蒼空の魔導書 カーニバル・クロノファンタズマ 作:蒼空の魔導書
そしてレースは遂に決着!果たして優勝はどのチームか!!?
エリシアの奇策が功を成し、遂にショウ達がトップに躍り出た。
そしてレースは終盤のオフロードコースに入り、いよいよゴールは目前に近づいた・・・のだが、ここで予想外過ぎるアクシデントが発生したのだった。
ショウ「アイエエエエエエッ!?スペースシャトル?シャトルナンデェェエエエエッ!!」
エリシア「落ち着いてくださいショウさん、あれはニンジャじゃありませんよ!」
六花「これはさすがに予測不能だよ・・・」
爛「何であんなものがいきなり宙(そら)から・・・そういえば重勝、確か幸斗達は今日は月に行っているんだよな?スペースシャトルで・・・」
スタート前に重勝が言った事を思い出した爛が隣を走るワゴン車の屋根の上に居る重勝に確認すると重勝とワゴン車を運転する涼花は片手で額を押さえて溜息を吐いた。
涼花「どうやらニンジャより質の悪い奴等が面倒事を持って来たみたいだわ・・・」
重勝「だな・・・いったい何をやったんだよアイツ等?」
二人は今遥か後方の上空から斜めに滑空して墜落して来ているシャトル内に誰が乗っているのかを悟って再び溜息を吐く。シャトルの機体の後部にあるロケットブースターは炎上し機体全体から黒い煙が立ち昇っていて見るからに危険な状態だ。
??「ドラァッ!!」
そうこうしている内にシャトルが高度約4000mまで落下して来ていたが、その時にシャトルの上盤の一部が何者かによって内部から破壊され、その部分に機体内部に通じる大穴が空いた。するとそこから三人の少年達がシャトルの上盤に這い出て来る。
幸斗「ゲホッ!ゲホッ!なんだよ脆いシャトルだな!?【月の破片がぶつかった】程度でブッ壊れやがって!!」
出雲那「当たり前だ!あんなデッカイ破片がエンジンに直撃したんだからよ!!」
ルーク「うぷっ・・・や、やっと地上に着いた・・・うっ・・うおぇぇ・・・」
シャトルの中から上盤に上がって来たのは当然幸斗達蒼空主人公ズであった・・・。幸斗の手に奴の霊装である《鬼童丸(きどうまる)》が顕現されている事からどうやら幸斗が機体内部から剣圧閃光を撃ち放って機体の上部を纏めて撃ち抜いたのだろう。某滅竜魔導士並に乗り物に弱いルークの安否が気になるところだが、どうやら全員無事のようだ・・・。
カナタ「おーい、無事かー?」
そんな時先程ショウのかめはめ波から空へと逃れたカナタとクロエが三人を発見し、心配をして幸斗達の側まで飛翔して来て声を掛ける。
クロエ「三人共いったい何があったの!?このシャトルが墜落して来ている所為で地上は大騒ぎだよ!」
カナタ「動力が炎上してダメになってんじゃねーか。宇宙で何してたんだよ?確かお前等【悪の秘密結社の月面基地を壊滅させるアトラクション】をやりに行ったんだよな?」
出雲那「ああ・・・実は———」
約一時間前、蒼空主人公ズは月の表面にできたクレーターの一部の内側に建てられたSF映画に出てきそうな軍事基地の最奥で悪の秘密結社の【幹部役の人】と対峙していた。
????『おーっほっほっほっ!待っていたよ、悪に刃向かうおバカさん達!』
栗色の長髪をツインテールに纏め、青いラインが入った白いドレスの様な防護服を身に纏って顔をピンクのパピヨンマスクで隠している魔導士の女性が左手に持った砲杖の赤い球体が取り付けられた金色のフレームの先端を目の前で横一列に並んでいる蒼空主人公ズに向けてワザとらしく高圧的な態度をとっている。彼女の左側には同じように赤いパピヨンマスクで顔を隠した金髪ドリルツインテールで赤いレオタードっぽい戦闘服を着ている女性が自分の周囲に赤い浮遊砲台を浮かべて堂々と立っていて、その反対の右側には他と同様に青いパピヨンマスクで顔を覆った空色の長髪で黒のピッチリボディースーツを身に着けた女性が茨の装飾が施された魔弓を携えて悪戯な笑みを浮かべている。
????『挨拶がまだだったね!私はこの悪の組織の第一幹部《白の天魔ナノーハ》!!」
????『同じく、わたくしは第二幹部《紅の薔薇クーレア》!!」
???『ウフフ・・・第三幹部の《蒼の茨リィカ》よ』
出雲那〔なんかあの二人、魔導星防軍(エトワール)のエース・オブ・エースとウチの学園の風紀委員長に似ているような・・・〕
ルーク〔ってあの魔弓の女どう見てもリカ姉じゃん!!何やってんだよこんなところで!?〕
ナノーハ『私達の基地をこんなにも荒らしてタダで帰してもらえると思わないでよね。少しと言わずたっぷりと頭を冷やしてあg———』
幸斗『しゃらくせぇっ!!運命を切り拓け!鬼童丸!!』
幸斗以外『『『『『ゑ?』』』』』
幸斗『うぉぉおおおおおおっ!!龍殺剣(ドラゴンスレイヤー)ァァアアアアアアアッ!!!』
出雲那「——という感じで戦場の叫び(ウォークライ)を使ってパンプアップした幸斗が龍殺剣を全力全開でブッ放した結果、月面基地どころか月の四分の一が崩壊してその破損した月の破片が無数のスペースデブリとなって地球に向かって飛んで行ってしまったから急いでシャトルに乗って月の破片を排除しながら戻って来たんだが、最後に幸斗が放った一発で砕いた月の破片のデカイ欠片が運悪くシャトルのエンジンに突き刺さって・・・こうなった・・・」
幸斗「イェーイ!(サムズアップ)」
カナタ&クロエ「・・・・・」
シャトル墜落の過程を聞いた二人はなんとも言えずに沈黙している・・・話を纏めると——
ショウ達『『『『『『要するに全部幸斗(真田さん)が悪いんじゃねぇか(ないですか)(ないの)っ!!!』』』』』』
幸斗「うおぉっ!?襟元からいきなり声が!?」
涼花『こんな事もあろうかとアンタ達が月に出発する直前にアンタの服の襟に月まで電波が届く特殊小型無線を仕込んでおいたのよ!こっちには今の話は拡声器を通じて全員に聞こえていたわよ。まったく、何月壊しているのよ、このおバカ!』
重勝『幸斗・・・一部とはいえ、とうとう月まで壊しやがったのか。いつかはやるだろうとは思ったけどよ・・・』
幸斗「だって、あの悪の幹部共が着けていたお面がウザッたかったから、ツイ・・・」
六花『いや、【ツイ】じゃないっての!?好きな人が他の奴に誑かされて寝取られたんならともかく、普通その程度の事で月を壊したりしないよ!』
爛『六花、他人に寝取られたらお前も月を壊すのか・・・』
エリシア『Aランクの騎士が全力で高火力の伐刀絶技を放っても月を四分の一も破損させる事ができる人なんて殆どいないと思いますよ・・・』
襟元の無線機から次々と野次と呆れ声が幸斗へと飛んで来る。皆言いたい事は分かるのだが、それよりも今の事態をどうするのかが先決だろうと最後にショウの声が聞こえてきた。
ショウ『とにかくそのシャトルを何とかしようぜ!幸斗、オメーはまず目の前の山をブッ壊せ!このままだと激突すんぞ』
幸斗&出雲那&カナタ&クロエ「「「「は?」」」」
ショウの警告を聞いて四人はシャトルの進行方向を向く、一同の目には前方数キロメートルにある先程ショウ達が走破した峠道コースがある山が映った。
出雲那「マジかよ!いつの間に!!?」
カナタ「どうやら気付かねー間に地上2000m以下まで機体の高度が下がっていたみたいだな」
クロエ「そんな呑気な事言っている場合じゃないでしょ!?早く脱出しないと!」
ルーク「うっぷ・・・な、なんでもいいから・・・は、早く地上に・・・うおぇぇ・・・」
爛『連れも限界のようだし迅速に行動するぞ。まず幸斗、ショウが言ったようにお前はシャトルの進路を塞ぐ目の前の山を破壊しろ。幸い幸斗以外全員空を飛べるようだしシャトルに乗っている人等はその後速やかに空を飛んでシャトルから退避、できるだけ遠くにな、ダウンしているルークは年長者の出雲那が背負ってやれ』
出雲那「オレが背負うのかよ・・・まあいいけど、飛べない幸斗は誰が背負うんだ?」
幸斗「へ?必要ねぇよ。オレは空気を蹴って空【跳べる】しな!」
クロエ〔月の四分の一を壊したうえに空を跳ぶって・・・〕
爛『全員の脱出を確認したら、俺・重勝・ショウ・エリシアの四人が一斉に無人のシャトルに高火力の伐刀絶技を撃ち込んで地上に墜ちる前に破壊。最後に六花と涼花が地上に降り注いで来るシャトルの残骸を処理して緊急ミッションはコンプリートだ』
幸斗「は?そんな面倒な事しねぇでもオレが地上に降りてこのデカブツを直接受け止めればいいんじゃね?」
重勝『ブッ壊した方が被害が少なくて済むだろ?この辺は森だらけでそんなデカイ物を置いとく場所なんかねーんだし』
幸斗「あ、そっか」
カナタ〔幸斗がシャトルを直接受け止めるってところにはツッコまねーのかよ・・・もうコイツ一人でいーんじゃね?〕
重勝『全員作戦は記憶したか?・・・よしっ、そんじゃあ幸斗!派手にブチかませっ!!』
幸斗「おっしゃあぁっ!うぉらああああぁぁっ!!」
幸斗は雄叫びと共に豪快に鬼童丸を一振りし、規格外の膂力で振るわれた一刀が事象改変を引き起こされる程の尋常ならざる剣圧が巨大な光の波となって正面に見える山へと撃ち出された。
閃光は山を貫き、直後にドーム状の超爆発が山は疎か周囲の森をも焼き払う。爆発が終わると山は跡形も無く消滅していて代わりに隕石が落ちたような巨大なクレーターがその跡地に造られていたのであった。
幸斗「ふぅ~、スカッとしたぜ!」
クロエ「本当に一発で消滅させちゃったよこの人・・・」
カナタ「クロエもこれぐらいならそのうち出来るようになりそうだけどな♪」
出雲那「ボサッとしてんじゃねぇっ!地上はもう目の前に迫ってんだ!手筈の通りこの場からサッサと離脱すんぞ!!」
ルーク「うぷっ!ゆ、揺れる・・・も、もうダメ・・・お、オェエエエエエエッ!!!」
出雲那「ア”ア”ーーーッ!?オレの頭に吐きやがったこのヤローーーッ!!」
幸斗「うっし、んじゃあ行こうぜ!後は任せたぜ、シゲ達っ!!」
ドタバタしながらも先程無線で爛から伝えられた通りにシャトル上に乗っていた面々は空へと飛び立って行った・・・後は地上に墜ちる前にシャトルを破壊するだけだ!
ショウ「よしっ!準備はいいか?ヤロー共っ!!」
ショウ以外「「「「「おう(はい)っ!!」」」」」
レースを一時中断し、コースの拓けた場所にマシンを停車させショウ達はショウを中央に横一列に並んで立ち、落下して来るシャトルを待ち構えていた。
ショウ「行くぜ!ドラゴンブロウ!!」
エリシア「貫け、細氷(ダイヤモンドダスト)!」
重勝「未来(さき)を指し示せ!重黒の砲剣(グラディウス)!!」
涼花「希望(ゆめ)を創り出せ!鉄の伯爵(アイゼングラーフ)!!」
爛「闇よ、光を侵食せよ、雷黒鳥(らいこくちょう)!」
六花「遡れ!撃剣・龍(げきけん・りゅう)!!」
一斉に霊装を顕現するともう目前に迫ったシャトル目掛けてショウ・エリシア・重勝・爛の四人は同時に大技を放つ——
ショウ「界王拳———三倍だぁぁああああっ!!か~、め~、は~、め~————波ァァァアアアアアッ!!!」
エリシア「全てを凍てつかせる剣と化せ、氷河の剣———永遠の極地の吹雪剣(エターナルブリザードブレード)っ!!!」
重勝「これが俺の———全力全開っ!光翼ノ帝剣(アストラル・ブレイカー)ァァアアアアアアッ!!!」
爛「光の聖剣は、黒のチカラを借りて、正しく最強となる———黒の騎士・未来を切り開く最強の聖剣(エクスカリバー・ファフニール)ゥゥウウウウウウウッ!!!」
界王の闘気に高められた気の奔流が!猛吹雪を纏った絶氷の大剣が!極限まで収束された白く膨大な重力エネルギーの柱が!全てを滅する黒の聖剣の光が!宙(そら)から墜ちる鉄の塊を一直線に飲み込んで行くっ!!あまりにも強大なチカラの奔流が蒼穹を蹂躙した為に天地が鳴動し悲鳴を上げたっ!!
やがて光は収束し蒼穹の大空が世界に舞い戻ると運良く光の蹂躙から免れたシャトルの部分が無数の残骸の流星となって地上に降り注いで来る・・・でも心配は要らない——
六花「涼花、なんならアレ全部僕一人で処理してあげようか?」
涼花「冗談。どんな戦況をも見極める為に鍛え抜いたわたしの眼を舐めないでもらいたいわね。アンタこそ、その眼に頼り過ぎて自分の感覚を疎かにしない事ね。どんなチカラも絶対では無いわ、過信し過ぎると痛い目見るわよ」
六花「もちろん!言われるまでも無いですぅ!」
天の眼を持つ少女と常に戦場を見定める眼を鍛えあげた少女の眼がそれ等を一つも見落とす事無く捉えているのだから!
六花「僕の《絶対零度の戦術眼(インサイト)》はご飯粒一つ見逃さないよ!唸れ、龍雷(りゅうらい)っ!!」
涼花「一つも地上に落とさせはしないわ!全て打ち砕くっ!!」
六花の《天眼》が無数に降り注ぐ鉄くずの流星を纏めて捉え、捉えた全てに氷の柱を刺し込んで、それを目印に銃口から撃ち出された雷の龍が無数の鉄くずを喰らって行く。
涼花は異常なくらい広い視野と研ぎ澄まされた感覚をもって空間を掌握し、空から降り注ぐ全ての残骸を感知すると左腕に巻かれた無数の手拭いを纏めて右手に取り、霊装で触れた生物以外の物を鉄に変える因果干渉系の伐刀絶技《鉄化(エンダーンアイゼン)》を使用して無数の手拭いを鉄のブーメランへと練成し、全ての目標に向けて投げ放つ。
雷の龍と無数の鉄のブーメランは空でダンスを踊るように錐揉み状の軌道で空を蹂躙し、一つも取り零す事無く全ての残骸を滅する事に成功した。これでミッションコンプリートだ。
ショウ「よしっ!そんじゃあ、レース再開と行こうぜ!!」
そして、激しいデッドヒート(?)を繰り広げたこのレースも遂にクライマックスを迎えた。
加々美『思わぬアクシデントにも見舞われましたが、選手達の協力で危機を逃れ、レースもいよいよ大詰めです!果たして最初に最終コーナーから姿を現すのはどのチームだ!?』
霞『頼むからこれ以上何も起こさないでくれよ。コース上の破損多数に加えて山が二つも更地になったんだからな・・・』
加々美『さあ、最終コーナーをトップで曲がって来たのはぁぁっ!?』
サーキットのゴールより約800m先にある最終コーナー、重複するエンジンの駆動音を鳴らして経った今、三台のマシンがほぼ同時に現れてそこを曲がり切って来た。
加々美『来たァァアアアアッ!殆ど横一直線っ!!レースの行方はまだわかりません!!』
ショウ「いや、俺達が勝つ!アクセル全開だぜ団長号っ!!」
重勝&涼花&爛「「「なっ!?」」」
加々美『そしてここで涼宮ハ◯ヒ・・・もといショウ&エリシアペアが勝負に出たぁああっ!アクセルを踏み抜いて、他の二台の頭一つ前に飛び出して行くっ!!』
ショウ「へっ!どうやら最高速度は俺達の団長が最速だったみてぇだな!これでこのレース俺とエリーの・・・・ゑ?」
加々美『ああっと、どうしたんだぁぁ!?前に出たのも束の間、ショウ&エリシアペアのマシンがいきなり減速して他の二台に抜き去られ、そのまま停止しまいましたぁぁああ!!これはもしやショウ選手がまた運転操作ミスをしてエンストしてしまったのでしょうか?』
霞『いや違うな、停止しようとしている時ならともかくただ直線を走っていただけでエンストなんかする訳が無いんだよねぇ。たぶんアレは———』
エリシア「大変ですショウさん!ガソリンのメーターがもう0になっていますよ!!」
ショウ「ダァァァァァニィィィイイイイイイッ!!?何で俺達の団長号だけガス欠してんだよっ!!?」
霞『———という訳で止まっという事だな。アレの整備を担当したエンジニア共は残業をサボリまくるような弛んだ連中だったからねぇ、ガソリン補充の前に定時が来てやらずに上がりやがったんだろ。社畜の敵め、妬ましい』
ショウ「クソッタレェェェエエエエエッ!!どこまでもバカにしやがってぇぇぇえええっ!!」
エリシア「どうしましょう、もう打つ手がありませんよ!?」
ショウ「いや、まだだっ!まだ【最後の手段】が残っているぜ!!」
エリシア「はい?」
加々美『マシンのガソリンが尽きたショウ&エリシアペアはその場で立ち往生!さすがにこれはもうダメでしょう!これで後は爛&六花ペアと重勝&涼花ペアの一騎打ちとなりました!!ゴールまで残り約300m!先にゴールを切るのはどっちだぁぁあああああっ!!?』
爛「さて、少々名残惜しいがこれで最後だ。勝敗はどうでもよかったが、ここまで来たからには勝たせてもらうぞ、重勝」
六花「むぎゅ~!爛~♪」
もはや慣れてしまったのか、この愛する男と二人きりのこの時を最後まで謳歌しようと豊満な胸の双丘をこれでもかと身体に押し付けてきて自分に抱き付いている六花の事をそのまま放置して爛は自分達のマシンと横一直線に並んで走行しているワゴン車の屋根の上に乗っている筈の重勝を横目で見てさり気無く勝利を宣言する・・・が、そこに居たのは重勝ではなかった。
涼花「そう、でも残念だったわね。これでわたし達のトップは確定したわ」
重勝「~♪」
重勝と涼花はいつの間にか入れ替わっていた。ワゴン車の屋根の上に立っている涼花は三枚の手拭いを手に取って澄ました笑みを浮かべており、代わって運転席に座ってハンドルを手に持ちアクセルを踏む重勝はワザとらしく口笛を吹いている。
爛「何!?何故マシンを運転していた筈の涼花が其処に居て重勝が運転席に座って得意気にハンドルを握っているんだ!?」
重勝「ん?言ってなかったか?俺もライセンス持ちだぜ、姫ッチ程高度なドラテクはできねーけどな!」
爛〔くっ!前に出たショウ達に気を取られている隙に入れ替わったのか!マズイな、涼花の伐刀絶技から考えて、コイツ等がやろうとしている事は恐らくレースでゴールする時に横一直線の接戦だった場合、ギャグ系レースのオチとしてよく使われる必勝の一手———〕
涼花「これで勝負有りよ!鉄化(エンダーンアイゼン)っ!!」
ゴールまで残り50mを切った瞬間、涼花は屋根の上から前に身を乗り出すようにして三枚を捩じって縛り連結させた長棒状の手拭いを鉄化させて鉄の長槍を練成し、それを前方に突き出した。
爛〔やられた!これだと俺達のマシンがゴールラインを切る前に涼花が前に突き出した槍がゴールに届いてしまう!!くっ!このゴールまでの距離ではさすがにもう打つ手が間に合わないか!!〕
ゴールまで残り10m・・・今から対応するには鬼神の帝王(クレイジー=グラント)と呼ばれている爛でも流石にお手上げの距離だ。これでこのレースの勝者は重勝と涼花に確定したと言っても過言では無いだろう。
そうなったらもう、あとはゴールラインを割るだけだ。ゴールまで残り後5m・・・4m・・・3m・・・2m———
1mを切った瞬間、二台の後方からジェット機のような勢いで涼宮ハ◯ヒが【かっ飛んで】迫って来た。
ショウ「———波ァァアアアアァァアアアアアアアァアアアアアアアアアッ!!!!」
ショウ達以外の一同『『「「「「っ!!!?」」」」』』
そしてそのまま二台の中央をロケット弾のようにブチ抜き、涼宮ハ◯ヒはゴールラインを貫いて行った。
加々美『ゴ・・・ゴォォオオォォオオオオォオオオオルッ!!!大☆逆☆転!!涼宮ハ◯ヒが鳥になったァァアアアアアッ!!トラブル続出のレースを制したのはショウ&エリシアペア!エリシア選手の氷の異能でマシンの後部トランクに貼り付けられたショウ選手が後方に向かって全力全開のかめはめ波を放ち、それをロケットブースターとして脅威的な推進力を生みだしてマシンを無理矢理ゴールまで押し出すという無茶苦茶な方法でトップの二台をブチ抜いてしまいましたァァアアアアアッ!!』
霞『なんともまあ奇想天外な無茶をやりやがって・・・まあ、なんとか終わってよかったぜ』
加々美『さて、表彰式に移りましょう!』
ステラ「ショウ、エリ姉、優勝おめでとう!優勝カップと優勝賞品である某テーマパークの入場ペアチケットを贈呈するわね!」
表彰台に乗ったショウとエリシアはステラと明日香から優勝カップとチケットが入れられている封筒が手渡された。
ショウ「おっ、サンキュな!」
エリシア「あれ?貴方は蒼空さんの世界のステラちゃんですよね?その呼び方は?」
ステラ「ごめんなさいね、なんか貴方の事をエリ姉と呼びたくなっちゃって・・・迷惑だった?」
エリシア「い、いえ、そんな全然迷惑じゃあないよ!ステラちゃんがそう呼びたいんだったらそう呼んでくれても構わないから」
ステラ「フフッ、じゃあ遠慮なくそう呼ばせてもらうわね!・・・改めて、優勝おめでとう!」
ステラがそう言うと周りからショウとエリシアに盛大な拍手が贈られた。
明日香「そのペアチケットは元の世界でも使えるようにしてあるわ。これで二人でデートを楽しんで来てくださいね♪」
ステラ「あっ!それとゲスト全員に参加賞としてこのレースの映像を編集したDVDをプレゼントするわね♪元の世界に帰ったら皆で仲良く観賞しなさい!」
ショウ「おっ、悪いな!大切にするぜ!」
爛「俺達にも貰えるのか、随分と気前が良いな・・・」
六花「帰ったらリリー達も呼んでみんなで観賞会だね!僕と爛のラブラブドライブ、これを見せた時のみんなの悔しがる顔が目に浮かんで堪らないなぁ、グフフフフ!」
爛〔ヤバイ、このDVDをリリー達に見せたらとんでもない目に遭う気がしてならない。帰ったらコレはどこかに封印しておこう・・・〕
加々美『天崎翔選手、エリシア・ヴェルモンド選手、本当に優勝おめでとうございます!これにて初のゲストを招いて行われた【Sky Blue Grandprix】の幕を下ろさせていただきます!実況はこの私、日下部加々美!』
霞『解説は俺、千種霞がお送りいたしました!』
加々美『画面の前の皆さん!また会う日まで!さようならーーーーーーーーっ!!』
白熱のレースが幕を下ろしたその頃、シャトルを脱出した蒼空主人公ズは某所にある悪の組織の本拠地にて悪の組織の総帥との最終決戦に臨んでいた!
シグナァム「よくここまで来たな!私は悪の組織の総帥、《大将軍シグナァム》だ!!」
出雲那「雷切ィィー!イヤァァーーーーーーッ!!」
シグナァム「グワーーーーーッ!!?」
大将軍シグナァムは出雲那の雷切を受けて爆発四散、慈悲は無い(笑)!斯くして蒼空主人公ズは悪の組織を打ち破り、世界の平和を護ったのだった・・・しかし世の戦いに終わりは無い!戦え蒼空主人公ズ!己の意志を貫く為にっ!!
クロエ(着いて来た)「え?オチこれでいいの!?」
カナタ(上に同じく)「いつもの事だろ?今度は無事に競技をやりきったわけだし、めでたしめでたしじゃねーか」
シグナァム(正体は勿論シグナム)「マタカテナカッタ・・・レースも、戦いも・・・ガクッ」
大将軍シグナァムが死んだ!この人でなしっ!!
そして優勝したのは天崎翔&エリシア・ヴェルモンド!おめでとうございます!!
レタスの店長さん!火神零次さん!コラボありがとうございました!!ショウ達と爛達に贈呈したアイテムは番外編か何かで好きに使って下さい!
そして感謝の気持ちを込めてここで両作品の宣伝を———
Aランク以上のM(マスター)ランクのチカラを持ち、世界最強の剣士【比翼のエーデルワイス】を師に持った宮坂爛とその仲間達を次々と襲う世界の理不尽!それによって様々なトラウマを呼び覚ましていってしまう爛は仲間達と共に悩み苦しみながらもそれを乗り越えて行く!
落第騎士の英雄譚を原作とした【火神零次】さんが執筆する二次作品【落第騎士の英雄譚~世界最強剣士の弟子~】!絶賛連載中!!
更にもう一作品!
原作主人公の【黒鉄一輝】、Mランクのチカラを持つ化物伐刀者【宮坂爛】、長年の努力と実戦でEX級の攻撃力を身に付けた元傭兵の少年【真田幸斗】、そして最強の伐刀者を父親に持つ純粋なる竜族の血筋【天崎翔】・・・男達は、世界の運命を覆して最強の伐刀者となる為に降りかかる災厄や不条理な運命と戦い、どんな厚い壁をもブチ破るっ!!
幸斗達や爛達がショウ達と共に暴れまくる【レタスの店長】さんが執筆する多重コラボ作品【落第騎士の英雄譚 ~運命を覆し最強を目指す戦士達~】も絶賛連載中ですっ!!
両作者様、本当にありがとうございました!それでは今回はこの辺で!サラダバー!!