投下だ投下だ~
「ん、う~ん」
めちゃくちゃ体がだるいが目覚めたようだ。幻聴も聞こえない。幻覚の作用が少しは治ったのかもしれない。それにしても体が重くて動けない。寝起きのせいか思考にモヤがかかっているし、あ~あれだ、二日酔いみたいなものじゃね?酒飲んだことないけどさぁ~。
触覚も正常、口の中はなんか泥臭いけど変なものを食べでもしたのだろう。重い瞼を気合で開ける。
相変わらずの鬱蒼とした木々の天井が見える。濃い緑の香りとハーブでも自生しているのか独特な香りが漂っている。
どうやら俺が仰向けで倒れているのは地面ではないようだ。草や綿を集めた上に寝転がされていた。で、重いと思っていたお腹の上にはクロのかわいい寝顔が・・・・・・。
ん?
「クロ!?」
クロを見た瞬間、慌てて起きだす。眠気なんて吹っ飛んでしまった。
慌てつつも丁寧に確認するようにクロに触れる。しっかりと少し熱いが体温を感じることができたので偽物ではない。余程消耗しているのか発熱もしている。今までクロがここまで消耗している姿を見たことがなかった。すぐにでも起こしたいがここは寝かせておくべきだろう。命に別状はないようだし・・・。
「て、ことはクロがここまで運んでくれたのか?」
「みゅみゅみゅ~」
「へ?」
振り向くとミュウがくるくる飛んでいた。
「はい?」
「みゅっみゅみゅぅ~」
なんかドヤ顔かましながらくるっくる回っている。
「あー、ちょっと頭痛くなってきたんで寝るわ」
「みゅ!?」
俺はまだ疲れていたので眠りにつきました。
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その後、クロが目覚めるまで俺も休んだ。ミュウが寝ようとすると尻尾で体中を擽ってくるので熟睡することはできなかったが体力は回復できたように思う。
クロも目覚めると俺がいることに驚いた様子だったのでそこのミュウが俺たちを助けてくれたのだろう。クロと再会の印に撫で捏ね繰り回しぐったりさせたところでミュウに確認を取るとドヤ顔をいただいたからそうなのだろう。そうだよな?
あ~(生の実感)、どうにか生き残れた。クロと合流すればサバイバル生活も何とかなるというものだ。この一ヶ月ほどで何度死を覚悟したことか・・・。幻覚に狂わされていなかったら正気を保てていなかったかもしれない。いや、狂っている時点でSAN値直葬だったから手遅れだったのか?・・・考えたら負けだ。
それにしてもさっきから変なものが見える。クロやミュウ、俺、周辺の植物をみるとその表面にモヤのようなものが漂っているのだ。手をブンブン振っても離れる様子はない。オーラと表現すれば正しいかもしれない。これは何だろうか?
まぁ、直観だが悪いことでは無さそうなのでこれは後回しにしておく。
俺が寝かされていた周辺を確認する限りミュウはここの木の洞周辺に住んでいるようなのでどこに向かえば森を出られるか尋ねる。
みゅうみゅう鳴いて説明してくれたようだが俺にはよく分からなかったが、クロが理解したようなので今後はどうにかなりそうだ。
ミュウにお礼を言いさっそく移動をしようとしたがクロとミュウの反応を見る限りまだここにいろとの事らしい。
しばらく待つとクロにも勝るだろうオーラを纏ったポケモンが現れる。
「グルゥッ」
野生のルカリオが現れた。
三匹のボディーランゲージを聞く限りどうやらこのルカリオが道案内をしてくれるらしい。
波動、ルカリオ、ミュウ、森、木の洞・・・・・・うっ、頭が・・・。世界樹みたいな木はないしセーフかな?
少し頭痛が痛いがルカリオの案内の元この森を抜けることになった。
道中のルカリオの戦闘を見てオーラは波動だと確信しました。なら、俺がアーr・・・違いますね、ハイ。
森の脱出は二匹の強力なポケモンがいれば楽にという訳でもなく絶賛戦闘中です。大苦戦中です。完全に俺がお荷物です。
俺も役に立とうと戦闘指示を出そうとするのだが全くの未知のポケモンでは相手が何をしてくるのかがわからないのだ。
例の足に目がついている全身黒子のようなポケモン。今のところゴーストタイプということしかわからない。あと、なんかドジ。
二匹一組で移動しているビブラーバの亜種?なんで手と足が一本ずつしかないのかがわからない。ビブラーバぽいから多分虫タイプ。ステータスもそこまで高くなさそうだが常に協力して行動しているので隙が少ない。それに数が多い。
ヒトツキの親戚のよう浮遊する武器のポケモン。鉈のような見た目に柄の部分に一つ目がついたポケモンは火を纏っている。両刃の斧のような見た目に刃の間に一つ目のついたポケモンは雷を纏っている。どうやら、鋼タイプのようで とっておき が効きにくい。どこからともなく表れるので心臓に悪いことも追加しておく。
一番面倒なのがヘビ系のポケモンがノコッチ以外敵対してくるのだ。イワークにハガネール、アーボ、アーボック、ノコッチ、ハブネークとここら辺のポケモンが敵対してくる。突然砂嵐をまき散らしてくるポケモンはなんだ?すなじごくが足場を動きにくくされて非常に面倒だ。
他にもゴーストタイプや進むにつれて岩や地面タイプのポケモンが増えてくる。
ルカリオを確認する限りこの状況は想定外のようで焦りを感じる。連戦に次ぐ連戦でクロはまだ戦えそうだが回復手段の乏しいルカリオは限界が見えてきている。
「厳しいか」
状況は多勢に無勢だ。いくら実力の高いポケモンであっても休みなしの連戦はキツイ。
(どうする、ドウスル、何か手はないか?何が原因で今の状況になっているのかがわからない。仲間を呼ぶことができればこの状況を打開できそうだが・・・)
『手を貸してあげよう 兄様はお痛がすぎるもの~』もの~』
「は?」
声が聞こえたと思ったらどこからともなくゲッコウガの大群が現れた。いつかの湿地帯で見たゲッコウガなのだろう。巧みに連携し確実に相手の数を減らしていく。遅れてヌオーやラグラージも参戦する。
「味方なのか?」
「ブゥラァッキー!!」
『早い再会だったわね 主人と会うことができてなにより』なにより~』
こ、れは多分伝説?か準伝説とかのポケモンではないか?そこにいるだけで存在感に圧迫を受ける。土をベースに水も合わせて構成された人型に近い流体の体。所々に服を着るように植物で装飾をしている。シンオウのUMAに近い体長と雰囲気だ。言うなれば妖精か精霊と表現してもいいように思う。
『そこの人間 この森に危害を加える気はないのよね』のよね』
「っ はい、ありません」
『よろしい なら手伝うわ クロと共にここを抜けなさい その先は砂漠が広がっているわ 砂漠を越えれば海が広がってる その海を渡った先に人の暮らす街があるわ』あるわ』
「ありがとうございます!」
俺とブラッキーはここを任せ先へ進むことになった。準備もなく砂漠越えというのは困難を極めそうだがこの一ヶ月のことよりはマシのはずだ。今は相棒のクロがいるのだから乗り越えられないものはない。
クロとそのポケモンは知り合いだったらしく何やら会話をしている様子。クロは冷や汗を流しているように見えるがその目は決意があるように見える。
『最後に選別よ これはあなたの物でしょう?』しょう?』
継ぎ接ぎだらけだが見覚えのあるリュックを投げ渡される。中には木の実が大量に入っていた。
『お元気で クロもがんばるのよ~』のよ~』
「ありがとうございました!」
クロもお礼の一鳴きをし、俺と並んでゲッコウガたちが開けた道を進む。すれ違いざまにルカリオにもお礼を伝えて走り出した。
「行くぞ、クロ!」
「ゥラッキー!」
後ろの戦闘音をBGMにその場を後にした。
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『はぁ、兄様はどうしようもないわね~』わね~』
『『私たちと兄様の戦争に他者を巻き込むな 少しは頭を冷やしなさい』』
戦闘はより過激なものになっていく。
すなじごくをしてくるポケモンはサダイジャです。