※また、活動報告にて読んでなくとも本編には差し支えない程度の補足や裏話、雑談を載せたり(7話以降ぐらいから)していますので、気になる方はそちらもどうぞ。PC閲覧推奨。ちなみに、タグは保険がてら付けている物も有るので悪しからず。
第0話:悲しみの雨で芽吹くモノ
格好良くって強いお父さん、“高町士郎”さん。優しくて温かいお母さん、“高町
切っ掛けは、私が4歳の頃。
お父さんが「危険だが、大切な仕事なんだ」と言っていたボディーガードの仕事で殉職したと伝えられて、何故か棺は空っぽのまま見送ったけれど、その日を境にお母さんはお店の経営に専念するようになり、お兄ちゃんとお姉ちゃんは、お母さんを手伝いつつも鍛錬に打ち込むようになりました。
そして、そういった変化に取り残されてしまった私は、取り敢えず笑顔でいるように努めました。家族に心配されないように。私は独りでも、大丈夫なんだよって。それが、当時の私に出来る精一杯の配慮だったのです。
それから1年が過ぎ、2年が過ぎ去り……。居候の2人が加わった頃には家族の中の重い雰囲気は和らぎ、自然な笑顔や会話も以前のように戻りつつあると言うのに、私はその幸せには慣れず、むしろ空虚な気持ちがどんどん膨らむばかりで、いっそ張り裂けてしまえば少しぐらいは変われたのでしょうか?
お父さんは過去の人で、私達は今を生き、未来へと向かいます。だから次第に遠くなって、記憶でも別れて、薄れて、忘れていくのは極自然な事で、それが普通で道理なのだという事も知っています。しかし、如何しても受け入れ難い事実でした。
もしかしたら、お父さんは生きているのかもしれない。
あの日、棺に入ってなかったお父さんは、きっと今も何処かで生きているのだと。そんな可能性にすがっている小さな私を、私は置いて行けなかったのです。だから、それを確かめられない日々が辛くて、でも何処にも居なかったら如何しようとも怯えたまま追憶と歳月を重ね、私は小学3年生へと成り果てました。そして何故だか、二度目となる転機もまた迎えてしまったのです。
誰もが予想だにしなかった、そんな転機を。
決して、望みはしませんでした。不変の思い、魔法の力、非日常、闘争、誰かの不幸、そして降りかかる火の粉。でも、何時の間にか手にしてしまって、訪れてしまって。だから私は、毅然と立ち向かうしかありませんでした。それしか知らず、そうする事でしか道は拓けないと信じていたからです。これは、そんな少女が描く軌跡を辿る物語。
『魔法少女リリカルなのは√クロスハート』、始まります。