Side一誠
「見つけた!」
途中の見張りの騎士をダウンさせ神殿の外に転送させながら地下牢へと辿り着きフィリスさん達を発見した。
「ぶ、ブリュンヒルド双王陛下!?どうして此処に!」
「そんなのフィリスさんを助けに来たに決まっているじゃないか!
隣の御婆さんが本物のエリアス教皇で合っていますよね?」
「!え、ええ…ですが衰弱が激しくて…」
「任せて!」
冬夜がリカバリーとリフレッシュをかけて教皇さんを回復させる。
「う…私は一体?…」
「エリアス様!」
「フィリス?」
「ええ、此方のブリュンヒルド双王陛下が私達をお救い下さったのです!」
「本当ですか!?」
エリアス教皇を落ち着かせ俺達は彼女にこれ迄の顛末を聞いた。
彼女は教団に入った直後からラルス神と教国の成り立ちに関する真実を知ってしまったらしい。
だが最早後戻りする事は出来ず、気が付いたら教皇の地位まで登り詰めていたとの事。
あの偽教皇はあの感じの悪いゼオンとかいう奴の姉らしい。
教皇さんがフィリスさんを庇った事で日頃から教皇の地位を狙っていた彼女の陰謀によって裏切者扱いされ幽閉されてしまったようだ。
ラルスという神の名を騙った何かは元々この国が樹立される約千年前に魔獣達に支配されていたこの地を訪れたラミレスという神官…もとい召喚術士に召喚された闇の精霊だったみたいだ。
そこで魔獣達を一掃した後、ラミッシュ教国という国はラルスの力を利用したラミレスの野望によって成り立った。
そう、ラルスという闇の精霊が持っていた精神干渉の力を使いラミレスの思考に同調、人心を掌握し独裁ともいうべき国家が築きあげられたというのだ。
フィリスさんの話を信じたのも自身がその国をも揺るがしかねない真実を知っていた事とユフィナ達と同じ魔眼の持主だった事もあるようだ。
「せめて教義さえ変える事が出来れば…」
「呼んだかの?」
フィリスさんの事を心配した世界神様が再び地上に現れた。
エリアスさんもそれに大層驚いていた。
あ、今魔眼使ったな。
「しかしこの下の奴をなんとかした方が良いのではないか?」
「気が付いておられましたか…此処より更に地下深くにラミレスの精霊が封印されている事を」
成程!だからあの偽教皇の婆さんは魔力接収をして精霊を操ろうとしていたのか。
「ですがその封印も解けかけている…」
「なんだって!?」
「再封印…とかは出来そうにないよな?…」
「ええ…」
偽教皇の婆さんがアレだ。
高度な封印術式など使える者がほとんどいないだろう。
「ならば俺達で倒すぞ!」
「ああ!」
「お、お待ち下さい!闇の精霊はとても強大な力を有しています!
お二人が勝てる筈が…」
「それはどうかな?」
「これは!?…」
「納得してくれたかな?」
「え、ええ!」
俺達は冒険者カードを二人に見せ納得させる。
「来るぞ!」
『Gyaー!』
千年の時を経て闇の精霊が復活し辺りは騒然となった。