ブラック鎮守府と折木   作:素人

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遅れてすいません....次回から新章に入ります。


因みにですがブラック鎮守府は過去編となっております。


「ブラック鎮守府8」艦娘視点

榛名side

 

私達は最初の提督がいなくなってからから現在まで約半年という時間提督無しでやってきました。勿論それまでに何人もの提督がやって来ましたが残念ながら私達の提督たる人は誰一人としていませんでした。私達の提督がいない現状で鎮守府を動かしているのは長門さんになっていました。

 

今日も長門さんにより全員が食堂に集められています。

 

 

「皆朝早くから集まってもらってすまないな」

 

前で話をする長門さん。少し後ろに陸奥さん、そして陸奥さんの隣に大淀さんが立っています。普段とは違って三人とも顔に緊張の色が見られます...恐らくあまり良いお話ではないのですね。

 

「先刻第一機動部隊並びに第三遊撃部隊により海域を拡げる事に成功した。だが物資の不足で満足に出撃が出来ない状態だ。今日は遠征にいってもらう。暁頼めるか?」

 

「勿論よ!レディーに任せておきなさい!」

 

「よし...。あとは明後日にまた本部から提督がやってくるようだ」

 

長門さんの言葉に艦娘達は「またか」と声を揃えて皆言っています。いつもの事ですがまた長門さんや金剛お姉様、それに大淀さんがなんとかしてくれる。皆そう思っているのでしょう。

 

ですが..榛名にな何か違和感を覚える感覚がありました。

 

「だが今回は護衛艦として大本営から大和が来るようだ」

 

先程とは別の意味でざわついてしまっていました。

 

大本営からの護衛艦としての大和さんは元帥の右腕と知られており練度も高く何より深海凄艦の奇襲にあったときに一艦隊を一人で殲滅したという伝説も残っているほどの実力者です。その大和さんが護衛艦として付けられる提督は余程元帥から気に入られているのでしょう。

 

大和さんがいては今まで通りに事を行うのは難しいです。それが分かったのか皆の表情が曇っていきます。榛名はこういう時に何も言うことが出来ないことが嫌でこんなときだからこそ元気に振る舞える金剛お姉様を心の底から尊敬して、憧れてます。

 

「HEY!皆ノープログレムデス!NEWフェイスの提督は私や長門に任せてくだサーイ。絶対にこの鎮守府は守り抜きマース!」

 

お姉様の言葉により皆、拍手をしたり表情が明るくなったりしています。榛名だって同じ気持ちでした、そう新しい提督が来るまでは...。

 

何時もとは違い食堂に集まっていた私達の前には提督が姿を見せました。隣には大和さんもいます。提督はかなり若そうで未成年と言われても信じるほどでした。ですが軍のほんの一握りの選ばれた者にしか勤まらない提督の仕事を未成年の子供に任せるなんてありえないと榛名は思いました。

 

提督の自己紹介が終わり長門さんから解散の言葉が投げ掛けられそうな時に問題は起きました。提督が今後の方針を決めたいと言い出しました。私は緊張と不安で震えていました。またあのような日々に戻ってしまうのかと。

 

 

でも提督が言ったのは全く別の言葉でした。皆明日は休めと、その後の言葉はよく聞こえませんでしたが休めと確かに言いました。確かに休みたいと思っていました...でも何故か怒りも沸いてきました。皆も同じ気持ちだったと思います。

 

榛名は気になってました。金剛お姉様にあんな風に言ったのはあの人だけでした。隣に大和さんがいたからかも知れませんが...でも提督は、私達の事をもしかしたら兵器と見ていないんじゃないかという疑問を持ってしまいました。

 

ですがそれは杞憂だったようです。食堂から悲鳴が聞こえてお姉様と霧島と一緒に向かうと間宮さんがうずくまって泣いていました。近くにいるのは提督でした。

 

こんな隠れた場所でこんなことをするなんて!ついカッとなってしまい殺気も出ていたと思います。その後提督の話を聞くと少しずつですが提督は悪くないんじゃないか...と思うようになっていました。

 

私は、金剛お姉様から提督の秘書艦になるように言われました。とても怖くて不安だらけでしたがここで私が近くにいることで周りに被害がいかず、この人の本性も分かると思って頑張ることにしました。

 

 

ですが...待っていたのは何故かお風呂に行くと言い出した提督。一気に沸点を越えて私は立ち上がり大声で叫んでいました。今思えばこんな言葉を提督に言った時点で解体されてもおかしくなかったのになにもしなかった提督に違和感を覚えていたのかもしれません。

 

そして壊れていたお風呂は、どうやったのか綺麗になっており故障していたところも直っていました。ここに着任してきてたったの数時間でどうやって.....。

 

提督は言いました、お風呂に入れと。

 

駆逐艦の子達も軽巡の子達も重巡の人も軽空母の人も空母の人も戦艦も皆で入りました。

 

皆大喜びでした....。私も嬉しくはありました、ですが駆逐艦の一人の子の言葉で我に返りました。

 

「今回の提督は良い人ぽーい!」

 

駆逐艦の子達は、殆どがそう思っているようで久し振りに笑っていました。その笑顔が嬉しい半面、提督はこれが狙いだったのではないか。という疑問が出てきました。お風呂を直して入らせる事で信頼を得ようと?

 

だとしたら確かめる必要があります。榛名は一番提督の近くにいれて皆を守れる位置にいるのですから!

 

「ふぅ....金剛型3番艦榛名頑張ります!...比叡お姉様...力を貸してください」

 

そして私は提督室の扉を叩きました。

 

提督の心理を確かめるために。

 

提督が本当は何がしたいのか。

 

提督は私達の事をどう思っているのか。

 

蔑んでくれれば簡単でした...一言。お前達は兵器だ、化け物だと言ってくれるだけで楽になれる気がしました。でも提督は違いました。

 

私達は人間と変わらないとお風呂を直すのは、ただ治してほしいからだと....おかしいです...痛いです....兵器とか化け物とか言われるより胸が苦しくて痛くて、痛くて....涙が止まらなくて...。

 

そして私は、金剛お姉様に絶対に言ってはいけないと言われていた言葉を言ってしまいました。

 

「比叡お姉様は死なずにすんだかもしれないのに...」

 

その瞬間、金剛お姉様が提督室に入ってきました。お姉様は怒っていました。

 

秘書艦はお仕舞い...金剛お姉様から言われて胸が少しチクリと痛くなりました。でも私はお姉様に逆らうことなんて出来ません。

 

さよなら...提督。

 

私は心の中で言って提督室から出ていこうとしました。でも提督は必死に私を呼んでいます。

 

金剛お姉様から殺気が漏れだしました。先程までとは比較になりません。常人なら失神してもおかしくないくらいです。そして擬装も展開させて提督に向けています。

 

私には分かりました。次提督が何かを言ったら提督を撃つって...。

 

私は....私は----------------------------。

 

 

-----------------------提督。

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