そして、ホワイトハート様の....ブラン様の旅が始まる-
唐突に協会から飛び出して旅立ったホワイトハート様は、自分の国の中を歩きながら街の中をきょろきょろと見渡していた。
女神様は人前に出るときは女神の姿で出るのだが、こうして隠れて人前に出るときは人の姿『ブラン』として出歩く。
(なにか...ないかしら。)
大した計画も立てずに飛び出したため、経験を身につけると言ってもなにから手を付けるべきかブラン様も迷っていた。
と、その時....
ドンッ!
「っ、....ごめんなさい」
ブラン様が周囲を警戒せずに周りを見渡しながら歩いていたため、正面から歩いてきた歩行人とぶつかってしまう。
「こ、こちらこそごめんねぇ」
ぶつかったのはお婆ちゃんだったが、すぐ立ち上がったとこを見ると怪我は無いようで謝罪を述べたらすぐに行ってしまった。
「大丈夫かしら...。ん?」
ブラン様はぶつかったお婆ちゃんを心配そうに歩いてゆく背中を眺め、前に向き直ると足元に一枚のチラシが落ちていた。
-コンビニルーソン。アルバイト・パート募集中。アットホームな職場でどなたでも採用します。ルーソンで仕事の経験を身に着けよう-
「ルーソン...確かルウィー全土に展開しているコンビニエンスストアだったかしら。」
『ルーソン』
ルウィーに多く展開しているコンビニエンスストア。
他の国にも数店舗展開していて、年中無休なので利用する客も多く人気の高いコンビニである。
「アットホームな職場...」
ブラン様はそのチラシを握りしめて、ある場所へと足を向けた。
「こちら今日からお世話になるブランさんです。皆さん、ブランさんを手助けしてあげてください。」
「初めまして...私のことはブランでいいわ。よろしく」
あのチラシを見つけた翌日。
ルーソンの特徴的な白と青のラインが入った制服を身にまとったブラン様が立っていた。
ここはルウィーの端に建つルーソン。
少し大きめのルーソンで客足も上々、品揃えも豊富で、店員は明るい人が多く人気の高いルーソンの1つだ。
ブラン様はそのルーソンに足を運びアルバイトを申し込んだようだ。
「ブランさん敬語を忘れずにお願いね。あと、今日は店長の私が付き添って仕事を教えるので」
「わかっ...、わかりました。」
ブラン様は普段メイドや民から敬語を使われる立場。
なので、自身が敬語を使うことには慣れていない。
それに、ここにはブランさんが女神だと知るものはいない。
ブランさんが自分の信仰する女神だと知らずに店長は
「それじゃまずは挨拶の練習から。店の端に立って挨拶をしてください。」
と、ブラン様に最初の仕事を指示した。
ブラン様はアルバイトの身、店長の指示を確りと聞き店の端まで行けば...
「いらっしゃいませ...こんにちは」
ブラン様はいつものトーンで挨拶をする。
...だが、今のブラン様の挨拶はこのルーソン店内にいる、何人に聞こえたのだろうか。
少しでも雑音が加われば聞こえてこないような小さな挨拶。
店内には24時間流れている放送にお客様も数名いる。
そんな中ブラン様の挨拶はお客様おろか店長にも聞こえていなかった。
「あれ、今挨拶したのかな?ご、ごめん、もう一度お願い」
流石の店長も困惑気味のご様子。面接の頃から大人しい子だと認識はしていた店長もこれは予想以下だったらしい。
「いらっしゃいませ...こんにちは」
今度はブラン様も少しは気を張ったのか、微かに店長の耳にも届いていた。
「もう少し大きな声でお願い」
店長が挨拶に拘るのもそのはず。
接客業において、一番大切なものは挨拶。
挨拶1つでその店の雰囲気をお客様が感じるため、弱い挨拶や適当な挨拶では店の客寄せにも影響が出る。
一度悪いイメージが付いてしまえば、客足は伸びることなくその後も復帰には難しい状況になる。
逆に考えれば挨拶や接客を徹底することで売上にも繋がることが多い。
「いらっしゃいませ、こんにちは」
あれから挨拶を繰り返すこと数回、やっとのことで挨拶が店長に届くようになった。お客様が先程より数が減り聞こえやすくなったのだろう。
「それくらいで大丈夫かな。今度はレジ教えるんで戻ってきて」
レジ──キャッシュレジスター。
一般的にはレジと略されていて、キャッシュレジスターがある区画をレジと呼称することが多い。コンビニの接客で一番使うことになる精密機械。
PCのようになっていて、今ではタッチパネルで操作する物も多い。
ブラン様がレジまで戻ってくれば早速レジの使い方を教え込まれる。
バーコードスキャンの仕方。レジの打ち方。ホットフード(FF商品)の打ち方。その他諸々。
「今まで気にはしてなかったけれど、レジって色々な機能があるのね...商品を打ち込むだけだと思っていたわ」
ブラン様がレジについて関心しているのもそのはず。
コンビニのレジは商品の打ち込みだけでなく、クレジットカードのチャージ、輸送物の受付、チケットの発行など数多くの機能を備えている。
「それじゃ、テストしてみるから私を客だと思って接客してね。」
レジの打ち方を教え込まれること30分。
店長は一通り教え終わり、上手く接客ができるかどうかのテストを行うようだ。
ちなみに、レジには練習モードという機能があり、お金のやり取りが発生しないようになっている。
─数分後
「お願いします」
店長がカゴに商品を入れて戻ってきた。
テスト開始だ
「いらっしゃいませ」
挨拶は欠かさず行い、次に商品の打ち込みになる。
「ゴリゴリくんが一点...んまい棒が一点...」
ブラン様は1つ1つ丁寧に商品をレジに通して行き、全ての商品のスキャンが終われば、九点の商品を袋に詰める。袋の入れ方も多少のこだわりが出るようで隙間がないように丁寧に詰めていく。
「九点で...」
金額を読み上げようとしたその時に...
「すみません、からあげちゃん1つください。」
店長が頼んだのはお客様にも大人気の『からあげちゃん』
突然頼まれ、顔には出ないもののちょっと焦ってる様子のブラン様だが、少しずつ落ち着きを取り戻しからあげちゃんをケースから取り出して袋の中にいれた。
「十点で...1998円になります...」
店長からお金を受け取りレジに打ち込みレシートを渡す。
そして最期に大事な一言
「ありがとうございます、またお越しください...」
暫くして店長がブラン様の元へ戻ってきた。
当然練習に使用した商品は棚に戻してある、しかも商品棚が前よりも綺麗になっている。
流石店長。
そして店長はブラン様に指をびしっ! と指してこう言った
「君に足りないのは...、営業スマイル...すなわち
笑顔だ!!!」
第1話と同じで短めで申し訳ありません汗
色々考えてると、うまくまとまらずしかも文脈がおかしくなったりして
小説って難しいですね。
まぁそんなことより、ブラン様がコンビニ店員ってなかなか想像できないですよね。
ローソンが一番ルウィーっぽいかなって思ったんですけど、想像しただけで...似合いますね!
質問ですが、少しずつ投稿するのと1話1話を長く投稿する。どちらがいいですか?
それじゃ、次も早々に上げたいと思います(多分