Side一誠
「おい!檜山を一体何処にやったんだ?!」
一息ついて部屋に戻ろうとしていた所に天之河が騒いで噛みついてくる。
「何処にって俺の世界の犯罪者の強制労働施設にだが?」
「何故そんな所に彼を!?…」
俺があっけらかんと答えると彼は驚いた顔をする。
「何故って犯罪者を野放しにする訳無いからだろうが…」
「それでも何故!?…クラスメイトを…」
「そんな軽い理由ならテメエ勇者名乗るなよ…」
「なっ!?…」
俺の返答に彼は項垂れてそう言う…半面俺は呆れていた。
ああ、そうかコイツって人からの受けうりの正義しかないから中途半端な行動しか出来ない奴なんだな。
「あのなあ、アイツは魂レベルまでドス黒く穢れている奴だったんだ。
そんな輩に死をやった所で確実に悪霊化してもっと面倒な事態に陥る可能性の方が高いんだ。
人の為に行動するのを悪いとは言わないがよく知りもしねえ上に半端な行動しか出来ない癖に下手に首を突っ込んでくるんじゃねえよ!」
「!?…」
俺の更なる言葉に奴は反論出来ないのか押し黙った。
それ以上構っている必要性も皆無なので俺達は部屋にとっとと戻る。
そして…
「あ、あの…」
「ってか多い!?ほとんど女性ばかり…」
「ン?ああ、君達か」
俺の部屋に白崎さんと茶髪の何処かイリナと似ている雰囲気の美少女が訪ねてきた。
「もしかしてと思って…どうか南雲君の行方を探すのを手伝ってもらえないでしょうか?」
「私からもお願いするわ、彼に会って迷宮で助けてもらったお礼を言いたいから」
「勿論良いぞ」
白崎さんと園部 優花さんからの申し出を俺は快諾し早速、彼が生死・行方不明になった件のオルクス大迷宮へと赴いた俺はサーチングをかける。
「どうなんですか?…」
「…今探査魔法を全域にかけてみたがどうやらこの迷宮内に彼の反応は無いようだな…」
「え、それって!?…」
「まあ待て、もし既に死んでいるとしたなら霊魂反応が有る筈だ…それも感じられないな」
一応俺は世界神様に聞いてみるがどうやら来ていないらしい。
それとこの世界の創造神だと伝えられているエヒトルジュエについても聞いてみたが…世界神様の返答は…やはりな…!
「という事は!…」
「恐らくは既に自力で此処を運良く脱出出来て付近の街に滞在しているという可能性が高いな」
「それなら街に向かいましょう!」
「そうだな」
俺達はハイリヒ王国を出て付近の街を訪れる事に決めるのだった。
その際に又もや天之河が文句を言ってきたが白崎さんには一蹴され俺もついてこないようにと言っておいたが。