蒼空の魔導書 カーニバル・クロノファンタズマ 作:蒼空の魔導書
今回、レタスの店長さんの作品【落第騎士の英雄譚 ~運命を覆し最強を目指す戦士達~】と火神零次さんの作品【落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~】の主人公とヒロインが参戦します!(レタスさん!火神さん!彼等のゲスト出演を許可してくださってありがとうございました!!)
彼等の参戦で今回行われる競技はどのような展開が繰り広げられるのか!?それではどうぞっ!!
市街の上を走るハイウェイ、蛇のように曲がりくねった峠道(ダウンヒル)、森の中に敷かれたオフロード、そして未来を導くサーキット(リ◯ク召喚では無い)・・・それ等の道が繋がるコースにて六組のカーレーサー達が激しいデッドヒートを繰り広げる!!題して!!
『Sky Blue Grandprix』
???『遂ぃぃにやって来ましたぁっ!カーニバル・クロノファンタズマ初のゲストを招いて行われる至上の音速バトルは此処、蒼空特設コースからお送りしますっ!解説はこの方っ!!』
霞『戦島都市スクエア、青竜学園生徒会庶務の《千種霞(ちぐさ かすみ)》でーす』
???『うわー、棒読みでやる気無しだよこの人・・・そしてそしてっ!実況はこの私、破軍学園新聞部の《日下部加々美(くさかべ かがみ)》がお送りします!(キラッ☆)』
霞『あれ?君って蒼空の作品に出てたっけ?』
加々美『壁新聞!【運命を覆す伐刀者】のあとがきで真田君達の記事を載せているの私だから!!・・・くっそー蒼空め!いい加減私を本編に出しなさいよ!!』
だってお前出したら話が長引くんだもん・・・。(by蒼空)
加々美『さーて、それではスタートを控えた選手の様子を見てみましょう』
具現化された大勢のスタッフ達が慌ただしく整備をするスタートゲートの近くでは六人の男女が談笑をしており、その内の四人は蒼空作品では見ない顔だ・・・そう、この四人こそ、他作者様の作品から招かれた、今回この作品初のゲストであった。
???「ダニィィィッ!!幸斗は出ないってどういう事だよ!?」
《落第騎士の英雄譚 ~運命を覆し最強を目指す戦士達~》の主人公《天崎翔(あまさき しょう)》が驚愕と共に目の前に立って苦笑する重勝と相変わらず不機嫌そうな顔をしている涼花に問い詰めている。
重勝「はは、すまんなショウ、幸斗は今回別件で居ねーんだ。だからこのレースには俺と姫ッチが出る事になっている」
涼花「幸斗と勝負をしたかったみたいだけど、わたし達が相手をしてあげるからそれで我慢しなさい。・・・・まっ、どっちにしても幸斗に車の運転なんて無理だから、あのお馬鹿が出ない事には変わりないわよ」
二人が幸斗不在の理由を話すとショウのヒロインである《エリシア・ヴェルモンド》が二人に尋ねる。
エリシア「別件って、真田さんはいったい今何をしているのでしょうか?」
重勝「ん?言ってなかったか?アイツは今、ルークと出雲那を連れてスペースシャトルで月に居るぜ。なんでも【悪の秘密結社の月面基地をブッ壊す】ってアトラクションをやっているらしいな」
ショウ「オイィィッ!!そっちの方が面白そうじゃねぇかよ!?俺もそれやりたかったぜ!なあ?」
ショウは隣に居る《落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~》の主人公《宮坂爛(みやさか らん)》とそのヒロイン《葛城六花(かつらぎ りっか)》に同意を求める。
爛「まあ、確かにそっちも面白そうだが、俺達が招待されたのはこのレースだ。せっかくだしレースを楽しまないか?」
六花「爛の言う通りだよ~。爛と二人きりで車に乗ってドライブ・・・く~っ!今日は僕が爛を独り占めで、邪魔する女共(リリー達)はいない!もう最高っ!!」
エリシア「あはは・・・〔そういえば私も今日はショウさんと二人きりだ・・・ふぇぇ!急に恥ずかしくなってきたよ!?どうしよう!〕」
ショウ「はぁ~、まあ仕方ねぇか・・・ところでよ、俺達がレースで乗るマシンは何処にあるんだ?」
六人がきょろきょろと周囲を見回すと、スタートゲート前のグリッド前でレースクイーンの格好をしているステラと明日香とマイの三人がパラソルを持って立っていた。三人の中央に陣取っているステラの腕には上から無数の棒が顔を出している大きめの箱が抱えられている。
加々美『各選手が使用するマシンは厳選なくじ引きで決定されまぁぁすっ!』
爛「なんかどこかで見たな、この展開・・・」
加々美『さあ、それでは今回レースに参加する選手達を紹介しましょう!!まずは【空戦魔導士候補生の情熱】枠の【カナタ・エイジ】&【クロエ・セヴェニー】の原作幼馴染ペア!二人が引いたのは!?』
『軽量高級車』
カナタ「おっ?【ポルシェ】じゃん!良さそうなの引いたな!まっ、人が浮遊都市に住む俺達の世界では車なんて無縁だから名前しか知らねーから、これが速いのかは知らねーけどな!」
クロエ「・・・確かに外観はポルシェなんだけど・・・運転席の足下に取り付けてあるのって・・・自転車のペダルじゃん!!?」
カナタ「これ人力車かよ・・・どうやらハズレを引いちまったみたいだぜ」
加々美『続いて【運命を覆す伐刀者】枠の【佐野涼花】&【風間重勝】ペアが乗るマシンは!』
『クールに去るぜ・・・』
重勝「ワゴン車だな・・・」
涼花「ワゴン車ね・・・運転はわたしがやるわ。アンタは屋根の上に乗って周囲を警戒して、場合によっては迎撃をお願い」
加々美『次は【特別】枠で【八神シグナム】!使用するマシンは!?』
『直線騎士』・・・所謂【ドラッグマシン】であった。
シグナム「いいマシンだな、フッ!この【レヴァンティカー】なら———」
加々美『さあドンドン行きましょう!次は待ちに待った特別ゲスト!【落第騎士の英雄譚~世界最強の剣士の弟子~】から【宮坂爛】&【葛城六花】ペア!そのマシンは!?』
『外車』
爛「六花、運転の邪魔だから膝の上からどいてくれ・・・」
六花「爛とドライブ爛とドライブ爛とドライブ爛とドライブ爛とドライブ爛と——」
爛「駄目だこれは、嬉しさのあまり自分の世界に入ってしまっているな・・・」
加々美『更に続いてもう一組の特別ゲスト!【落第騎士の英雄譚 ~運命を覆し最強を目指す戦士達~】から【天崎翔】&【エリシア・ヴェルモンド】ペアが乗るマシンはァァアアッ!!?』
『痛車』
ショウ「って涼宮ハ◯ヒとか古いな!?しかもこれ車自体はただの一般軽自動車じゃねぇかよっ!爛達は豪華なオープンカーだっていうのに!!」
エリシア「まあまあショウさん、一応これレース用に改造されているみたいですし、宮坂さん達の車と大きな性能差は無いとは思いますよ・・・私、車の事には疎いのでたぶんですが・・・」
加々美『さ~て!最後のトリは【幻想戦記クロス・スクエア】枠の《ユーリ・ローウェル》&《フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウン》ペア!異なる原作キャラ同士のカップルである二人が引いたのはっ!!』
『スーパーカー』
ユーリ「おおっ!?なんか凄そうなのを引き当てたな」
フェイト「ユーリ、運転なら私に任せて!どんな車でも最速で駆け抜けてみせるよ!!」
ユーリ「うっし!任せた!さーて、それじゃあオレ達の相棒の顔を拝見させてもらおうとするかっ!」
二人に用意された車は鉄格子に囲まれた長方形の篭が前面にある・・・手押し車であった。その名も——
ユーリ「おい・・・これって・・・【スーパーの買い物カート】か?・・・」
フェイト「・・・ユーリ、運転任せたよ、私は篭に乗るから」
ユーリ「っていきなり前言撤回かよ、おいっ!?」
ユーリの文句も聞かずにフェイトはカートの篭の中に乗り込んで三角座りで座った。
フェイト「だって飛行系のスキルは使用しちゃ駄目って言うし・・・走るんなら星脈世代(ジェネステラ)のユーリの方が速いでしょ?だからこれは適材適所な役割分担だと思うんだけど」
ユーリ「それはそうだけどよ、フェイト・・・・・・パンツ見えているぞ・・・」
フェイト「・・・・・えっち」
斯くしてレーサー達は集い、いよいよレース開始の時を迎える。
加々美『さぁぁあ、各車グリッドに出揃いました!初のゲストを迎えて行われる今回のレース、大混戦が予想されますが、如何でしょうか千種さん?』
霞『そうですねぇ、お招きしたゲスト先の作者様方の印象を悪くしないよう、ウチ(蒼空キャラ)の連中には手加減しろとは言わないが、なるべくはっちゃけない様自重してレースに臨んでほしいものですね。特にあちこち壊さないようにしろよ、この世界のモノは蒼空の本体(作者)の妄想が具現化したモノの筈なのに、何故か事後処理をやらせられるからな・・・はぁ・・・』
加々美『そ、そうですか・・・さあ!いよいよ世紀の大レース【Sky Blue Grandprix】が間もなくスタートされます!最初にチェッカーを受けるのはどのチームか!?・・・今シグナルが赤からぁぁああ————碧に変わるっ!各車一斉にスタートッ!!』
レース開始を告げる碧色のシグナルが点灯し、スタートゲート横に立つ一輝がフラッグを振るうと同時にレーサー達のマシンは爆音を鳴らして一斉にコースへと飛び出して行った・・・と思われたのだが、一台だけスタートゲートに残っていた。
ショウ「ダニィィィッ!!?発進した瞬間にエンジンが止まっただとぉぉおおおおっ!!」
エリシア「ひょっとしてこの車にどこか欠陥があるのでしょうか?あるいは誰かが細工したとか・・・」
ショウ「何だと!?うぉのれ黒鉄家と連盟のクソゴミ共がぁぁああーーーーーーーっ!!!」
エリシア「いやショウさん、これは黒鉄家や連盟とは全く関係無いと思いますよ・・・」
加々美『おおっと!?どうした事でしょうかっ!?特別ゲストのショウ&エリシアペア、スタートと同時にマシンが停止してしまいましたぁぁああっ!!』
霞『あ~、これは【エンスト】だ。どうやらアイツ等の車は【マニュアル式】だったみたいだな・・・アイツ等もしかして免許持ってないのか?』
マニュアル式の車の発進はクラッチペダルを踏まないとエンジンが止まってしまう・・・霞の言う通りショウは免許を持っていない為にその事を知らず、アクセルのみを踏み込んでクラッチ操作をしなかったので、エンストしたのだった。
加々美『初っ端からのハプニングにレースはいきなり大波乱!コースに出た各選手のマシンを物凄いスピードで抜き去り、トップに躍り出たのは———』
シグナム「ベルカの騎士に負けは無い!ブッちぎってくれるっ!!」
加々美『シグナム選手だぁぁああーーーっ!!弾丸の様なスピードで後続を一気に引き離して行く!疾いっ!!』
シグナム「最高だ!私のレヴァンティカー!この爆発するかの如き速度!!たまらんっ!!!」
自分の運転するドラッグマシンのスピードに陶酔するシグナムであったが、彼女はこのマシンの致命的な欠陥を知らないでいた・・・。
爛「・・・なあ六花、知っているか?」
六花「ん?」
爛「ドラッグマシンはな・・・『チュッドォォオオーーーーッン!!!』・・・曲がれないんだ・・・」
爛が六花に説明し終わるより先に彼等の前方から耳を劈く爆発音が響いた。シグナムのマシンが超音速のスピードのままファーストコーナーに突っ込んでコースを外れ、壁に追突して盛大にクラッシュしたのだ・・・。
フェイト「シグナムが死んだ!?」
加々美『この人でなしィィーーーーーーッ!!』
霞『はっちゃけるなと言った傍からコレだよ。ああ、事後処理が・・・』
加々美『レース開始早々一台脱落!!各マシンは炎上するファーストコーナーを曲がってハイウェイコースに突入しました!トップを走るのは爛&六花ペア!その後すぐを涼花&重勝ペアがピッタリと付いて来ている!!』
霞『他はずっと後ろを走っているな・・・まあ、人力車と買い物カートじゃ当然か・・・』
重勝「へっ!どうやら今のところ俺達とお前達の一騎打ちみてーだな、宮坂!」
爛「あぁ、どうやらその様だな。順位がどうであれ楽しませてもらうぞ、重勝!」
重勝「上等だ!姫ッチ!宮坂達に揺さぶりをかけて前に出ろ!!」
涼花「わかっているわよ、振り落とされないようにしっかりと足を踏みしめておきなさいよっ!!」
爛「させるかっ!!」
涼花達のワゴン車が左右を小刻み大刻みに揺さぶりをかけて爛達の隙を突き彼等が乗る外車を抜き去ろうとする、横幅が広いハイウェイコースだからこそ効果のある走法だが、爛は上手く涼花の揺さぶりに対応してハンドルを切り、涼花達のワゴン車をブロックし続けて前に出させない。
涼花「くっ!なかなかやるわね爛!全く隙の無いドライビングだわ」
爛「そういうお前も中々のテクニックだ!対応するのがやっとだよ涼花」
六花「爛~、がんばれ~♪僕の元気も分けてあげるから、これで元気百倍だ!ぎゅ~~~っ♪」
爛「って六花!?いきなり抱き付くな!運転し辛い!!」
六花「えへへ~、爛~♥」
激しい攻防を繰り広げている最中に何を思ったのか爛の膝に座る六花はいきなり体勢を変えて爛にしがみ付き、両脚を爛の身体に絡めて抱き付いた。所謂【だいしゅきホールド】というやつで、そんな事を運転している最中にやられたら当然ドライビングに支障が出る・・・。
重勝「今だ姫ッチ!インコースからブッちぎれっ!!」
爛「しまったっ!?」
フラフラと爛達の外車が減速した隙を重勝達は見逃さない。涼花はハンドルを右に切って一気にアクセルを踏み、先に見えるコーナーでインコースから爛達を追い抜かそうと彼等の横に並んだ・・・その時——
フェイト「ハァァアアッ!!」
加々美『おおっと!?突如後ろから音速に近い速度で迫って来たユーリ&フェイトペアの買い物カートがイン・アウト・インのコースでトップ争いを繰り広げる二台を一瞬にして抜き去って行ったぁぁあああっ!!!このレースは爛&六花ペアと涼花&重勝ペアの一騎打ちかと思われましたが、ここでまさかの順位変動だぁぁああ!!』
爛「ちょっと待て、あれは速すぎだぞ!?」
重勝「んなアホな・・・」
涼花「フェイトの【真ソニックフォーム】・・・見落としていたわ」
スタート時はユーリが押していた筈の買い物カートを今はフェイトが押している。ユーリはフェイトと入れ替わる様に篭の中に立ち、片足を前側の鉄格子の上に乗せて自分の得物である《ニバンボシ》を肩に担いだ暴走族の総長スタイルをとっている。そしてフェイトは戦闘時に着る《防護服(プロテクター)》を纏い、それのマントと上着を脱ぎ捨てたレオタードに近い格好をして、ユーリが乗る買い物カートを押しながら超高速で走っていた。
※幻想戦記クロス・スクエアの魔導士(ウィザード)は例外を除いて基本的に【空戦魔導士候補生の教官】の設定に準じているのでフェイトのバトル衣装は外見こそ原作と変わらないが、【バリアジャケット】ではなく【防護服(プロテクター)】です。
フェイト「真ソニックフォームになった私は遊撃士協会(ブレイサーギルド)スクエア東エリア支部最速!例え飛べなくても全てを置き去りにしてみせるっ!!」
ユーリ「へっ、最初からこうすればよかったな!このままゴールまでかっ飛ばせ!フェイトッ!!」
フェイト「うん、行こう!揺るがなき境地のその先、ク◯ア・マ◯ンドへっ!!」
ユーリ「っておいっ!?光速超える気かよお前!?」
フェイト「集いし夢の結晶が、新たな進化の扉を開く!光差す道となれ!!」
ユーリ「人の話全然聞いてねぇ・・・」
フェイト「アクセルシンk————」
フェイトがク◯ア・マ◯ンドの境地を掴みかけた瞬間、明後日の方向から突如飛来した紅い魔力砲撃がユーリ達の買い物カートに直撃し、フェイトが叫びかけた危ないセリフは爆音によって掻き消された。
爆風に吹き飛ばされてボロボロのユーリとフェイトは大破した買い物カートと共にハイウェイの外に吹っ飛ばされて下の街へと落下する。
ユーリ「おいおい、勘弁してくれ・・・幾らオレが星脈世代と言っても、この高さから落ちたら流石にキツイぜ・・・どうしてこうなったんだ・・・」
フェイト「うん・・・でも私は大丈夫だよ。ユーリと一緒ならどこまででも行けるから」
ユーリ「・・・ったく、まいったなこりゃあ・・・」
天然掛かったように微笑むフェイトとしょうがなさそうに後頭部を掻いて呟くユーリはそのまま奈落の街へと落下して行った。
加々美『ユーリ&フェイトペア、コースアウトォォオオオッ!!これで二台脱落だぁぁああああっ!!!』
霞『まさにリア充大爆発だな、ざまあみろ』
涼花「私情たっぷりな皮肉ね。でもあの二人結構幸せそうな顔をして落ちて行った気がするわ」
重勝「まっ、星脈世代も魔導士も一般人より頑丈と聞いたし、あの高さなら相当打ち所が悪くなきゃあ落ちても大丈夫なんじゃねーの?」
二人は他人事の様に言ってはいるが、人の心配をしている暇は無い、こうしている間にも重勝達と爛達目掛けて無数の紅と黒の魔力砲撃がどんどんと明後日の空から降り注いで来ているのだから。
六花「む~、五月蠅いなぁ、僕の至福の時を邪魔して、一体何なのこの砲撃音は?」
爛「半径5km圏内を探ってはみたが、砲撃主らしき人間はどこにも見当たらない。となるとそれよりも遠くからの超遠距離砲撃という事になる・・・何所だ、何所から砲撃している!?」
涼花「・・・・・あそこよ!」
爛が索敵範囲を広げて砲撃主を探り当てる前に眼が異常に良い涼花が砲撃主を見つけた。彼女が指さす方角にあるのは此処より約20km東に聳え立つ山の頂上・・・その高台に一台のポルシェが留まっており、その屋根に立つ少年少女・・・カナタとクロエが自分達の得物である魔装錬金武装——魔砲剣《グラディウス》と魔砲杖《ベネトナシュ》を射撃体勢で構えて砲撃魔術をバシュバシュと撃ち放っていた。それぞれの得物には白いレンズが取り付けられたスナイパースコープとまるでサイの角先のような異様な形をしたロングバレルがオプションパーツとして取り付けられていて、約20km先のコース上を走る重勝達に正確に狙いを付けて射砲撃を行っている。
クロエ「ミストガン(ウチ)の万融錬金科(アルケミスト)が開発したこの最新式の狙撃パーツ、凄い性能だね!狙撃が苦手なわたしでもこんな遠い距離から狙えるなんて」
カナタ「ああ!もしもの時を考えて用意していた甲斐が有ったってもんだぜ!マシンの性能で劣るんなら、全員潰しちまえばいい!!ガンガンかますぞクロエッ!!」
クロエ「うん!!」
カナタ「これでもくらいやがれっ!!」
クロエ「はぁぁあああっ!!」
魔砲剣戦技———収束魔砲(ストライクブラスター)
魔砲杖戦技———拡散多弾頭射撃(マルチプルバースト)
20km先の重勝達目掛けて暴力の塊のような漆黒の魔力砲撃と十六発に分裂する紅色の魔力弾が弾道飛距離を拡張するロングバレルの砲口から放たれて行く。風を吹き飛ばし、空気を貫いて空から魔力の塊が一直線に重勝達に襲い来る。
六花「ちょっと!?なんか大きいのが来たよ爛!」
爛「六花!ハンドルは任せた!!俺はアレを迎撃する!!」
重勝「へっ!俺もやるぜ!カナタの収束魔砲とは一度勝負してみたかったしな!」
涼花「頼んだわよ重勝、あれがコースに直撃したら大惨事は確実だから、必ずなんとかしなさい!」
重勝「おうっ!・・・未来(さき)を指し示せ!《重黒の砲剣(グラディウス)》!!」
爛「行くぞ、刻雨(こくさめ)!」
重勝がワゴンの屋根上でカナタのグラディウスと全く同じ形をした霊装を、爛が外車の後部座席に立って鋼の刀型の霊装をそれぞれ顕現し、空から飛来する災厄を迎撃する為に伐刀絶技を放つ。降りかかる火の粉は払うのみ!
重勝「収束重力砲(ストライクブラスター)ァァァアアアアアアッ!!!」
爛「壱の剣・八意表裏斬撃(やごころひょういざんげき)!」
漆黒の重力エネルギーの塊が漆黒の魔力の塊とぶつかり合い、十六の斬撃が十六の魔力弾を一発も残さず斬り墜とす、蒼穹の空は一瞬にして轟音と爆炎に彩られた。
加々美『風間重勝選手と宮坂爛選手!カナタ&クロエペアの超遠距離大火力攻撃を撃ち落としたぁぁああ!!二人は出身世界は違うとはいえ、さすが破軍学園最強格の学生騎士、お見事ですっ!しかぁぁしっ、カナタ&クロエペアは怯みもせずに次々と超遠距離砲撃を撃ち続けて来ています!このままだとコースが砲撃によって崩壊するのも時間の問題でしょう!各レーサー達はこのピンチにどう対処をするのでしょうかぁぁぁああああっ!!?』
霞『はっちゃけるなって・・・言ったのに・・・もうヤダこいつ等・・・』
重勝「チッ!カナタの奴、面倒な事しやがる。眼には自信はあるが、俺は姫ッチ程イカレた視力じゃねーから、あんな距離狙い撃てねーぞ」
爛〔突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク)を投げるって手もあるが、投げると外れる予感がするな・・・陰陽師のチカラを解放して朱雀を召喚してもいいが、あの距離だと少し時間が掛かる。どうするか・・・〕
砲撃が降り注ぐ中コースを走りながらどう対処するか悩む重勝と爛。走る道は蛇のように曲がりくねって下がる峠道(ダウンヒル)コースへと変わった・・・その時——
爛「・・・・・来たか」
後方からブォォオオンというエンジンの駆動音が小さく聴こえてきた。その音は段々と近づいて来るかの様に大きくなっていき、それと共に後方から涼宮ハ◯ヒが現れ、追い縋って来た・・・・・否、【龍】がとうとう追い付いて来たのだ!!
重勝「・・・へっ!遅かったじゃねーか、もうリタイアしちまったのかと思っちまったけど・・・そうだよな、お前が簡単に終わるわけねーか!」
涼宮ハ◯ヒが描かれた痛車を不敵な笑みで乗りこなし、オレンジ色の髪と黒いマフラーを棚引かせて【龍】は来た!!
ショウ「オッス!待たせたなオメーら!!天崎翔、ただいま参上だっ!!!」
【龍】は不敵に笑う!助手席に座る純白の姫にマニュアル車の教本を見せてもらいながら・・・ここからが、レースの本番だっ!!
前編終了!!はい、今回の競技、おもっクソ某型月の共(狂)演のあのハチャメチャなカーレースが元となった内容ですっ!!(爆)
今回は二組が脱落し、最後にスタートで出遅れたショウが猛追!次回はどんな展開になるのか!?中編になるのか?後編になるのか?お楽しみにっ!!