俺が修行についてどうしようか考えていた事を中断して、みんなのほうに視線を向けると黒うさぎがうなだれていた。
「ありえない、ありえないのですよ。初対面で耳を触るのはともかく、引っこ抜きにかかるとは......。学級崩壊とはこのような状況のことを言うのですよ。」
考え込んでた黒うさぎが悪いと思う、普通気づくと思うんだけどなぁ。
それにしても、本当に自由人しかいねぇな。うさ耳を本気で握ったり、魚を釣ったり、布団を敷いて寝ようとしてたり、......あれ?最後の俺じゃね?それでも俺は問題児じゃないと断言するぞ。
「で、何を聞いてほしいんだ?早く言えよ。」
十六夜が、黒うさぎに向かって言った。
おぉ、そういえばそうだった、何かを言いたそうにしてたな。
誰だよ時間つぶしたやつ。あ、俺たちか、すまん。
「コホン、言いますよ?とうとう言いますよ?「早く言えよ」
ようこそ皆様、箱庭の世界へ。」
「箱庭?」
「YES♪」
飛鳥が思ったことをつぶやいた。
そこに、黒うさぎが肯定する。
まぁ、箱庭の世界なんて聞いたことないわな。
「我々はあなた方に、ギフトゲームへの参加資格をプレゼントさせていただこうかと思いまして、この世界へとご招待致しました。」
「ギフトゲーム?」
「なんじゃそりゃ?」
今度は、耀が疑問に思ったことを聞き、そこに隠牙が乗っかる。
「すでにお気付きかもしれませんが、皆様は普通の人間ではありません。」
うん、知ってる。なにせ、動物に喋りかけたり、石の中に呼び出されても問題ないとかいうやつらの集まりだからね。自由人で、問題児が多いけど。
「皆さんの持つ特異な力は、様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられたギフトつまり”恩恵”なのでございます。ギフトゲームとは、その恩恵を駆使してあるいは賭けて競い合うゲームのこと。」
「なるほど」
耀と隠牙は、その説明で納得したようだ。
「この、箱庭世界はそのためのステージとして造られたものなのですよ♪」
「そのギフトゲームには、自分の力を賭けなければいけないの?」
飛鳥が質問をする。これには、耀や隠牙も気になっていたらしい、耳を傾けて真面目に聞いてる。
「そうとは限りません。ゲームのチップはさまざま、ギフト、金品、土地、利権、名誉、人間。賭けるチップの価値が高ければ高いほど、得られる商品の価値も高くなるというものです。ですが当然商品を手に入れるためには、『”
「はい」
「どうぞ」
耀が手を挙げ、黒うさぎが了承
「......”
「ギフトゲームを主催し管理する人のことですね。」
「誰でもなれるの?」
「商品を用意することができれば。それこそ、修羅神仏から商店街のご主人まで、ゲームのレベルも凶悪かつ難解かつ命がけのものから、福引的なものまで、多種多様に揃っているのでございますよ。」
いや、多すぎでしょ。しかも福引までギフトゲームに含めんのかよ...。さすが箱庭。
「ですが、話を聞いただけではわからないこともあるでしょう。なので、ここで簡単なゲームをしませんか?」
「なに?」
今の発言で十六夜に火が付いたな、俺も負けんぞ。
「この世界には、”コミュニティ”というものが存在します、コミュニティ、共同体、社会集団、この世界の住民は必ずどこかの”コミュニティ”に所属しなければなりません。貴方達にも属していただきます。」
「「嫌だね」」
「属していただきます!!」
十六夜と俺で言ったけど速攻で言い返された。なんて反応速度だ!
そして、黒うさぎが指を鳴らすと、空中にテーブルが現れる、すご!
「皆さんには、黒うさぎの所属するコミュニティに入れて差し上げても構わないのですが、ギフトゲームにも勝てないような人材では困るのです。えぇ全くほんとに困るのです、むしろお荷物邪魔者、足手まといなのです。」
黒うさぎは挑発気味に言ってくる。
「俺たちを試そうってか?」
「ちょっと、待ちなさいよ私たちは一言も...。」
「自信がないのであれば、断ってくださっても結構ですよ♪」
ほっほぉう、それは俺たちに挑発してるので?
「ずいぶん楽しい挑発してくれるじゃねぇか。」
「お、お気に召したようで何よりです」
十六夜も同じ気持ちだったのか、俺の気持ちを代弁してくれた。
「それで、ゲームのルールは?」
隠牙が聞く、まあ聞かないとやれないからね。
「トランプを使います。この52枚のカードの中から、絵札を選んでください。ただし、チャンスは一回一人につき一枚まで」
「方法は、どんなことをしてもいいの?」
「ルールに抵触しなければ、ちなみに黒うさぎは”
イカサマできねぇじゃねぇか、くそう。する必要もなさそうだけど。
なんでって?問題児がいるからさ。
「チップは?お前の言うギフトを賭けるのか?」
「今回は、皆様が箱庭へ来たばかりですので、チップは免除します。しいて言えばあなた方のプライドを賭けるといったところでしょうか。」
プライド、ねぇ。問題児にもプライドはあるから、やる気を出すよねぇ。
やる気を出した、耀が聞く。
「私たちが勝った場合は?」
「そうですねぇ、その場合は修羅神仏の眷属であるこの黒うさぎが、なんでも一つだけあなた方の言うことを聞きましょう。」
「ほう?何でもか。」
「おい十六夜、黒うさぎの胸を見るなよ」
そういうお前はどうなんだ、隠牙がさんよぉ。
男だから仕方ないと思うけども、そこは我慢しよう。ほら、女性陣が冷たい視線で見てるぞ。
「性的なことは駄目ですよ!」
「冗談だよ。」
「そんなこと頼まないよ。」
本当か?目がガチだったぞ、二人とも。俺?ガン見してたぞ、仕方ねぇだろ!
「で、どうする?」
「どうもこうも」
「うん、やろうか」
「俺もやるぞ」
「じゃあ俺も」
「それでは、ゲーム成立です」
十六夜が聞き、飛鳥が呆れ、耀は猫を抱きながら、隠牙は釣りをしながら、黒うさぎの開戦を聞いた。それに俺はあくびしながら、それでも挑戦的な声で答えた。
_____さぁ、ゲームを始めよう。
久しぶりだと、疲れますねぇ
叩かれないか心配ですけど...。