リトルアーモリー ~戦場を駆ける女子高校生たち~ 作:AEGIS
後半部分は今夜までには投稿したいと思いますので、よろしくお願いします。
ピピッ、ピピッ、ピピッという機械的で規則的な目覚まし時計のアラームの音は夢の中にいた私をしっかりと現実世界へ引き戻してくれた。目覚ましを素早く止め、下で寝ている雪を起こさないよう、そっとベッドから降りた。
「お、由奈ちゃん起きるの早いねぇー」
ベットを降りると突然誰かに声をかけられ、思わず声がでそうになり体がビクンとはねてしまった。声の主を見てみるとジャージ姿の咲先輩の姿があった。
「さ、咲先輩。おはようございます。」
「おはよう。まだ寝てなくていいの?見ての通りほかの先輩は寝てるし、多分部活の朝練がある生徒以外は今はまだ起きてないと思うよ」
「実は中学の時から朝ランニングをしていたので、その日課を高校でも続けようかなと」
「中学の時からやってたんだ、凄いね。なら一緒に走る?私も朝走ってるんだ」
「ぜひ、お願いします」
「よしっ!なら着替えるの待ってるよ。あ、制服は持って来てね。走る前にシャワー室に制服をおいていくから」
私はジャージにすばやく着替え、咲先輩っと一緒にそっと部屋を出た。そして着替えの制服をシャワー室において、軽く準備運動をしてランニングを始めた。四月の朝はまだ少し肌寒く、風絵が吹くと少し肌寒かった。しかし、走り始めると体温が上がり、心地よい風へ変化した。
走り始めてから15分ぐらいが経過したころ、普段30分くらいは知っているはずなのだが、今日はすでに息がかなり上がっていた。理由は明確で、前を走っている咲先輩のペースがいつもの走っていたペースより早いためだ。しかも咲先輩はたまにこちらを向いて「ペース大丈夫」「まだまだ寒いねー」と話かける余裕まであった。体力には少し自信があったのだが、このランニングでその自信はなくなった。さらに15分、同じペースで走り続けたところで咲先輩が声をかけてきた。
「そろそろ歩こうか、ランニングとはいえ、いきなり止まるのは良くないしね」
「わかりました」と言って頷いたつもりだったが、声は出ておらず頷いただけになってしまった。咲先輩のほうは汗をかいてはいるものの、辛そうな様子等は全くなかった。
「いやー、さすが中学生の時から走ってるだけあって体力あるね。このペースについてこれる1年生はなかなかいないよ」
「はぁ、はぁ、ありがとうございます。先輩は毎日このペースで走ってるんですか?」
「うーん、まぁそうだね。明日からはどうする?」
毎日このペースで走るのはかなりつらい。しかし、大切なものを守ると決めている私には答えは1つしかない。
「もし先輩がよろしきれば明日からもご一緒させてもさせてもよろしいですか?」
「私は全然構わないよ。けど無理しちゃ駄目だよ。指定防衛校は訓練とかで身体動かすこと多いから」
「無理は絶対にしないので、お願いします」
「わかった、じゃあ明日からも一緒に走ろうか」
シャワーで汗を流し、制服に着替えた。シャワー室を出ると咲先輩が大きなあくびをしながら身体を伸ばしている様子が目に入った。
「ふぅー、やっぱり走った後のシャワーは最高だね。これで今日1日もよく眠れそうだ」
「授業は寝たらいけないと思いますよ」
「真面目だねぇ、由奈ちゃんは」
「真面目なことですかね、それ・・・?」
「まぁそんな事よりも早く食堂行って朝ごはん食べよ。もーお腹ぺこぺこ。」
先輩の不真面目発言には同意できそうになかったが、お腹が減ったことには同意できたので、急ぎ足で食堂に向かった。朝の食堂は混んでいたが、なつ先輩たちが席を確保してくれているようだったので、朝食を受け取った私と咲先輩はその場所に向かった。
「えーと、たぶん何時もの場所にー、おっいたいた。」
咲先輩が向かったほうを見ると、座っている生徒がこちらに手をふっているのが分かった。近づいてみると手を振っているのは雪だった。
「由奈〜、こっちこっち〜。早くしないとご飯食べ終わっちゃうよー。」
席には、眠そうな水先先輩に朝から山盛りのご飯を食べているあかりさん、「遅いぞー」と咲先輩に声をかけるなつ先輩の姿があり、301号室全員が集まっていた。席に着いた私は「いただきます」とてうぃ合わせ、朝食を食べ始めた。
「由奈ったら、朝起きたら居ないんだから心配したんだよ」
「中学の時からずっと朝走ってたでしょ。今日も朝起きて走っていただけよ」
「へぇー!由奈ちゃん中学の時からトレーニングしてたんだ、偉いねぇ」
会話を聞いていたあかりさんは山盛り食べながら、昔からトレーニングしていたことに感心した様子だった。
「けどあまり無理しない方が良いよ、咲先輩走るのめっちゃ速いから」
「朝起きて走るなんて、絶対無理・・・」
「ななはまずちゃんと朝起きなさいよ。毎日起こすの大変なんだからね」
「早起きは私には無理・・・ギリギリまで寝ていたい・・・」
水崎先輩はやはりというか、朝は苦手らしい。その後も先輩や雪と話をしながら食べ進めていくと、お腹が減っていたこともあってあっという間に食べ終わってしまった。
「さて、みんな食べ終わったことだし、部屋に戻ろうか。とりあえず、あかりはそこで寝てる奴起こしておいて」
水崎先輩をみてみるといつの間にか寝ていたらしく、隣に座っていたあかりさんが「ほら、起きて」と身体を揺さぶっていた。起きるまで少しかかりそうだったので、先に私たちは食堂を後にし、部屋に戻ることにした。部屋に戻るとさっそく学校に行く準備をしていると、なつ先輩が注意を促した。
「小銃と拳銃を忘れないようにね。忘れるとえらい目に合うから」
「やっぱりみんなで仲良く腕立て伏せやるんですか?」
「うん、そうだよ。クラスみんな仲良くね」
昨日の帰りに先生が言っていたことを聞いてみると、やはり冗談ではなかったらしい。GLOCK17とM4A1をロッカーから取り出し、GLOCKをホルスターに入れ、M4A1を手に持った。雪のほうも準備ができたようでちょうどM4A1を手に持ったところだった。
「よし、全員準備出来た?準備できたら部屋から出ちゃって」
私たちが全員部屋から出ると、なつ先輩が部屋に鍵をした。そして寮管理室の横側にあるボードに部屋のカギをかけた。
「部屋の鍵は誰もいない時はここに置いてあるから、帰った時に鍵がここに置いてあったら鍵を取って部屋に入ってくれればいいから」
私と雪は「はい」 と同時に返事した。寮を出て2,3分歩くとすぐに校舎の入り口に着き、校舎の前で先輩たちとは別れた。別れた後は雪と2人で教室に向かった。教室に入り、自分の席に着くと自分の机の横にあるガンラックにM4A1を立てかけた。朝のホームルームがなるまでは少し時間があったので、周りのクラスメイトと話をして、交流を深めていった。そしてチャイムが鳴り、ホームルームが始まった。
「皆さん、おはようございます。昨日は初めての環境であまり寝れなかった人もいるかもしれませんが、今日は昨日お伝えした通り体力テストを行います。この後すぐに体操服に着替えてもらい、着替え終わったら第一運動場に集合してください。運動場に来るときも銃は忘れずに持ってきてください。連絡事項は以上です、それじゃ着替えて運動場に来てください」
滝本先生はホームルームを手早く終わらせると教室から出て行った。体操着に着替え、運動場に出ると、先生たちが「クラス別に出席番号順に並べー」と言っていた。学年全員が集合し終えると、朝礼台に立っていた先生が説明を始めた。説明によるとこの体力テストは一般的な体力テストの内容に加えて、指定防衛校独自のテストを行っていくとのことだった。その成績はパトロールを行う班編成にもかかわって来るらしいので、真剣に取り組んでほしいとのことらしかった。私は朝のランニングで少し疲れていたが、気合を入れなおし、体力テストに臨むことにした。