[ 高町 なのは ]ver.2.5.072-RD
ツインテールで双剣を振っている方の“なのは”。『御神流』の剣士見習いという事もあり近接戦闘を好むが、膨大な保有魔力量と集束技能を有しているのに魔力刃の生成や高速移動魔法など負荷が少ない魔法ばかり使っており、ある意味では勿体なく、ある意味では長時間戦闘が可能な魔導師とも見做せる。
side:クロノ・ハラオウン
結局のところ、僕達は慢心していたのだろう……。通常、管理局ではエリートに分類されるAAAランク以上の魔導師と敵対する機会は少なく、シグナムとザフィーラはSとAAA+。これで
あれから約2時間が過ぎた現在、自称“ステラ・オードナンス”が手加減をしていた御蔭で重傷者は居らず、魔力ダメージの倦怠感こそ残るものの全員復帰済みだが……。今度は組織の
…
……
………
[> 誠に残念ながら、追加人員の派遣は出来ません <]
「理由を聞いても宜しいでしょうか、レティ本部長? 彼女は強力な魔導師で、危険な個人主義者です。此処で逃せば、更なる犯罪行為を起こしかねません」
空間モニター越しに力説するも、反応は
[> 緊急性・公共性・非代替性。
つまり、【ジュエルシード】や【闇の書】の時とは違って取るに足らない事件なのだから、此方で解決しろという事か……。あとは部隊指揮で直面するであろう壁として、“ステラ・オードナンス”は適任だと思われたのかもしれない。
「……要請を取り下げます。御手数を御掛けして、申し訳ありませんでした」
[> やれやれ……。クロノ君、彼女の目的が本当の事なのかは分からなくても、重傷者や殉職者が出なかったのは1つの意思表示でもあるの。その幸運を噛み締め、今後の対応をリンディともよく相談するように。私からは以上です <]
………
……
…
今でも、“ステラ・オードナンス”は裁かれるべきだとは思う。だが正義を貫き通すための強さが足りず、人倫に
ともあれ、暫くは準備期間だな……。彼女に墜とされた前線メンバー達は再戦するつもりで意見交換を行っており、明日から負荷強度を上げた模擬戦や訓練を始めるらしい。『東京臨時支局』としても動画解析や情報収集を進める予定ではあるものの、此方から戦闘を仕掛けるかは悩ましい。
勝ち目以前に、暫定SSランクの魔導師なら結界へ閉じ込めても容易く壊すだろうし、言動から察するに報復戦として夜討ち&朝駆けをする様が目に浮かぶ為、極力避けたいところだ。無論、彼女の気紛れで襲撃されたら抵抗を試みるが……。
全く……。改めて、『特異点』の恐ろしさを実感させられる。
この惑星に訪れてから犯罪史に残るような事件が続き、功績も同期より倍以上の速度で積み上がる始末。
「エイミィ、胃薬と水を頼む…………」
「おおぅ、
「風紀に反するから却下だ。大体、それは恋人や家族とすべき行為だろうに……」
「ん~、御堅い事で……。じゃあ、ちゃちゃっと持って来るね」
それなりに長い付き合いとはいえ、
……折角の機会だ。今後も女性局員の部下を持つことは多々有るだろうし、“ステラ・オードナンス”の件で相談する際に聞いてみるとしよう。
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side:火神 龍華
昨日、遠足に出掛けるような気軽さで襲撃予定を立てていたステラ先生の姿は覚えているが、昼過ぎにひょっこりと我が家へ訪れ、持参したケーキを振る舞いながら戦闘記録映像を見せられると、この程度の対人戦は遊びなのだと否が応でも理解させられた。
卓越した戦術性に、圧倒的な火力。その両方を持ち合わせているのなら場当たり的な行動をしたとて、彼女は
「凄まじいな……。都市の一区画が積み木のように壊されては修復され、それなのに死者はゼロで、魔法の才能が無ければ気付けない。あまりにも理不尽が過ぎる……」
「その代わり戦力の均等化が難しい上に、管理局では魔法以外の攻撃手段を厳しく制限している為、魔導師が幾ら居ても足りない状況だったりします」
「だから、子供を採用して戦わせていると?」
「『才能が有る人は早めに自立して、格好良い大人に成ろう!』みたいな文化が根付いているのも原因の1つなんですけどねー……。
「…………君、彼等と仲間割れでもしたのかね?」
「まさか? 一方的によく知っているだけの間柄です」
非常に疑わしく、ちゃん付けの定義もまた気になるものの、彼女が謎めいているのは今に始まった事ではないので保留にしておく。ともあれ……、『現地採用された日本人の子供を確認する』という作戦目標は達成されており、名前や顔も把握する事が出来た。取っ掛かりとしては十分である。
「此処までの協力に感謝する。後はゆるりと過ごして頂きたいのだが……。管理局から反撃される可能性について、考えを聞かせて欲しい」
「ほぼ0%かと。失態を認めるかのような増援は避けたい筈ですし、優秀な魔導師もたった2週間では強くなれません。それから保険も掛けています」
そう言ってステラ先生は、『翠屋』という屋号が描かれたケーキ箱を魔法で持ち上げて見せた。
「この喫茶店、“高町なのは”の両親が切り盛りしている大事な御店なんですよ。伝言を残したので、暫くは不安になって動けないでしょうね」
「要するに脅迫では?」
「勝手に深読みして、自縄自縛するのは自己責任です」
「少しばかり、同情したくなって来たな……」
「嗚呼そう言えば……。あの3人に共通する友人で、“アリサ・バニングス”と“月村すずか”っていう子が居ることを思い出しました」
「…………何故、今その情報を?」
恐らく、名字からして『バニングス建設』と『月村重工』経営者一族の御息女で、その筋から繋がっているとしたら……。面倒だな。特に『月村重工』は我が国の防衛産業を担う大企業であり、防衛装備品等の情報漏洩やら外患援助をしていようが切り捨てる事は出来ず、下手に脅せば頭を
「友軍で有れば、埋まっている地雷への注意喚起ぐらいはしますとも。火神陸将閣下殿」
「ふむ……。留意しておこう」
如何やら、彼等には同情の余地すら与えたく無いらしい。まぁ他国どころか、他の惑星でも「次元法ガー」と
「時に
「あっ、はい。何でしょうか……?」
「こんな戦闘映像を見せといて何ですけど、明日からの授業では『楽しい魔法』を教えるので覚悟とか遺書は要りません。どうぞ気楽に
「……その『楽しい魔法』でも、ビームみたいな物は撃てますか?」
「バンバン撃てます」
「不束者ですが、宜しく御願い致します」
「此方こそ、宜しく
一瞬、宜しくない趣味に目覚めそうな綺羅々を止めるべきかと案ずるも、射的や花火のように楽しむ分には大丈夫……と思いたい。スポーツも出来る方とはいえ趣味はインドア系に偏っており、それが解消されるのなら喜ばしい事である。別にあの前時代的で、役にも立たぬ忌々しい銃剣道ではないのなら、ちょっとぐらいトリガー・ハッピーに成ろうとも目を
…………それはそれとして、撮影係で桐咲くんを連れて行って貰うとしよう。人の目が有れば、ある程度の自制心は働くだろうしな。