ドラゴンボールゼノバース ~もう一人の英雄~   作:はまち

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第6話【任務:襲来サイヤ人編】

意識が遠ざかる。

まるで暗黒の空間に放り出されたように体が軽かった。

そんな中、頭に繰り返されるターレスの言葉。

すると何処からともなく光が溢れ、ダインは目を覚ました。

 

「……ここは?」

「時の巣です。大丈夫ですか?」

 

目の前にはトランクスが居た。

ここは時の巣の倉庫。

トランクスの隣には老界王神も居る。

頭に?マークを浮かべるダイン。

 

「俺は確か……ターレスにやられて…?」

「はい。ターレスにやられたダインさんは気を失ってしまって急いでこちら側に転送したんです」

「まったく、殺されなかっただけ良かっわい」

「あ、ああ。……うぐっ!?」

 

未だに頭のなかで繰り返されるターレスの言葉。

 

 

―――クソッ! ターレスに殺られそうになるんじゃ、ミラなんか程遠いじゃないか。しかも、ターレスが言っていたとおりだったら幾ら超サイヤ人2になれたとしても……!

 

「どうしました?」

 

心配するトランクスがいきなり、表情を真剣にし、

 

「すみませんが、のんびりしている隙はありません。ダインさんがターレスにやられて眠っている間、歴史は大変な事になってます」

 

そう言い、ダインに歴史の巻物を見せる。

そこには大猿化した二人のサイヤ人に苦戦している悟空の姿が映し出されていた。

 

「なんだ……これはっ!?」

「お主が居眠りしている間、歴史の改変によって強くなったナッパとベジータに孫悟空が苦戦し、ついには二人共大猿化してしまう始末じゃ」

「これ以上事が悪化する前に、お主が止めねばならん」

「お主の任務は大猿化したナッパの始末とベジータを瀕死にすることじゃ。今からでもお主次第では遅くはない。行ってくれるな?」

「勿論だ。俺が必ず自分の失敗を止めてみせる」

 

ダインは自分に怒っていた。ミラを倒すと粋がりながらもターレスに倒されてしまう自分に。

ターレスの助言どおり、勢いで戦っていた哀れな自分に。

そして、その程度なのにミラを倒すと心に誓っていた弱い自分に。

 

―――元は俺がターレスに倒されなければこんなことにはならなかった。自分の過ちは自分で止めてみせる!

 

ダインはある事を誓い、巻物を強く握りしめた。

 

 

 

 

~エイジ762~

 

 

 

「終わりだ! カカロット。このまま踏み潰して殺してやる! この超エリートの俺様に醜い大猿にした罪。貴様を殺して償わせてやる!!」

「く、くそぉ……」

 

悟空の服の上半身は破れてもう無く、下半身のズボンもボロボロになっていて、いかに苦戦したかを物語っている。

二人の大猿にジリジリと追い詰められる悟空を見守る二人の影。

クリリンと悟飯が居た。

 

「やっぱり、サイヤ人は化物だぜ……あんなの、勝てるわけねぇ……」

「お父さん……」

「悟空でも敵わないなんて、もう俺達じゃあいつらを倒せないのか……」

 

踏み潰そうと大猿化したベジータが足をあげた時、空から現れた人影がベジータの頬を殴った。

 

「なんだとっ!?」

「ベジータ!?」

 

殴られたベジータが岩の山に衝突し、共に崩れ落ちる。

当然、殴ったのはダインだった。

 

「おめぇ、また来てくれたんか!」

 

悟空が顔をあげ、ダインを姿を見るなり、そう言った。

ダインが悟空たちには聞こえない声で、

 

「おい、記憶があるぞ、どうゆうことだ?」

『任務が一通り終わらないと記憶は消せません。ダインさんの任務は歴史の改変を正すことなので、まだ任務は完了していませんのでさっきあったダインさんの事を悟空さんは覚えているんです』

「そうゆうこと」

 

 

 

タイムパトロール隊員が歴史に行って歴史を正す。

その行為をした後、再び未来の改変を正しに行って隊員の事を覚えていないのは、記憶を消しているからだ。

しかし、消せる記憶は戦闘の数分の時間だけで、あまり長い時間は消せない。

後は名前などを知られてしまうと、記憶を消せても名前は消せないので、隊員は決して歴史の人物に名前を聞かれてはならないのだ。

 

 

 

ダインが納得し、さっき殴ったベジータに視線を向ける。

倒れたベジータの上に瓦礫が乗っかっていて、それを退かして立ち上がるとベジータは怒りを露わにし叫んだ。

 

「……貴様らぁ! そんなに殺されたいなら今直ぐにでもぶっ殺してやるぞ!! ナッパ!」

「あいよ」

 

ベジータに言われ、ナッパがダインの方向に向き、口を開ける。

途端、ナッパの口から光線がダインに向かって放たれた。

だが、ダインはそれを片手で受けると、

 

「ハァ!!」

 

一瞬だけ、気を入れ、光線をかき消した。

ベジータもナッパもスカウターを付けていないのでバレることは無いし、悟空たちにもわからないくらいの一瞬だったので問題はない。

 

「ば、ばかなぁ!?」

「街とその周辺を灰にするほどの光線だぞっ!?」

 

かき消した事に驚愕している二人を見る中、悟空がダインに近づく。

 

「へへ、ちょっと苦戦しちまってよ。誰だか知らねぇけど、助けに来てくれて助かった」

「さっさと片付けるぞ」

「おう」

 

ダインは想像した。

想像しながら拳を上下に開きながら腕を伸ばした。

そして、そのまま腕を引っ込め、後ろに回す。

隣の悟空もその動作を見た途端、微笑み同じ行動をする。

 

そう、自分の本気の気弾をかき消したジークの大技。

それを想像しながら体の気を一点に集中した。

 

「か~め~、は~! めぇ~!」

「界王拳!」

 

ダインの隣で悟空が体から赤い気が溢れ出ている。

そして、

 

「2倍、かめはめ―――」

「「波ァーーーー!!!」」

 

二人のかめはめ波が混ざり合い、一つの気功波となる。

ベジータが、それを見た途端、顔を引きつらせ、次の瞬間、ナッパの背中を押した。

 

「なにっ!? ベジータ!?」

「食らうのは貴様だけで十分だ!」

「そんな……ベジータ! 俺を身代わりにするつもりか!?」

「そうだ。超エリートの俺の命に比べれば、貴様の命など小さい物だろう?」

「ベジーターーー!!」

 

気功波を食らったナッパは流石に跡形もなく消えていった。

ナッパに当たった気功波は悟空とダインの後ろに逆流し、地球の外に出て、軌跡を残しながら彼方へ消えていった。

悟空は界王拳を解くと、

 

「なんて奴だ……仲間を身代わりにするなんて……」

「貴様ら! 粋がるなよ……! 俺の光線は一味違うぞーーー!!」

 

そう言い、ベジータは口を大きく開け、ナッパと同じように光線を放った。

しかもナッパとよりも、濃く太い。ナッパよりも数倍の力がある光線だと分かる。

 

「チッ、危ない、どいてろ!」

「おわっ!」

 

ダインは悟空を飛ばし、一人で光線を迎え撃つ。

そして、腕を伸ばし、五本の指を直線に伸ばした。

 

「ハッハッハーーー! 俺の光線を一人で迎え撃つなど不可能だ! 死ねーーー!!」

 

次の瞬間、

ダインは手を手刀のようにし、気を手に包み込むようにし、光線を水平に真っ二つに斬った。

斬られた光線は見事に上下に斬られ、ダインの頭と足を掠れて後ろの山岳を無に帰るだけに終わった。

そして、気で作られた手刀は伸びに伸び、ベジータの口の中に突き刺さっていた。

 

「あ…が…な…ん…だ…とォ…」

 

そして、ダインの手刀の気が薄くなり、消えていく。

 

「すっげぇー! 気を刃物みてぇにして光線を斬ったんかぁ!」

 

悟空がダインの隣で凄いと騒いでいる。

それに伴い、時の巣でも、

 

『どうやら、ターレスに言われたことを根に持ってるみたいじゃな』

『はい。状況を冷静に分析してダインさんなりの最善の手で対処しています』

『さっきまでのダインじゃったら、真っ先に突っ込んでいたじゃろうな』

 

手刀から開放されたベジータが、叫ぶ。

 

「クソーーー!! どいつもこいつも舐めた真似しやがってーーー!!」

 

ベジータの周りから衝撃波が溢れ出る。

周りの山岳が破壊され瓦礫に変わり、山岳地帯が一瞬にして平らになってしまう。

 

「俺は、俺様は超エリートのサイヤ人の王子、ベジータ様なんだーー! 下級戦士如きに……負けるわけが…無いんだーーー!!」

 

完全に頭に血が登っているベジータ。

地割れが発生し始め、地震が起きる。

このままこの都一帯が破壊されそうな勢いだ。

だが、ベジータが更に頭に血が登る事が起きる。

 

「ここだぎゃあーーー!!」

 

ブツリッ

 

「な…に…?」

 

ベジータが振り向くと、ベジータは目を見開いた。

そこには自分の尻尾を切断しているヤジロベーの姿があったのだから。

尻尾が切れたことにより、ベジータの体が段々縮んでいく。

 

「あ……ああ……」

 

とうとう元のサイズまで小さくなったベジータは大猿化の体力の消耗からか、膝を付いて座り込んだ。

そして、尻尾を斬った張本人のヤジロベーを睨む。

が、ヤジロベーは物凄い速さで物陰に隠れた。

 

「貴様……よくも、俺様の……尻尾を斬りやがったな!!」

 

ふらふらと立ち上がるベジータ。

に近づく人影。

 

「界王拳!」

 

悟空の体から赤い気が溢れ、スピードがアップして、ベジータの腹部を殴った。

 

「がぁ!? お、ふ…」

 

地面に足を引き釣りながら飛ばされるベジータ。

悟空のパンチは戦闘服を貫通し、生身の体に届いていた。

 

「が、がぁ、ふ……」

 

腹部を押さえながらベジータが両膝を付いて倒れ込んだ。

だいぶ効いたのだろう。

数秒間体をピクピクと震わせながら動かなかった。

やがて、回復したのか、起き上がると、顔全体に怒りマークが浮き出ていて、完全に頭に血がのぼる以前の問題ではなさそうだ。

 

くそったれ……クソッタレーーーー!!」

 

声だけで周りの瓦礫が粉砕した。

やがて飛び上がり、空中で留まる。

そして、両手を肩の後ろに回した。

 

「もうこんな星いるか!! 貴様ら諸共、この星ごと消えてなくなれーーー!!」

「考えたな、ちくしょー!!」

 

悟空が叫ぶ中、ベジータは今まさに大技を放とうとする時。

ベジータの目が紅く煌めき、ベジータから禍々しい気が今まで以上に溢れ出ていた。

ベジータの怒りが具現化したもんなのか、ラディッツの時よりも濃く、激しい。

そしてその分強さは数倍となっているだろう。

 

「ギャリック砲!!」

 

ベジータが強化されたギャリック砲を放った。

それは元の歴史の地球を破壊するよりも強い力だった。

もしも地球に当たったら地球が消える程度じゃすまないだろう。

それを悟ったダインは悟空を手助けしようと駆け寄る。

 

「あんなんじゃ、2倍じゃ跳ね返せねぇ! クソッ! 体…持ってくれよ……」

「3倍…かめはめ波だーーーー!!」

 

ベジータの全力のギャリック砲と3倍かめはめ波が衝突する。

途端、空間が歪み、風圧で周りが塵になって消えていく。

だが、ギャリック砲の方が勝っていて、悟空がどんどん押されていく。

そこに、ダインが駆けつける。

 

「かめはめ波ーーー!!」

 

ダインも全力のかめはめ波くを放つ。

ダインも加わり、ギャリック砲が押される方となった。

 

「あってはならない……あってはならないんだーー!! こんなゴミどもに、俺が負けるなど…あってはならない!!!」

 

ギャリック砲がベジータの思いが通じたように強くなり、一気にかめはめ波が押された。

 

「クソッ! コレでもだめなのか……」

 

ダインが悟空の隣で呟いた。

今のダインの全力は超サイヤ人にならない程度の全力。

これ以上気を入れたら確実に超サイヤ人になってしまう。

すると3倍でも限界そうな悟空が、

 

「4倍どぅああああーーー!!!」

 

4倍にした途端、ギャリック砲が一気に押され、ベジータの目の前まで来る。

風圧だけで地面が削れ、もう山岳地帯の小さい平原だった場所は広い範囲が平原になっていしまい、もう山岳地帯の面影もない。

 

「馬鹿な…馬鹿なーーーー!!」

 

ベジータがかめはめ波に飲み込まれる。

そして、禍々しい気のおかげなのか、瀕死の状態で落ちた。

 

「はぁ…はぁ…やった……」

 

悟空はその場で倒れ込み、気を失った。

ダインも空中に上がって行き、時の巣に帰っていった。

 

悟空の元にクリリンと悟飯が駆け寄る。

 

「悟空!! ………よかった、生きてる」

「しかし……さっきの人は誰だったんだろう……?」

 

こうして、時代を救ったタイムパトロール隊員は人々の記憶から消えていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




書いてる途中にもう一回、悟空の3倍界王拳の所を見直したんですが、少し思ったんですけど、「何っ!? 俺のギャリック砲にそっくりだ!!」
って要らないってゆうか、ダサくないですか?

なので、カットしました。
それだけです。
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