リトルアーモリー ~戦場を駆ける女子高校生たち~    作:AEGIS

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第1話の編集が完了したので投稿します。
なるべく第2話も早くあげて行きたいと思いますのでよろしくお願いします。


桜と銃と女子高校生と
第1話 始まりの銃声


「銃と女子高校生」「戦場と女子高校生」

 

 この二つの組み合わせを普通の日常として過ごす女子高生はいないだろう。

女子高校生がスマホの代わりに拳銃を携帯し、学校の体育でハイポート走を行い、学校帰りにガンショップに寄って、友人とおしゃべりしながら銃を整備する。

そんな現実離れした日常はマンガやアニメだけの、非日常であるはずだった。

だが世界は、無情にも非日常を日常へと変えてしまった。

 

女子高校生(リトル)が銃を持(アーモリー)ち、戦場(にちじょう)を駆ける世界へと。

 

 ~20世紀末~冷戦が終わり混沌とした世界から新しい世界へと変わろうとした頃、誰もが平和な世界になるとそう信じていた。しかし、奴らの出現により人々が信じていた平和な世界は訪れることはなく、以前よりも混沌とした世界へ変わっていった。

 

「XX=イクシス」

 

 そう呼ばれる未知の敵の出現により世界は再び戦火の渦に飲み込まれることとなった。

イクシスは「ネスト」と呼ばれる謎の空間から現れ、人間を無差別に襲っていった。緒戦は突然の奇襲と物量戦術により多大な被害を被ったが、各国軍の奮戦によって辛うじて防衛線を確立することが出来た。撃滅することは出来なかったが、封じ込めに成功し、戦闘地域ではないところでは、戦争していることが遠い世界の出来事であるように感じるくらいには、世界は平和を取り戻し始めていた。

 

 しかし世界は平和になることが不満なのか、小規模のネストが世界中に出現するようになった。出てくるイクシスの数は少ないものの、出現場所に規則性等はなく、ある時は朝の通勤ラッシュで込み合う道路の真ん中に、ある時は家族団らんで楽しむショッピングモールに、ある時は愛を誓いあう結婚式の最中に…

どこにでも現れるイクシスに人々は恐怖し、戦争が再び遠い出来事ではなくなった。

 

 2020年現在、民間防衛の一助として設立された「指定防衛高等学校」と呼ばれる高校と武装した学生の登場により、人々の日常は守られていた。普段は普通の学校生活を送りつつ、イクシスが現れた際には人々を守るために戦う。

高校生が背負うには重たい責任に彼らは臆することもなく、「高校生」という青春を謳歌していた。

 

 

 

 2020年4月6日

 桜舞うこの日に指定防衛高校の一つ「私立明日波(あすは)高校」の入学式が始まろうとしていた。そして今日、この高校に入学する一人の少女がいた。少女はこれから始まる学園生活を前に胸を躍らせていた。

 

「ついに入学か・・・・」

「なに、由奈(ゆな)、緊張してるの?」

 

といつの間にか隣にいた、伸びた黒髪を二つ結びにしている幼馴染がそんな事を聞いて来た。

 

「そんなわけないでしょ、ついにこの日が来たんだっていう実感が湧いてきただけよ。(ゆき)こそ、昨日から緊張していたんじゃないの?」

「そりゃ私は由奈みたいに進む気満々って訳ではなかったからねー。ここは全寮制だし、銃って重たいって聞くし、訓練はしんどそうだし」

「じゃあなんで入学したのよ・・・」

 

入学前からやる気ゼロのセリフに呆れていると、「まぁいいじゃん、行こっ」と言い、手を差し出してきた。私は雪のお気楽さに再び呆れながら、差し出された手を取り、入学式会場に向けて歩き始めた。

 

 

 

「〜〜〜以上で入学式を終わります。一年生はクラスを確認後、各教室に移動してください。全員が教室に移動出来たのち各教室の担任教師の指示に従い、行動してください」

 

入学式が終わり、自分のクラスへ移動すると朝一緒に登校してきた雪の姿があった。向こうもこちらに気づいたらしく喋りかけてこようと席を立とうとしたとき、教室のドアが開いた。ドアの先からは担任と思われる女性が入ってきて「席に座ってください」と言いながら教壇へと向かっていった。私と雪はおとなしく自分の席に座った。

教壇の前に立った女性は空席がないことを確認し、穏やかな雰囲気を纏わせながら話を始めた。

 

「皆さん、ご入学おめでとうございます。今日からこのクラスの担任を持つ事になりました、滝本 香澄(たきもと かすみ)です。この高校は他の高校のようにクラス替えはないので3年間、このメンバーで過ごすことになります。ここにいる全員で卒業式を迎えられることが出来るよう、私も努力するので皆さんも最大限努力してください。」

 

先生は私たちに聞きやすい声で話しながら、持っていた大量の書類の束の中から一番上にあったものを取り出した。

 

「この後の予定ですが名前を呼ばれた者から前にきてこの書類一式を受け取ってください。その後席に戻り書類を確認して不備がある人は教えて下さい不備のない人は書類を前に返しに来てください。全員が確認済み次第、次の予定を伝えます。質問がある人は?いないのであれば始めます、一番〜」

 

そういうと先生は書類を配り始め、名前を呼ばれた者から一人づつ書類を受け取りにいった。特に何か問題が起こるわけでもなくスムーズに進んでいき、最後の一人が書類を出した。

 

「全員不備無し、確認しました。では次予定を伝えます。」

 

と先生は言うと、これまでの穏やかな雰囲気を一変させ、硬い雰囲気となった。

急な態度の変わりようにクラス全体がどよめいた雰囲気になったが、そんな雰囲気を吹き飛ばすような言葉が先生の口から放たれた。

 

「ーではこれから、皆さんに小銃と拳銃を配りますー」

 

 

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