Side一誠
「真逆一誠、お前さんがよもや異世界の魔王や勇者の記憶と力を保持しているとはな…どおりで俺達以上の実力が有している訳だわな…」
俺の正体にアザゼル達VIP陣は未だ驚愕していた。
ディオドラの眷属だった元シスター達は俺の屋敷で全員保護する事にした。
「なんだか面白い事になっているようだな」
「ヴァーリお前も来ていたのか」
「ますます滾ってきたよ」
「俺はアンタと戦う理由は無いぞ」
「手厳しいね…そろそろあれが現れる頃だな…」
「赤龍帝王、グレートレッドの事か?」
「知っていたか」
ヴァーリが現れ色々言ってくるが取り合わない。
が、グレートレッドが時空を裂いて現れたのを機に異様な空気になる。
「我、必ず静寂を取り戻す…」
オーフィスはグレートレッドを目にしばあんと指鉄砲を撃つマネをすると姿を消した。
「あ、お友達になれると思ったのに…」
アコが大分残念がっていたが…。
「フォッフォッフォッ!アザゼルから面白い人間が居るとは聞いておったがフム…これはこれは予想外じゃったわい」
「うお、じーさんびっくりさせないでくれよ…」
「!…」
アザゼルの背後からとてつもないオーラを纏った老人が出てくる。
この爺さん、俺達と同じ存在か!
恐らく向こうも俺達の事に気付いているのだろうが今は口にしないだろう。
それに!…
「いい加減に主も姿を見せたらどうなのじゃ?なぁ、ロキよ?…」
「ロキって!?…」
「北邦の悪神と云われたあの…」
ロキか…するとこの爺さんはオーディンで間違い無いな。
「気付いておったか…下族共の遊戯に便乗させてもらおうと思っていたが呆気無く騒動が終息するとは予想外だった…だが手ぶらで帰る訳にはいかぬのだよ!
オーディン覚悟!」
「主も懲りぬようだのう…だが主の相手をするのは儂ではないぞ」
「何?…」
「神としての役目を果たさない野郎が世界掻き回そうとしてんじゃねえよ!」
オーディン神にロキの鉄拳が迫るが俺が拳で止める。
「何だと!?…たかが前世の記憶を持っただけの人間如きにこのロキの神拳が止められるなど!?…」
「悪いな…俺をそこらと一緒くたにすると痛い目を見るぜ?」
「小癪なあ!」
続けて鉄拳を振るってくるも俺は華麗に回避する。
「ほらどうしたよぉ悪神さんよお!」
「ぬうう!?こうなれば我の可愛い下僕達よ!…どうした?何故応答せん!?」
「くすぐったいー!…」
「「わきゅんー!」」
「「…」」
ロキが呼び出していたであろう三匹の狼は何時の間にかローナに懐柔されていた。
この三匹って恐らくは本来なら俺達の天敵ともいえる神喰らいの狼(フェンリル)だろ…もう何も言う事がないぜ…。
ロキ戦推奨戦闘BGM「Kadenz-fermata」榊原ゆいVer♪
「ぬうう!?…ええい!この役立たず共がぁ!
こうなれば我の全力を以て貴様等を葬ってくれるわぁー!」
「よっと!」
フェンリル達の今の態度に切レぎみのロキは再び鉄拳を振るうが俺がダ・カーポを纏わせた拳で止める。
「何ッ!?一度ならいざ知らず二度迄も!?…」
「三度目以降は無いと思えよ。
これ以上こんな所で暴れられると困るのでね!
相手が神なら此方も力を解放出来る!」
「!?何だ貴様から出るこの気は…真逆我等と…」
「おっとその先は言わせないぜ?
受けてみな!アンタが欲しがるオーディンの名を冠する力の片鱗を!」
まだ神の事に関してはネタ晴らしする気はない俺は力を少しだけ解放する。
「来い!【雷光を打ち砕く者<イルアン・グライベル>】!」
「その様な玩具に負ける我ではないわ!」
「そいつはどうかな?轟け轟雷!<総てを貫く雷光破拳【トールハンマー・ブレイカー】>!!」
「何!、この雷光は老いぼれの!?…ぐわあああー!?」
俺の繰り出した轟雷の拳によってロキは吹き飛ばされるが流石は名のある神といった所か。
今の一撃には耐えられ得たようだ。
だが…
「「(ぽかーん…)」」
流石にロキが優勢になると思っていたら真逆で皆唖然となっている。
「悠長にしている暇は無いのでね…次で決めさせてもらうぜ!
アンタの名を冠する力でな!」
「何!?…」
【ニーベルングの指環】を右手に嵌めて『神穿つ拳狼の槍<フェンリス・ヴォルフ>』を構え再びダ・カーポを纏わせる。
「な、何なのだその力は!?…到底人間如きが扱える様な代物ではない筈…」
「アンタも既に気が付いてるんだろ…まあ、言わせないんだけどな。
受けやがれ!【ニーベルング・フェンリス・ダ・カーポ・フォルテシモ】!!」
「ぐはぁっ!?…わ、我の神力が…失われていく!?…こんな馬鹿な事があああー!?……」
原初のマホウを付与した槍を受けたロキは原初まで永久の刻を巻き戻され力を喪失していき姿が掻き消えていった。
ついでな形でロキの速攻退場…だって負ける要素無い上に時間かける必要性すらも無いんだものちかたないね