Side一誠
「我が王!」
「一体何があった!?」
向こうの世界に一時帰還していた俺達だったが、突然あっちの世界で未知のとんでもない力の奔流をいくつか感じ取ったので急いで信達がいる京都へと赴いた。
すると彼等から禍の団の一派で英雄の子孫だと自称する英雄派と名乗る襲撃者達が現れこの京都の裏側を統べていた妖怪の総大将である八坂の九尾の女性を誘拐しグレートレッドをおびき寄せる実験の道具にするときた。
そして英雄派との戦いの中で俺が感じ取った力のその内の一つが信の神がかりの力が真に覚醒した事によって発生したものだった。
真逆彼に憑いていた神の正体が全ての善神を統べる八百万の神だったとはな…。
それと別に感じ取った力の主は見覚えのない人物達からだった。
「君達は?…」
「俺達は所轄異世界人さ!」
「何?…」
「別の異世界人だと!?」
信と英雄派の戦いに乱入してきた存在はそう答え俺やアザゼルさん達は驚く。
「俺は織斑・春季・セラフィーノだ。
俺のよ…仲間の一人がこの世界から助けを呼ぶ声が聴こえたと言ってな。
久し振りにこっちの世界の天才(災)が作った装置を使って異世界での鍛錬しようとも思っていたからやって来たんだ」
そう茶革のライダースーツを決めた青年、織斑が言う。
コイツと隣に居る薄栗色ツインテールの少女の魂が常人とは違う感じがするな…。
「世界移動装置だと!?」
「アザゼルさんその話は後にしましょう」
「す、すまん…」
「それで…助けを呼ぶ声というのはこの子なのか?」
装置に食い付いたアザゼルさんを嗜めて話を続けてもらう。
俺は総大将さんの娘さんだという子を指指す。
「いや違うんだ。ええっと…なんというか…その子はまたこっちの天才が開発したマルチフォームパワードスーツのコアの意思を聴き取る事が出来るんだよ。
其方にも似た様な構造の物があるんじゃないか」
「真逆…」
あの場に居たのは総大将の娘と信と桜だったな。
もしや桜のロスヴァイセの魔力コアが主達の危機を感じ取ってSOSを彼等に飛ばしたのか?
そうなのだとしたら驚くばかりだ。
「とりあえずそろそろ会場が押さえられている頃合いの筈だから彼女達も呼ぶよ!」
「「会場…?」」
「ああ、こっちに来て別行動している仲間達は実はアイドルやってんだ!」
「!という事はライブを開催するという事だよな!頼みがある!」
「ン?」
織斑から衝撃の事実を聞いて俺はロスヴァイセやヴォーティヴァーのシステムに酷似した物が異世界でも確立されている可能性を悟りローナ達、桜妖珠の飛び入り参加を頼み込む。
「ウチのネットアイドルをやっている子達もそのライブに飛び入り参加させてもらえないか?!」
「なんだそんな事か。聞いてみないと分からないが恐らく大丈夫だと思うぞ」
「そうか!」
織斑の返答を聞き俺はすぐにローナ達に準備をするように告げる。
「後は奴等が活動拠点にしているであろう地点だが…」
「それについてはもう調べがついている。
この京都最大の城である二条城で間違いないだろう」
「一応聞くけど仮にも世界遺産だよな?」
「英雄(笑)気取りでテロリストやってるような輩に説いても無意味だろう」
どうやら奴等が潜む拠点については既にサーゼクスさんが調査していたようだ。
織斑が呼び寄せた仲間との合流後、話し合いが進み一方で織斑の兄がテロリストの一人と戦い奪ったという魔剣を木場に渡していた。
待っているがいい英雄を名乗りながら愚行に浸る愚か者達よ。
それにしても…天使が二人居た!…(ローナと音六を見ながら)