、跪いて頭を下げた。

 

「すまぬ事をしたな。ワシはてっきり赤子を連れ去ったのかと思っておった。」

 

テッセンが謝罪をするとライコウは少し意外であるかのような表情をする。そして赤子の服の裾を加えて何かを伝える為に付いてくるよう軽く吠えた。

 

 

 

 

 

 

赤子を咥えたままであるライコウのあとを追うように歩き続けて一時間ほどすると、火事で燃え尽きてしまったような村があった。

 

民家は焼き爛れており一部の柱のみが木炭のように焦げている。ときおり紙のようなモノがあるが雨水に濡れたのかぐしょぐしょになっている。

 

ライコウは脇目を振ることなく、焼き焦げた民家であろうモノの目の前で立ち止まる。そして焼き焦げた瓦礫の上にタンと飛び乗ると足場を軽くポンポンと叩いた。

 

 

「やはりそうだったか、お前は赤子を救ったのだな?この家が焼け落ちる前に」

 

ライコウはテッセンがそう言うと軽く頷いた。事実、数日前の午前2時ごろ、落雷が落ち偶然にも民家へ引火してしまったのである。それらは次々と他の家へと燃え移り村人が気づいた頃にはもう手遅れなほどに燃え盛っていた

 

ライコウはその火事の現場へ現れるとそれを沈静化する為に“あまごい”を使用した。その後、彼は耳を澄ませると赤子の泣き声が聞こえてきたのである。そして燃え盛る民家へ飛び込み救出して今に至るのである。

 

テッセンは涙を流してこの火事で亡くなった者達へ哀悼の意を表する。そして焼き焦げた遺体を一体ずつ回収し、1つにまとめて埋葬をすることにした。テッセンはほぼ丸一日かけてお墓を作り上げると手を合わせて彼らの冥福を祈った。

 

 

そしてジュンサーさんへ連絡して下山をしようと決めたテッセンがポケウォッチを取りだそうとすると、ライコウが彼の目の前にやってきた。何事かと考えたが、ライコウは咥えたままの赤子を彼へ受け取れと言わんばかりに突き出した。

 

「わかった、ワシが必ずや一人前に育ててみせよう。」

 

テッセンはライコウへそう誓うと受け取った。赤子は名残惜しそうに声をあげながらライコウへ手を伸ばす。

 

ライコウはそれに応じるように顔を赤子へ優しく擦り付ける。機嫌がよくなり笑顔になった赤子を一目見ると彼はそのまま立ち去った

 

テッセンはライコウの背中が視界から消えるまでずっと見つめていた。

 

 

 

 

***

 

 

 

 

〜14年後〜

 

 

 

 

<キンセツシティ>

 

 

 

 

 

ホウエン地方のほぼ中心部に位置する大都会である。ここには育て屋やゲームセンター、そしてなによりもキンセツジムがあるのが特徴だ。

 

そしてキンセツジムのすぐ側にある大きな一軒家に2人の親子が住んでいた。父親は小太りで髪の毛はあと数年で絶滅するようだがこの街のジムリーダーである。それに対して息子は父親と似ずにかなり整った容姿だった。イケメンというよりは可愛らしい容姿をしており、よく年上(おとな)のお姉さんやエリートトレーナーから愛でる対象とされ密かに写真などが出回っているという

 

女性のようにさらさらとした黒髪で肌は雪のように白い。体はまだ未発達でありながらよ身長も年相応であるが筋肉や贅肉はほとんど皆無であった。

 

 

 

「・・・というのがワシとお前の出会いじゃ。」

 

テッセンは息子であるミントにかつてジョウト地方での出来事を語っていた。昔話を聞き続けている息子を見て彼は豪快に笑い飛ばした。この話は毎年、この時期になると恒例行事の様に語り続けていたのである。通常であれば隠すべきことであるかもしれないが、隠し事が苦手で辛気臭いのを好まない彼は息子が成長するごとに度々話していた。

 

「ワシとお前は血は繋がっとらん!じゃがな、お前は儂の息子じゃ。」

 

テッセンはガハハハと笑いながらミントの肩を激しく何度も叩く。親父は変わらないなという顔をして息子はくすりと笑う。

 

「当たり前だろ、ところで親父。」

 

ミントは爽やかに笑うと彼は突然、いつになく真剣な表情で父をジッと見つめる。それを見たテッセンは軽く目を見開いて驚くと笑うのをやめ、彼の言葉を待つ。息子のこんな顔を見るのは久方ぶりだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・生前贈与を考えてみないか?」

 

彼の決意が果てしなく裏目に出たのか息子は救いようのないクズニートに成長していた。

 

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