Side一誠
「結界か…」
「恐らくゴルディアスの手の者が張ってるんだと思う。
偽天帝もソイツと一緒に居る筈だ」
まあ、結界が張られている所でソニアさん達や冬夜はともかく、マホウや現代魔法、アセンスタルアーツなどの魔素を用いない対抗手段がある俺や神がかりの力を持っている信には関係無いな。
冬夜には都の住人の避難を任せ、俺と信、ソニアさん達で天帝の城を強襲する事となった。
見張り兵をとっとと倒して結界を張っている者の居所を吐かせ、俺達は奥へと進む。
其処には龍を象った飾り、恐らくジェスティーさんの父親が見つけたという古代の秘宝である玉璽を掲げ持ちながら玉座に踏ん反り返っている小太りの男とフードを被り金色の飾りを付けた怪しい二人組の男がいた。
小太りの方が偽天帝のジャオファでフードの方が結界を張っている黄金結社の構成員で間違い無いだろう。
「剣と化せ我がコード!そして綴る!『神速通』+『廉貞』!」
「ぐわっ!?…」
俺は奴等に悟られぬ内に剣のコードで偽天帝が持っていた玉璽を奴の手から弾き飛ばし、高速移動のアセンスタルアーツを用いて弾き飛ばされた玉璽をキャッチする。
龍を象っているとは予想していなかったのでこれは後でジェスティさんに許可を取って解析してみよう。
玉璽をストレージに仕舞い俺は奴等を見据える。
「魔法使いの侵入者だと!?結界は機能してる筈…う、うわあああー!?…」
「確保!」
フードの男の片割れが結界が機能している筈なのに魔法を使い侵入してきた俺に驚いている隙に信が常人には視えざる半神悪鬼の手で掴み上げる。
「一応問おう。
お前達が天帝チェイ・ジャオファと黄金結社の構成員のソルとガドで間違い無いな?」
俺は奴等に問う。
ちなみに構成員の名前は倒した見張り兵にO・HA・NA・SHIした。
「ほう…我々の組織の名まで知っているとは貴様、フェルゼン国の犬か?」
「さあな…年貢の納め時は間近だぜ?」
「ならば!…!?…魔法が使えないだと!?…」
「ぼ、ボス!?…」
もう一人の男が魔法を使えず困惑する。
「結界に細工を施していたようだが俺がそれぐらい予想していないとでも思ったのか?」
困惑する奴等に対し俺は既に発動させていた愚者のタロットを見せる。
「あ!?こ、此奴…もしや「魔法使い殺しの魔法龍王」、ブリュンヒルドの双王の片割れ!?」
「何っ!?奴が噂の!…」
信に絞め上げられていたフードの男がそう叫ぶ。
何?俺ってアンタ等の間でそんな通り名なの!?
まあ良い…
「御名答…しかしアンタは先程天帝を攻撃しようとしたかに見えたのだが?」
「!?お前等裏切るのか!?」
「バレてしまったか…鉄器兵の試験運用は有意義な物でしたよ。
なので貴方には最早利用価値などありません…が…」
既に俺のタロットによって魔法を封じられている以上、そう簡単に逃げる事も出来ずそんな事を考えていた奴、黄金結社の現リーダーで創設者の息子であるというガルゼルド・ゴールディーは大人しく投降するしかなく間も無く捕縛され、ジャオファと共に罪の制裁を受け断頭台の露と消えた。
同時にリーダーである彼を失った事で黄金結社は空中分解、未だ逃亡を続けているハゲマッド以外の構成員が軒並み捕らえられた。
鉄器兵を製造していたという城は俺達が跡形も無く粉砕してやった。
でもまだハゲマッドが捕らえられていない以上油断は出来ないな…。