元ストリートファイターのIS 作:シュトゥルム
刃牙を読んでたら唐突に書きたくなったので書いていきます。
最強、男ならば一度は憧れる存在だ。
しかし、それはただの腕っ節の強さだけか、はたまたそれ以外の強さか。 不敗なのか必勝なのか、強さの全容を知る者などいなく、当然最強を知る者も存在しない。
---ならば俺が知らしめてやろう。
中一の夏、俺は夜の街に繰り出して、喧嘩に明け暮れた。
俺が求める強さは、格闘技のそれではなかった。 ルールなき世界での潰し合いの、その上が俺の強さだった。
目潰し上等、金的上等、奇襲上等、凶器上等、なんでもやっていいストリートファイト、それこそが俺の強さへの道であった。
小3の頃に両親とも逝って、俺を止めるものはおらずそのまま2年の時が経った。
「よーぉお坊ちゃん。 これ、わかる? ナイフだよ? 財布の中身とか置いてったら許してあげようかなぁ?」
「…日本って、以外と治安悪いんだよな。 特にこの辺は、夜ならいつでも頭の悪い輩が湧くんだ。」
「へえ、言ってくれるじゃ… ねえか!」
ナイフを突き出してくる腕を避け、拳の中に隠し持っていた砂を目の前の男の顔面に被せる。
「あガッ!?」
砂が目に入り込んで視界を奪い、痛みを与える。
足を振り上げ、俗に言うヤクザキックのような形で踵を鳩尾に打ち込んだ。
「グッフゥァ…」
「卑怯とは言うまいね? 先に凶器を持ち出したのはそちらさんで、これはルール無用のストリートファイトだ。 さて、どうされたい?」
「…ゆ、許してぇ…」
目が見えないまま地面に付して、土下座の体制をとる男。
その頭を蹴りつける。
「許す… ねぇ? さっきお前、財布の中身置いてきゃ許すっつったよな?」
「は、はいぃ! 言いました!」
「ok、全部よこせ。 俺は寛大だからな、それだけでゆるしてやるよ。」
「ど、どうぞ!」
視界が回復したのか、目を開いて懐から財布を取り出して渡してくる男。
その財布を受け取り、回れ右をする。
「んじゃ、お疲れさん。 俺の名前は月熊 勇一郎だ。 よぉ〜く覚えとくことだ。」
財布の中身を吟味しながら暗い道を帰る。
次の瞬間。
「舐めてんじゃねえぞクソガキが!」
背後から振られるナイフを、後ろに下がることで回避する。
男の腹に背中を合わせ、目の前に振り下ろされるナイフを持った手を握り、その力を利用してぶん投げる。
-ドスンッッッ!
背中からアスファルトに着地した男が気絶して、ナイフを取り落とす。
「阿保が、声出しながら奇襲しても意味ねえだろうが。 にしても… 3000円なんてしけてやがる。」
財布の中身の1000円札3枚をピラピラと振った後、伸びている男の口に突っ込んだ。
「それは喧嘩の料金、ってことで。 んじゃ、さいなら。」
そして振り返って家に向かう。
それなりに充実した日々である。