怪盗と聖女   作:ノット

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プリズマ☆イリヤ ドライのネタバレが含まれているので嫌な方は読まないで下さい。


プリズマ☆イリヤ IF 1話

「ーー我 聖杯に願う」

 

「美遊がもう苦しまなくていい世界になりますように」

 

「やさしい人たちに出会って…」

 

「笑いあえる友達を作って…」

 

「あたたかで」

 

「ささやかなーー」

 

「幸せをつかめますように」

 

 その言葉を最後に美遊はこの世界を出て、美遊自身が幸せになれる世界へと一人で旅立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 はずだった。

 

 聖杯は最終工程が終わる直前、察知した。旅立たせる世界にも危険は潜んでいる。ゆえにこのまま移動させるだけでは苦しまなくていいという願いが叶わない。それは何でも叶える聖杯という沽券に関わる。そこで、聖杯は美遊を守ってくれる英霊を召喚することにした。衛宮 士郎のような誰か一人の事を守ってくれる英霊を。

 

 

 

 美遊は冬木の柳洞寺大空洞で目を覚ました。辺りを見渡して自らの兄がいない事を確認し、自らが別の世界へと来た事を聡明な頭のおかげで分かってしまった。士郎の願いを無駄にしないためにも歩き出そう。そう美遊は決意した時に莫大な魔力を帯びた者が美遊の前に召喚された。

 

「召喚に応じ、参上した。君が守る対象かな?」

 目の前の超常の存在にまったく反応する事ができず、美遊は呆然とする。

「おーい、君が美遊であってるよね?」

 自らの名前を呼ばれ美遊はようやくフリーズから立ち直り問い返す。

 

「なんで私の名前を知ってるの。…もしかしてエインズワース?」

 美遊はもし自分の想像が当たっていたとしたらこの状況ではどうする事も出来ないので、見た目とは裏腹にかなり焦っていた。

 

「エインズワース?っていうのはよく分からないな。俺は美遊って子を守って欲しいっていう願いを叶えるために聖杯から送られてきた英霊。っていえば分かるかな?」

 

「確かにただの人間じゃないことは確かみたいだけど、敵じゃないかはその説明だけでは信用できない。何か証明してみて」

 

「証明って言ってもなぁ。僕は逃れられない運命を背負わされている子を放っておけないから来ただけで証拠っていう証拠はないんだ。本来なら絶対命令権である令呪が君に宿るはずなんだけどそれも無いようだし。だから、信じられないならそれでも構わない。遠目から君を守ればいいだけの話だから」

 美遊はその話を聞き、悩む。目の前の相手はほぼ確実に自分に危害を加える相手ではないという事は雰囲気と喋り方で伝わってきた。それが美遊が聖杯になりうるなのか本当にただ単に守りたいというだけなのかは定かではないが。

 その上で美遊は決断した。

 

「分かった、貴方の事を信じる。なんとなくだけどお兄ちゃんに似ているから」

 そんな曖昧な理由で美遊は目の前の人物を信用することにした。

 

「良かった。じゃこれからよろしくマスター」

 

「マスターじゃなくて美遊でいい。それと貴方の名前は?」

 

 英霊はちょっと困ったように指を額にあてる。

「名前か…。俺の真名は怪盗キッド。怪盗でもキッドでも好きなように呼んでくれ」

 

 






この話は続くかは不明です。好評なら続けたいと思っています。
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