「よし、こんなもんかな?」
今日サバゲーで使った銃や装備の手入れを終え、何時もの場所に並べていく。
「やっぱり体を動かすのは楽しいなぁ…ん?電話だ」
久々のサバゲーの余韻に浸っているとスマホが着信音を響かせ、ディスプレイを見ると涼風青葉の文字が表示されていた。
「はいもしも?」
(あ…あの…涼風青葉…です…高坂二葉さんですか?)
「アハハ、俺のスマホにかけて来てるんだから俺以外に電話出ないよ!と言うか何で緊張してるの?」
緊張した声の青葉に思わず笑ってしまった。
(で…ですよね…あの私男の人とあまり電話した事ないので…すいません…今大丈夫ですか?)
「あぁそう言う訳ね、うん大丈夫だよ、それでどうしたんだい?」
(えっとですね、今日は仕事の件で二葉さんに相談がありまして…)
「俺に相談?」
(はい…今日八神さんから仕様書を貰ってキャラデザを頼まれたんですが、なかなか描けなくて…それで参考として二葉さんが専門校の学園祭の為に造ったゲームを葉月さんから借りたんですけど…二葉さんはどうやっキャラデザをやっているのかと…)
「俺が学園祭の時に造ったゲームって一応人間のパイロット居るけどロボットモノなのに青葉ちゃんやったの?」
学園祭の為に造ったゲームは突如現れた巨大生物を6人のパイロットがそれぞれロボットに乗り、巨大生物を倒していくゲームだ。
(女子の私がやっても凄く面白かったですよ!パイロットのキャラやロボットのデザイン、それにゲーム自体もクオリティが高くて時間を忘れてプレイしちゃいましたし!…それで二葉さんはどう言う風にキャラデザしてるんですか?)
「アハハありがとう!俺は最初にキャラが登場する世界を想像するんだ、今はフェアリーズストーリー2のキャラデザをしてるんだからその街とかステージをね」
(そこからですか!?)
「うん、そして仕様書があるなら想像した場所に大まかに仕様書通りのキャラをイメージするんだ、それで大体キャラがイメージ出来たら頭の中で戦わせたり街で歩ってみたり動かしたりするんだよ」
(頭の中で動かすんですか?)
「うん、そうしていくとこのキャラにはこう言う服や鎧、髪型が合うとかイメージが固まってくるんだ」
(ハァ…やっぱり才能の差かぁ…)
「ん?何か言った?」
(い…いえ!ありがとうございます!夜分遅くにすいませんでした)
「ううん平気だよ、そのうち青葉ちゃんのやり方が見つかるから大丈夫だよ」
(うぅ…だといいんですけど…)
「焦らず自分のペースで描けばいいんだよ」
(わかりました!それじゃぁおやすみなさい)
「うん、おやすみ」
二葉との通話を終え、再び何も描けていない紙を見つめ項垂れる。
「葉月さんから天才だって聞いてたけど…まさかこんなに実力差があるなんて…ハァ…私もしかしてキャラ班の皆の足引っ張っちゃってるのかな…提出日延びちゃうことあるし…ってダメダメ!悪い方に考えちゃ!二葉さんだって焦らず自分のペースでいいって言ってたし!そのうち二葉さんに追いついてみせる!」