Side一誠
「コールエゴアドヴェント!」
「何!?天使を召喚だと!だがこの程度で!」
「…」
「大体あの戦争の時、二天龍の介入さえなければ我等が勝利していたのだ!
それをなんだ?うちの総督は神器などという物の研究なぞに没頭して二度と戦争はしないだと!?
振り上げかけた拳を今更下げろだと!?何たる屈辱だ!」
コカビエルとの戦闘を開始した俺はまずは小手調べとばかりに天使を召喚しけ仕掛ける。
コカビエルは一瞬驚くもすぐに冷静に対処し光の槍を投擲して俺の天使を倒した。
流石は聖書に記される程というのは伊達ではないか。
だがな…アンタは奴と同じだ。
奴とは向こうの世界で皇帝に成り代わって国の指導者になろうと他国に戦争を仕掛けようとしたバズール元将軍の事だ。
コカビエルは奴と同じで戦争で生じる犠牲など全く考えない戦争狂だという事が分かる。
「コカビエル、アンタは又一つ過ちを犯した!」
「過ちだと?」
「そうだ、戦う事自体に意味を求める事がそもそもの間違いなんだ。
守るべきものが存在しない戦いに意味などない!
只他者を傷付ける無用な犠牲を増やすだけだと何故気が付かない?!」
推奨戦闘BGM「緋ノ糸輪廻ノGEMINI 8BitVer」♬
「黙れ!黙れ!黙れぇー!」
俺の言葉に図星を突かれたのかコカビエルは先程よりも巨大な光の槍を作り出し投擲してくる。
「やはり下らないプライドに溺れた連中は滑稽なものだ。
コカビエル!お前にエクスカリバーにも劣らぬ王たる我が持つ聖剣の輝きをその目に焼き付けて頂こう!」
「何!?…貴様もあのエクソシストのように天然の聖剣使いだというのか!?」
俺はそう言い驚愕するコカビエルを余所に未解放状態のスウァフルラーメを出す。
「竹刀?…ははは…それが聖剣だと?
苔脅しだな!」
「それはどうかな?」
俺はスウァフルラーメに魔力を流し解放する。
「!?な、何だその膨大な力は!?…」
「コレが俺の持つ聖剣の内の一つ「スウァフルラーメ」の秘めし力!【黄金の制約】!!」
「ぬぐうわあああー!?」
デルフィングの光の奔流を撃ち出しコカビエルの黒き片翼を捥ぐ。
「お、俺の翼が人間の魔術師如きに!?…」
片翼を捥がれ悶えるコカビエルに対し俺は間髪入れずサクラを手にする。
「まだだ!サクラ!」
『魔力最大解放!いっちゃえマスター!』
「【穢れなき陽光の剣】!!」
レーヴァテインを振るい更に奴の片翼を捥ぐ。
「ぐああああー!?…れ、レーヴァンテインだとぉー!?天界に在る筈の聖剣が何故人間の手に!?…」
「悪いな…サクラはアンタ等の知るものとは別なんだよ。
さあ、終幕だ!来い我が真なる双振り剣、双聖剣ハクリガ!」
「な、何だ!?先程のレーヴァンテインといいその未確認の聖剣といい…貴様は一体何なのだ!?…」
「只一つの国を統べる王の内の一人さ。
さあ、終幕といこう!綴る!」
サクラ、ハクリガに驚愕を示す翼を失い墜落したコカビエルを無視し俺はトドメとばかりに詠唱する。
「<氷の精霊よ 雪の言霊よ 絶望の地よ 骨凍む空よ そなたらの息吹を貸しておくれ 魂すらも凍えさせておくれ 正者必滅は世の摂理 神の定め給うた不可避の宿業 水が低きへと流るるが如く 全ての命(ねつ)を奪っておくれ 時すらも凍てついたが如く 全てが停まった世界を見せておくれ 我は理解を拒む者 絶対のみを求める者 誰にも壊れることもなく 壊す者すら存在しない永劫の美を、極点を見せておくれ>
【氷結地獄・日天呑み降す常夜の白剣<クライオウラズム・エクシュキシュ>】!!」
「お、俺は負けん!死に晒せぇー魔術師の人間!」
絶対零度の魔力をハクリガの片方に宿しコカビエルへ斬りかかかろうとすると奴は悪足掻きとばかりに特大な光の槍をぶつけようとしてくる。
「無駄だ!続けて綴る!【天をも焦がす降魔の剣】!!」
「ば、馬鹿な!?俺が人間なぞに!…ぎゃあああー!?……」
クリカラで飛んで来た光の槍を砕き氷結剣でコカビエルを斬る。
すると奴は斬られた体の傷から氷の魔力が溢れ出し氷漬けになった。
終わったか…と思った矢先…
ヒュ、シュン!
何処からか魔力弾が俺に向けて飛来してきたので俺はハクリガで斬り裂いた。
「真逆今の攻撃も防ぐとはね…」
「殺気が先程からだだ漏れだぜ?嫌でも分かるさ。
アンタ何者だ?」
白い龍を象った鎧を纏った青年が現れる。
「それは此方も聞きたい所だ。
コカビエルを無傷所か見た事も無い未知の魔術で圧倒し様々な聖剣を扱え得る君が何者なのかをね…。
それに比べ今代の赤龍帝は転生悪魔といえども雑魚過ぎるにも程がある!
ああ、だからこそ俺は君と是非共戦いたい!」
「…」
成程…この青年、コカビエルにひけをとらない戦闘狂で神滅具の「白龍皇の鎧」<ディバイディング・ギア>を宿す白龍皇か!
「断る!俺は無用な戦いに手を出す気は無い!」
「残念だ…まあ此方も今回はアザゼルの使いで来ている…君が氷漬けにしたコカビエルと気絶しているフリードは此方で回収させてもらおうか」
「好きにするが良い…」
「俺はヴァーリ。縁があればまた会おうじゃないか」
「次に会ったらお前は俺の敵だがな!」
「それは嬉しい限りだ!」
そう白龍皇の青年、ヴァーリは俺の警告に喜々としてそう言いながらコカビエル達を回収した後去って行った。
気色悪!