Side一誠
「何だ今のはっ!?…」
奇妙な感覚に一瞬襲われたかと思うと周囲の何人かの動きが完全に停止させられていた。
嫁達や三勢力のトップ達は無事なようだが。
「どうやら奴等が動き出してきたようだな…」
「奴等?」
「「禍の団」…ウチ等の不穏分子達の集まりがだよ…」
「所轄テロリストか」
「その通りだ。
お前さんが連れている少女達も相当の実力者のようだな。
この現象は恐らく既に奴等の手にグレモリー眷属のヴァンパイアの小僧が落ちて彼の持つ神器「停止の邪眼<フォビドゥーン・バロールビュー>」を強引に発動させたって所だろうな」
「成程な…」
アザゼルの説明を聞いた俺は停止させられている人達に手を翳してダ・カーポをかけ停止を解いてやる。
「はっ!?…一体何が?…」
「おいおいおい、俺達でさえ解呪に手間取る邪眼の停止をたった一手翳しで解くだなんてお前さん本当に何者なんだ?」
「そんな事よりも奴さん達がおいでなすったようだぞ」
校庭を見るとあちこちに様々な系統の魔法陣が出現し其処から数百人規模の魔法使いや悪魔を含めたテロリスト集団が姿を現した。
「!…リーアはキャスリングを使って赤龍帝君と一緒にギャスパー君の救出を!」
「は、はい!」
「他の者は…」
サーゼクスの命令を受けてリアスと糞兄貴が転移し次の行動に移ろうとしたがもう一つ魔法陣が出現する。
「これは旧レヴィアタンの!…」
「気が付きましたか…偽りの現魔王共!」
「貴方は!?…」
姿を現したのは三十代前後であろう女性の悪魔だった。
「そんな!?…カテレアちゃん!なんで貴方がテロリストなんかに!?…」
「五月蠅いセラフォルー!私から魔王の座を奪っておいてよくもぬけぬけと!…
しかも天使や堕天使共との和平?それに何故この場に汚わらしい人間や亜人が居るの?」
カテレアと呼ばれた女性悪魔は殺気を出しながらそう言い放ってくる。
「あのおばさん急に現れておきながら何言ってんのよ!…」
「お、おば!?…」
エルゼがワザと聞こえるように呟くとカテレアは怒り出す。
「現魔王達へ積年の恨みを果たす前に人間!お前達を八つ裂きにしてくれる!
その頃には護衛も減っているでしょうから」
「そいつはどうかな?」
「何っ!?それはどういう事だ!?…」
「外を見てみな!」
「!?」
カテレアが俺の言葉に外を見ると自分がこの場に連れてきた仲間が何も出来ずに一方的に倒されていってしまっているという目を疑う光景を目の当たりにして一瞬だけ青ざめる。
「一体どうなっている!?」
「つまりはこういう事さ!」
カテレアの叫びに俺は愚者のタロットをこれみよがしに見せる。
「真逆それは固有結界か!?」
「御名答!
コイツは俺が許可している者以外の魔力の行使を封じる特別な結界でね。
ああ、アンタは封じてないよ実力を見たいからね」
「な、舐めるな!人間風情が!」
負けじと魔力弾を放ってくるカテレア。
「遅いな!」
「なんですって!?…」
それに対し俺は無詠唱のシャイニングジャベリンを振るい掻き消す。
「どうした?こんなモノなのか?」
「くっ!?…真逆人間相手などにコレを使わされるとは思いもしませんでしたが…仕方ありません…」
「む!?」
カテレアが禍々しい力を感じる黒い塊の入った小瓶を取り出し口に含むと途端に彼女の魔力が膨れ上がる。
「真逆それは!?…」
「グレートレッドを倒す事を条件にオーフィスから貰い受けた彼女の一部の力が内包された蛇です。
この力で我等は神がいないこの世界を変革してみせます!」
「なんと!?…」
それを見たサーゼクスの問いにカテレアはそう返答する。
それにしてもグレートレッドって確か次元の安定を担っているドラゴンではなかったか?
オーフィスって奴は何がしたいんだ一体?
まあ今はそれよりも
「なあ…アンタ一体何をそんなに焦っているんだ?」
「何?…この私が焦っているだと?…」
「アンタがそんな力に手を出したのが何よりの証拠だ。
アンタさ本当は現魔王達と戦い合いたくはないんじゃないか?」
「私がセラフォルーや他の現魔王を恨んでいないと…ふざけるのも大概にしろ!
我等は世界の変革を…」
「世界を変革したいのなら手を取り合う事を選ぶ筈だ。
例え迫害されようとも味方は少なからず居た筈…」
「そ、それは…レイ…もしや私達はとんでもない過ちを犯してしまったのかもしれない…うっ!?…」
カテレアは何かを呟くと同時に苦しみ出す。
「オーフィスの無限の力が君に合わなかったようだね…」
「がふっ!?…そのようですね…セラフォルー…貴方に酷い誤解をして御免なさい…」
「そんなカテレアちゃん!私の方こそ貴方の想いに気が付いてあげられなくて御免なさい!
だから死んじゃ駄目ぇ!」
「サーゼクス…」
「覚悟は出来ているようだねカテレア…」
サーゼクスが察したのか魔力を向けようとするが…。
「ちょっと待ちな」
「ブリュンヒルド君、其処をどきたまえ。
分かっているだろうがカテレアの体はもう…」
「諦めるのはまだ早いと言っている」
「何を?…」
俺はカテレアに手を翳しアブゾーブとダ・カーポをかける。
アブゾーブでオーフィスの蛇だけを吸収しそれを手に留めてそこに魔力弾をぶつけて破壊する。
「体が!…」
「カテレアちゃん!」
「な、何故私を助けた?…」
「お前にも志を共にした大切な人の一人くらいいるんだろ?
ソイツを置いてこんな形で死んだら駄目だろ」
「…人間にも変わり者がいたものね…」
俺の返答にカテレアははっとした顔になったかと思うと何処か吹っ切れた表情になっていた。
その後、カテレア・レヴィアタンは一時裁判にかけられることになるらしいが極刑は免れるだろう。
後は…外の連中だな。
という訳でカテレア及び後日クルゼレイ救済フラグ。
ただしシャなんとか!テメエは駄目だ!
後この作品とコラボしたい御方居ます?