EPⅧⅩⅧ「四勢会談とテロリストPARTⅠ」
Side一誠
町を崩壊させ戦争を仕掛けようと目論んだ堕天使の幹部であるコカビエルを倒し、ユイリちゃん達の因縁にも終止符が打たれた数日後の事だった。
「何?其方の会談に俺達も同席して欲しいだと?」
「ええ」
リアス・グレモリーからふいにそんな事を言われる。
「先日のコカビエルの件を報告しないといけないの。
それにお兄様もはっきりとして欲しいらしいの」
「…」
俺達が三勢力に敵対するか否かという事だな…。
「分かった…その話受けて賜ろう」
「そう言ってくれると思っていたわ」
少し思案した後、俺はグレモリーの申し出を了承する事にした。
そして迎えた会談当日
「あ!…」
「あ、貴方達は!?…」
俺達が会談の会場に足を踏み入れるとローナが一早くある人物達の存在に気が付く。
以前ドーナシークが暴走した事件の最中で会った堕天使の少女達だ。
「あ、AKOさん!?なんで此処に居るんっすか!?」
「マスターが呼ばれたからなの!」
「ええ!?…」
「真逆またこうしてお会い出来るなんて!…」
よもやこの場に現れると思っていなかったのか彼女達は酷く驚いていた。
「成程なぁ、お前さん方がウチの馬鹿達の暴走を止めてくれた人物か!
被害者のシスターも保護してくれたそうだな。
その件はグリゴリの方からも謝罪させてもらう」
「アザゼル総督!」
再会したレイナーレ達と話しているといかついおっさんがそう言って来る。
成程、この男が堕天使のトップか。
「お前さん方について非常に興味があるが…ま、会談が始まれば追々ってとこか」
アザゼルはその場では詮索してこず自分の席へと戻っていった。
そして会談が始まり
「~という事で以上で私からの報告は以上で終わらせて頂きます」
「報告ありがとうリーア。
それじゃあ次は…君達の目的について話してはくれないかな?」
「…」
グレモリーが粗方先日の事件の報告を終え、それを聞いていた現魔王であるサーゼクス・ルシファーが此方を見てそう言ってくる。
「それは我々も知りたいと思っていました。
数々の未確認の聖剣をお持ちだとか」
「人間でありながらウチの屈指の実力者だったコカビエルを単独で打倒し、それ以前は中級とはいえ暴走した元部下を圧倒…レイナーレ達の報告によればお前さんは魔術師だというが…」
サーゼクスが俺に対して疑問をぶつけてきたのを皮切りに天使の長であるミカエルとアザゼルも続くといわんばかりに質問してくる。
「俺達の目的は世界の安寧だ。
俺についてだがとある一国を統べる王の一人…人よりも魔術に秀でたな」
「世界の安寧…」
「答えとしては微妙な線だが…まあ良いか」
「此方からも一つ問いたい。
天使長」
「はい?」
「聖剣の事を聞いてくる前にアーシアやユイリちゃん達に謝罪は無いのか?もしや事態を把握していないとは言わんだろうな?」
「はっ!?…」
俺はミカエルにそう言い突き刺す視線を送る。
「そ、その件につきましては此方の力不足だというしか…」
「そうか?アーシアの件については悪魔側も関わっていてシステムの関係もあるから理解出来なくはないがバルパー・ガリレイが引き起こした事件については未然に防ぐ事が出来た筈だと思うが?
それでなくても奴を破門してそれで終わりにしていた結果が先日のあの事態だ!
もっと出来る事があった筈だろう!」
「そ、それは…」
俺の言葉に天使長は口籠る。
「これ迄の行いを振り返ってよくよく考えてみる事だ。
それが出来ないのであれば長なんてやめてしまった方がいい」
「ちょっとそれは言い過ぎなのでは…」
「言い過ぎ?少なくとも動ける立場にありながら干渉すべき事態に頑なに古いしきたり囚われているようなアホがトップとして居座っている奴がいるような組織は俺は一番信頼出来ないな!」
「…」
俺の反論に彼等は押し黙るしかない。
「俺の話は此処で終わらせてもらう…」
「なら今後は…」
「!」
話を終え和平の話に入ろうとした所で世界が静止していくような感覚が襲ってくるのだった。