「楽しかったです‼︎」
あの後も三時間程海で遊んだ。
ジャンヌがカインを砂で埋めたり、ジャンヌが埋まっているカインに向けて棒を振り下ろしたり、カインが捕まえた魚をジャンヌが食べ尽くしたり……。
「とりあえず疲れた〜」
カインは散々な目にあいまくったので疲労困憊の模様。
ーーまぁ楽しんでもらえてよかったかな?
カインはジャンヌに楽しんでもらえて、笑顔が見れて一先ず良かったという安堵感に包まれるのだった。
二人は元々着ていた服に着替えて、宿に戻ることにした。
「おや、お二人さんお帰り。えーっとカインさんとジャーニーさんだっけ? 海は綺麗だったろ?」
よくわからない名前を宿の主人に言われ、ジャンヌは首を傾げるがすかさずカインが肯定した。
「はい、そうです。とても綺麗でした。ここに住みたくなりました」
一言二言、主人と会話を交わし部屋へと向かった。
「カイン‼︎ ジャーニーって誰ですか⁈ 浮気ですか⁈」
ずんずんとカインに近寄り問い詰める。
後退りながらカインは答えた。
「ジャンヌの偽名だよ。ジャンヌ・ダルクっていう名前は今やフランスで知らない人はいないくらい有名だからさすがにまずいかなって思って。というか僕たちそういう関係じゃないよね⁈」
「あぁ、そうでした。まだ違いましたね。
でもでも、宿に来た時ちゃんとジャンヌって名前でおじさんに頼んでいませんでしたか?」
「それは、ちょっとした魔術をかけてるからなんだよね。僕が発するジャンヌっていう言葉をジャーニーって聞こえるようにしているんだ。僕とジャンヌ以外はね」
「そういうことですか。それならそうと言っておいてください。勘違いしてしまうじゃないですか」
恥ずかしそうにカインから目をそらすジャンヌ。
「ふふっ。そうだね、気をつけるよ」
機嫌を直した後、二人で話していたらうとうととジャンヌがし始めてしまったので寝ることにした。
ダブルベットで。
ーーなんでだーー!
海に行く前はちゃんとツインだったはずがダブルベットへと進化していた。
実は、ジャンヌがこっそりとツインからダブルへとしてもらうように頼んだのだった。もちろんカインは知らない。
ジャンヌに手を引かれて彼女に覆いかぶさるようにベットへと倒れた。
なんとかマウント状態からは逃れることはできたが手を掴んで寝てしまったジャンヌから離れることができずに朝日を迎えた。
翌日、目を覚まし宿の主人からの一言で二人とも顔を赤くした。
「昨夜はお楽しみでしたね」
「「そんなことしてない(ません)‼︎」」
激しく否定したジャンヌとカインだった。