Side一誠
「シャイニングジャベリン!そして『闇よ来たれ 我求むは輝きの戦乙女ヴァルキリー』」
「『我は神を斬獲せし者 我は始原の祖と終を知る者 其は摂理の円環へと帰還せよ
五素より成りし物は五素に 象と理を紡ぐ縁は剥離すべし いざ森羅の万象は須らく此処に殲滅せよ 遥かな虚無の果てに イクステンション・レイ』!」
『Gyuaaaa-!?』
封印が解かれてしまった闇の精霊ラルミレス。
冬夜は新たな神の啓示とする為ミラージュで変装し天使を召喚、光の槍で、俺は魔力の嵐で牽制する。
『gyaー!』
だがラミレスの執念ともいうべき欲望とラルスの悪意はとても強固な物であまり効果が感じられない。
「ならば綴る!『歌え歌え 雷迅の精 瞬きの内 全てを擲て ライトニング』!」
『Gyuuruaa-!?』
「続けて綴る!『地獄の鎖は如何なる亡者も捕らえて離さん 束縛<バインド>』!
『氷の影よ 雪霊よ そなたの息吹を貸しておくれ 死よりも静けく凍えさせておくれ 凍える影<フローズンシェイド>』!」
連続で綴りラルミレスを拘束、氷付けにする。
「今だ!」
「OK!『光よ来たれ 輝きの追放 バニッシュ』!」
『Gyururaa-!?……』
俺の合図を受けた冬夜が浄化魔法をラルミレスに叩きつけ遂には浄化させる事に成功した。
「やった!我等の神と正義が勝利したぞ!」
「「…」」
ラルミレスが浄化され消滅したのを目の当たりにした街の人達。
だけど浄化したあれこそ彼等の信じていた神、いや精霊であったという事を知らない。
ここは一つ
「ライトニングジャベリン!」
被害を被らせないように街のド真ん中に冬夜が槍を放ち神の啓示という名の文字を刻んだ。
『軽々しく正義を騙るな。お前達の歪んだ正義があの怪物を生み出してしまった事にまだ気が付かぬか愚か者達め』と。
そこからは事前にエリアスさん達と打ち合わせした通りに事を運ぶ筈だった。
「ゲート」
「わわ!?な、何事!?…」
「?可笑しいな…」
この場を以ていもしない神の名を騙って散々好き勝手にしてきた偽教皇達を裁いてもらうつもりだったのだがゲートで連れてこれたのはネスト司祭だけだった。
俺はズラ司祭を掴み上げて聞き出す。
「おい、偽教皇達はどうした?!」
「す、枢機卿は突然神殿に現れた謎の男によって殺され…聖騎士も半数が壊滅させられて…」
「なんだと?…」
彼の話を聞くと突然現れた謎の男の力によって碌に魔法も使えない枢機卿達は抵抗する間もなく殺され、聖騎士達もやられたようだ。
ズラ司祭だけは命からがら逃げている最中を俺に呼び出された訳か。
何処の誰だか知らないが勝手な事を…。
何が目的かは不明だが警戒しておくに越した事はないか…。
そこからは打ち合わせ通りに事は進みラミッシュ教国は新たに生まれ変わる事となった。