二葉の姉。
サバサバした性格で中途半端を嫌っている。家事が苦手。
会社では誰からでも頼られ慕われているが、家では下着姿で過ごしている。
柔道黒帯。
趣味はサバゲー、筋トレ
「二次会かぁ…どうしようかな…ん?」
明日は俺や姉の会社は休みで朝食を作る心配はなく、まだ飲み足りない事もあり参加しようとした時にひふみさんに袖を引かれた。
「ひふみさんどうしたんですか?」
「えっと…二葉…君…まだお酒…飲める?」
「まだまだ飲めますけど?」
「じ…じゃあ…日本酒…好き?」
「最近飲んでないけど好きですよ?」
「辛口とか…何か好みある?」
「お酒は全般大好きですよ?」
「…!!」
「…?」
袖を掴んだままモジモジしているひふみさん。
人と話す事が苦手な彼女が自ら俺に話をかけてくるのはきっと大事な内容と思い、ここはあえてひふみさんの次の言葉を待った。
「そ…それじゃ…少し歩くけど…日本酒専門のお店があるんだけど…2人で飲みにいかない?…また…ハリネズミトーク…したいし…どうかな?…」
「いいですね!行きましょう、早速コウさんに報告を…」
「待って!!」
「え?」
少し離れたコウさんに別行動をとる事を伝えに行こうとした時、腕にしがみついて報告を止められてしまった。
「あの…ひふみさん?」
「あの…ね…酔ったコウちゃんとリンちゃんは…面倒くさいから…こっそり…抜け出そう…」
「大丈夫なんですか?…そんな事して」
「うん!大丈夫…何度も…やってるから!!」
(常習犯だったかぁ…)
「なら静かに行きましょうか…」
「うん!!案内するからついて来て!」
ひふみさんと共にコウさん達に気づかれない様に、ゆっくり静かにその場から立ち去った。
「二葉さんとひふみさんは…って!?もういない!!」
「また逃げられた…今度は二葉まで…仕方ない…はじめはゆんを送ってったから3人で飲み行くか…」
「そうれ〜二次会に行くのれす!」
「リンさん…凄くノリノリだ…」
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「着いた…ここ…だよ!」
「うわぁ…凄いですね」
酒蔵を改装した古風な外装だが、店の中はカウンター席など現代風の造りになっている。
「いらっしゃいませ〜空いているお席にどうぞ!」
「二葉君…何処に座る?…」
「そうですねぇ」
他のお客は多いものの決して空席がない訳ではないため、自分達が座りたい空席を探す。
「あそこのカウンター席でいいですか?」
俺が提案したのはカウンター席の端の方で、カウンター越しに酒の瓶が飾られている棚が眺められる席だ。
「飲みながら酒瓶を眺めるのもいいかなって思ったんですが…アハハ、すいません…つまらないですよね?…」
「ううん…そんな事ないよ?…私もあの席よく座るよ…お酒の瓶見ながら飲むの…私も好きだから」
「よかった…じゃあ座りましょうか」
「うん!」
木製の椅子に座りお品書きを開き、注文を選びはじめる。
「酒も肴も凄い品揃えで迷っちゃいますねぇ、しかも値段が安いですし」
「そうなの!店長さんの知り合いの酒蔵から直接お酒を仕入れてるから安いんだって!後お肉屋さんや漁師さん、農家にも知り合いがいるからおつまみも安いんだって!」
「へ〜ひふみさん詳しいんですね?」
「何度も来てるから!」
酒が入っているからか、いつの間にかメッセモードのひふみさんになっていた。
「迷ってるなら私のオススメがあるんだけど…それにする?」
「はい、それでお願いします!」
「いらっしゃいひふみちゃん!!あら、男の人と来るなんて珍しいわね?あ、まさか彼氏さん?」
注文が決まった時に丁度よく膨よかな女性の店員さんが、とても嬉しい勘違いをしながらお絞りとお冷を持ってきてくれた。
「か…彼氏!?」
「ち!?…違うよ!?同じ職場で後輩の二葉君だよ!!」
「そうなのかい?…2人ともお似合いだし仲が良かったからてっきり付き合ってるのかと思ったよ、でも二葉君は満更でもないみたいだけど?」
「え?…」
「ひふみさんの彼氏…かぁ」
「二葉君どうかしたの?」
ひふみさんに肩を揺さぶられ我に返る。
「い…いや何でもないですよ!はじめまして、高坂二葉です!」
(言えない…ひふみさんと付き合っていた妄想をしていたなんて…)
「あたしの事は気軽にトモさんって呼んでちょうだい!」
「分かりました!トモさん!」
「アハハ、いいねぇ若い子は元気があって!それでひふみちゃんはいつものやつかい?」
「うん、後二葉君も私と同じやつでお願いします」
「あいよ!ちょっと待っててね〜」
トモさんはお絞りとお冷を置き、片腕を上げ厨房の中に入っていった。
「…」
会社ではあまり見る事が出来ない色々変わる表情や、テンポよく交わされる会話をするひふみさんを見ていると何故か虚しさを感じていた。
「二葉君どうしたの?」
「え?…ど…どうかしましたか!?」
「何かボーッとしてたから…やっぱり私が勝手に決めちゃったのが嫌だった?」
「い…いえ!!違うんです!そんな事ないです!…ただ…」
「ただ?…」
「…トモさんとの仲が凄く良いんだなと思っただけですよ!」
本音を隠しその場しのぎの適当な言葉を紡いだのは、何故あんなふうに感じたのか理解るまで言わない方がいいと咄嗟に思ったからだ。
「長い付き合ではあるね!私がイーグルジャンプに務め始めた時からの行きつけだから、会社の皆も来るんだよ!何だかトモさんが2人目のお母さんって感じがするよ!愚痴とか色の聞いて貰ったからかな?尚更そう感じるんだぁ」
「確かに!肝っ玉母さんって感じがします!」
「あ〜そうだね!その言葉があってるよ!」
「お待ちどうさま〜随分盛り上がってるじゃないか!」
ひふみさんが注文してくれたオススメが出来上がったらしく、大きなおぼんを持ったトモさんが笑顔でカウンターに並べていく。
「この香り…鰭酒ですか?」
「当たり!」
「ひふみちゃんは何時もこればっかり飲むのよ〜」
軽く炙った河豚の鰭と日本酒が入ったちょこと、徳利、魚介類の刺身が盛られた皿等でカウンターが華やかになった。
「すいません〜こっち注文お願いしま〜す」
「あいよ!今行くからちょっと待ってて〜、んじゃゆっくりしてってね」
『ありがとうございます!』
トモさんは片手を上げ、注文を取りに別の席に向かっていった。
「飲もう二葉君!」
「ですね!いただきます!」
鰭酒を少し口に含むと鰭酒独特の風味が口の中全体に広がり、日本酒がゆっくり体に染み込んでいく。
「凄く美味しいです!」
「良かったぁ」
その後肴をつまみつつ色々な話をしていると、ひふみさんが好きなハリネズミの話題になった。
「あ、そう言えば!見てくださいひふみさん!」
ポケットからスマホを取り出し、アルバムからティーカップに入った四葉の写真を表示しひふみさんに見せる。
「これが四葉ちゃんかぁ、ティーカップにはいってる可愛いぃ」
「ああ!やっぱりひふみさんと二葉君だ!」
「八神さんと二次会行かんかったんですかぁ?」
ハリネズミトークをしていると、後ろから聞き覚えのある声で話しかけられた。
「あれ?はじめさんにゆんさん!?どうしてここに?てかゆんさん起きたんですね?」
「そうなんだよ…急に起きたと思ったらまだ飲み足りんからどっかで飲みたい!って言うから仕方なく店を探してたら、ひふみさんと二葉君っぽい人がいたから来てみたんだよ」
「まぁゆんさんは2杯しか飲んでないですもんね…」
「せやからひふみ先輩と二葉君もぉうちらに付き合ってくれへん?」
「俺は別にい構わないですけど?…」
「うん!いいよ!」
誘ってくれたひふみさんに視線を向けるとひふみさんは笑顔で同意し、ゆんさんとはじめさんと一緒に飲むことになった。
「おや?ゆんちゃんにはじめちゃんじないか!」
「トモさん!!お久しぶりです〜」
「こんばんは!確か去年の忘年会いらいやったっけ?…」
大量の食器がのったおぼんを片手で軽々と持ったトモさんが、ゆんさん達に気づきお客を避けながらゆんさんとはじめさんの間に入った。
「人数が増えたから座敷使うかい?」
「確かに4人でカウンター席はキツイですね…どうしますひふみさん?」
「じゃあ使わせて貰うね!」
「んじゃ空いてる所使っていいからね!この食器を片付けたら注文取りに行くから待っててね!」
『はーい!』
「皆さんこんにちは!次回予告のコーナーです!!今回のゲストはこの方!ちょっぴりドジで巨乳なクラス委員長!相川千穂さんです!」
「皆さんこんにちは!相川千穂です…って!!二葉君名前も作品も間違ってるわよ!?」
「あれ?…すいません間違えました、では気を取り直して!今回のゲストは生徒思いの熱血教師!鬼頭紀美子先生です!」
「皆さん!元気ですか!!葵ヶ丘高校1年7組担任の…二葉君!その人でもないわよ!?」
「あれこっちの原稿かな?…今回のゲストは!学園生活部の顧問で何時も笑顔なめぐねぇです!」
「もぅ二葉君、めぐねぇじゃなくて佐倉先生でもありません!!」
「これも違うのか…えっと…あ!これかな?、今回のゲストは頼れる姉!可愛いものが大好きなモカお姉ちゃんです!」
「困った事があったらお姉ちゃんに任せなさい!でもこの状況は私には解決出来ない…私の時だけ二葉君がまともに紹介してくれない…」
「ごめんなさい…ただ残夏さんの原稿通りに進めただけなんです…」
「もういいわよ…次回…休日、見てね…」
「えっと、今回のゲストはイーグルジャンプADの遠山りんさんでした!」