Side一誠
「何っ!?…もう一度話してくれ」
邪神が屑神を捕食し更に変異してしまった邪神フレイズを取り逃がしてしまいそれから再び現れることなく二週間が過ぎた頃、俺は衝撃的な事を耳にした。
『ですから!例の島、パレリウスへと赴いたトウヤ殿の反応が白帝達と共に突然消失してしまったと…』
瑠璃からそんな報告を聞いて俺は驚いた。
冬夜が突然行方不明になってそれと同時に琥珀達召喚獣まで消えた!?…
「すぐに向かう!」
『はっ!』
それを聞いて俺はパレリウス島へ早急に向かう事にした。
「これは…」
真っ青な海だけが広がっていた筈の風景に突然出てきたかのように広大な島があるのを確認する。
『恐らくレジーナ殿に渡されたアーティファクトを使用されてパレリウス島を長年覆い隠していた結界が解かれたのでしょう…』
「急ごう…」
俺は冬夜が消える前、彼からあらかじめ送られてきていたマップを見て島の最奥にある神殿へと急ぐ。
「八重さん、皆!」
「い、イッセー殿…冬夜殿と琥珀達がー…」
「お、落ち着いて?話を!な…」
辿り着いた俺を目にし八重さん達が今にも泣き出しそうな表情でいたので一旦落ち着かせ冬夜達が消えた際の状況を説明してもらう。
「成程…恐らく其処の転移装置は異世界へと繋がっているんだと思う。
いわば次元転移装置だろう」
「異世界…ですか?」
「それも魔素が此方よりも薄い世界…という事かな?」
「ああ…だから冬夜の魔力が行き届かなくて琥珀達が現界を保てなかったんだろうな…まあ其処は彼が再召喚すれば問題無く戻って来れる筈だ」
皆から話を聞き俺はそう推測を立てレジーナが補足する。
「君はどうする?」
「いんや何もする気は無いよ。
魔素が薄いという事はちょいと面倒だしな。
完全に此方と彼方の世界が繋がるまでは下手に手出ししない方が懸命だろう。
俺の推察通りなら冬夜も無事な筈だ。
いずれケロッとした顔で帰ってくるだろうさ」
今頃、世界神様達も慌てて冬夜の事を探しているだろうしな。
そう思いまだ見ぬ異世界に内心、心を躍らせていた。
それから冬夜は何くわぬ顔で数時間もしない内に世界神様のおかげで戻ってきましたとさ。
「真逆、「裏世界」とはね…」
「ホントにビックリしたよもう~!」
帰ってきた冬夜に話を聞き俺達は驚いた。
表裏あべこべの世界が存在しているとはな…。
「冬夜、その世界の調査をお前に任せてみても良いか?」
「いっ!?…」
俺は冬夜を逃がさんと包囲網を張り彼に裏世界の調査を任せるのだった。