旅に出てから半月ほど経っただろうか?俺はブラッキーことクロとともに旅をしている。
今いる場所は初めの街から次の街への街道の途中だ。都市から都市への移動はなかなかに距離があり何か乗り物で行くならまだしも徒歩となると相当な時間がかかる。あの研究所の職員の情報によれは20日はかからないとのことだったのでもうそろそろだと思うのだがまだつかない。
街道沿いの道中には点々と人の住んでいるところがあり衣食住はあまり心配することはなかった。のだが、急遽用意しなければならないものが発覚した。ゲームをやっている人なら知っているだろうトレーナーカードだ。このトレーナーカードがなければ身分の証明やポケモンの携帯保持ができないらしい。よくよく聞いてみるとポケモンセンターの利用もポケモン関連の商品の購入もこれがなければできないとのこと。初めの街や道中の施設は田舎ということもありごまかすことができたがこれからこの世界で生きていく上では必要になるものだ。今の自分は無免許で車を運転していることと変わらない異様な状況だ。早急にトレーナーカードを手に入れたいと思う。
まぁ、それほど難しい物でもないらしい。都市の役所で住民登録をするようなものなのだろう、たぶん問題ないだろう。うん。
まぁ、そのことは次の街についてから考えるとしてだ。今は目の前の状況に対処しようではないか。
「リザードン かえんほうしゃ!」
「クロ まもる」
相手のリザードンのかえんほうしゃをクロは半球の障壁で防ぐ。そう、俺は初めてのポケモントレーナーとのバトルをしている。相手のポケモンはリザードンだ。それもXメガ進化中。こっちの手持ちがクロだけだから1対1の対決だ。なんでも次の街にポケモンジムがあるらしくそこに向かっているんだとか。修行のためにバトルを申し込んでいるそうだが一歩間違えるとやっさんと変わらないような・・・
「リザードン ドラゴンクロー!」
リザードンが爪に半透明のエネルギーのようなものを出し振りかぶる。うーむ、ドラゴンクローってなかなか謎だな。
「かわしてどくどくだ」
クロはドラゴンクローをギリギリで避けすれ違いざまにリザードンに触れ猛毒にする。どくどくという技は遠距離でも紫色の薄い霧のようなものを発生させて中てることもできるが確実なのは接触することだ。また、至近距離で発動する副作用なのか若干毒の侵攻が早まっている気がする。まぁ、気がするだけだけど・・・
「くっ リザードン大丈夫か!」
「クロ ふるいたてる」
リザードンが毒で怯んでいる間に攻撃を上げる。
「っ リザードン ブラストバーン!」
「まもるの後にふるいたてるだ」
リザードンのかえんほうしゃを防ぎ毒でまた、怯んでいる間に物理特殊を二段階にまで上げる。こっちに来てから愛用している戦法だ。なかなかいやらしいい戦い方だがブラッキーの攻撃力の無さを補うには一番いい。どくどくはゲームでもお世話になったがこちらでも使える技だ。
「クロ サイコキネシス」
「リザードン耐えろ! フレアドライブ!」
フレアドライブ!?てことはこのリザードンレベル80相当の強さなのか!?野生とは比べ物にならないくらい強いとは思っていたが道理でこれまで何度か攻撃を中てても倒れないわけだ。さすがにクロの素の攻撃じゃ難しいわけだよな。
「クロ つきのひかり」
フレアドライブを直撃する寸前でつきのひかりを纏う。爆炎が晴れたとき経っていたのはクロだけだった。リザードンの姿は元の姿に戻った。
ふぅ 今のバトルはギリギリな感があったな~ 他に何の技が使えるか思い出す必要がありそうだな。
「お疲れリザードン 強いね君のブラッキーはまさか最後の技を受けきるとは思わなかったよ」
「クロもお疲れ 自慢の相棒ですからね 負けられませんよ」
そのあと再戦の約束をして別れた。彼はポケモンチャンピオンを目指して旅をしておるんだとか俺も誘われたがどうしようか。チャンピオンといった肩書があった方が何かと動きやすいのだろうか?まぁ手持ちにはクロしかいないわけだしまずは仲間を増やさないとどうにもならないよな。それにチャンピオン大会に挑戦するにはバッチが必要らしい。先にジム巡りをするべきだな。それにしてもここはどの地方なのだろうか?あ、さっきの人の名前を聞いてない・・・
別れたトレーナーの方を見たがもうだいぶ遠いいところにいる。次に会ったときにでも聞けばいいかな。俺はクロの治療をして休憩をはさんでから次の街に向けて歩を進めた。
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さっきのトレーナーは強かったな。初めあのブラッキーを見たとき鳥肌がたった。理由は分からないが確実に俺の相棒よりも強いと確信してしまった。相棒を信じていない負けじゃないだけど何だろう・・・次元が違うというのか?俺たちでは勝てないと思ってしまったんだ。
結果は予想どうり負けた。俺たちはダメージらしいダメージを与えることができなかった。初め戦った様子からトレーナーとのバトルは経験が浅いことが分かったからもしかしたら?と考えていたのだが無理だった。上には上がいるということだろう。再確認するいい機会になった。一度チャンピオンになったからと言って何かが変わるわけではないんだ。
俺はリザードンの治療をするために速足になりながら次の街へと進んでいった。