ダメ姉にダメ元で求婚したらなぜかオッケーして貰えた件 作:A i
少し短めの話になっております。
ようやく、学校の中に入ることができました。
長かったあ〜笑
ここからはまた違ったラブコメになっていきそうなので楽しみにしといてください。
感想、評価お願いね?笑
では、どうぞ。
登校初日
ほのかな暖かさをまぶたの裏に感じる。
どうやら朝日が差し込んでいるようだ・・・・。
心地良いまどろみに幾ばくかの名残惜しさを感じる。
だが、すでに半ば意識は覚醒。
もう後戻りはできない。
俺は眠気の残滓を払い落とすように一度きつく目を閉じ、ゆっくりとまぶたを上げていく。
そこに広がる景色は見慣れない天井――などではなく見慣れた十和田家の天井。
白く、所々ほこりのたまった生活感漂う天井だ。
――蛍光灯の上、今度掃除しないとな。
などと所帯じみた考えを抱きつつ、体を起こそうと手をついた。
すると、いつものベッドの感触ではないことに遅まきながら気づく。
「そうか・・・・俺、昨日ソファーで寝てたのか・・・・・。」
革張りの高級感あふれるソファーなどではなく、緑色の布地が張られたこれまた家庭的なソファー。
しかし意外にもふわふわと柔らかな素材が使われているので眠ると結構心地良い。
――まあ、変な体勢で寝てたからか、めちゃくちゃ首が痛いんだけど・・・・。
首回りに軽く手を添え、もみほぐしていると、自分の腹に何かが巻き付いていることに気がつく。
――なんか妙に柔らかいぞ・・・。
まさか・・・と思い俺は視線を下ろすと、そこには・・・。
案の定というかなんというか。
そこには裸体をさらす千里の姿があった。
「はあ・・・・・・。なんで裸なんだよ、まったく・・・・。」
俺は嘆息しつつ小声でぼやく。
しかし、おそらくだが俺の口元には笑みが浮かんでいるだろう。
――なんて幸せそうなんだ・・・・・。
彼女の寝顔はただひたすらに穏やかで、見ているこちらが温かな気持ちになれるそんなたぐいのものだった。
これほど安らかに眠れる人間がこの世にいるのかな・・・。
そんな風に思えるほど彼女は綺麗に眠っている。
「こんなの・・・・反則だよなあ。」
少々上ずった声で小さくつぶやき、彼女のほっぺたをプニプニと人差し指で軽く押す。
すると、千里は口角を少し上げ。
「・・・でへへぇ。しゅんー。」
と、言いながらぎゅーっと俺にしがみついてきた。
俺のみぞおちより少ししたぐらいのところに彼女の胸が押し当たりもにゅんと変形しているのが目に映る。
もぞもぞと少し彼女が俺の太ももの上で動くとその動きに合わせて彼女の胸もつぶれたり、曲がったり、膨らんだりと大忙し。
ヤバい。さっきから俺、ガン見しすぎですね・・・はずい。
あまりにも千里の胸を見てしまってたことを反省して少し視線を上げると、そこにはサラサラの黒い髪の毛からひょっこりと顔を出す、桜色の小さな耳が見えた。
彼女が身じろぎするたびに髪の毛から出たり隠れたりする様がなんとも可愛らしい。
気づいたときには、その小ぶりな彼女の耳たぶを人差し指と親指でサワサワと優しく撫でている。
すると、彼女はこそばゆいのか。
「んぅーふ・・・・いや・・・・えへへ。」
と甘い吐息まじりににやけた。
しばらく彼女のぷにぷにした耳の感触を楽しんでいたのだが、途中からなんだか悪いことをしている気分になってきた。
――寝ている女の子の耳を触るって普通に考えてヤバいよな?
名残惜しくはあったが、一応彼女の耳から手を離す。
手を離して尚、彼女は。
「ふへへぇ・・・。」
となぜかにやけていた。
一体なんの夢を見ているのやら・・・・。
俺はほほえみ混じりに彼女の顔を見ていたのだが、しかしふと壁にかかった時計を見ると時刻は午前七時半。
八時にはここを出ていないと遅刻するため、そろそろ俺は支度を始めなくてはならない。
そして、支度をするには彼女をこの膝枕から下ろさなくてはならないため、必然的に彼女を起こす必要がある。
俺はもう一度彼女の白く滑らかな肌に視線を落とす。
規則的な寝息に合わせてかすかに上下する肩はほっそりとしていてかつしなやかだ。
俺はその綺麗な肩に手を置き、彼女を起こそうと軽く揺すった。
「おーい、千里?朝だから起きてくれー。」
「ん〜。」
そう唸って俺のお腹に顔を押し付ける千里。
起きない彼女。
なかなか手強い。
俺は少し気合いを入れ直し、今度はさっきよりも少し激しく揺する。
「おーい、起きろー。千里。」
「んー・・・・。」
千里はうなりながら、上を向き口をすぼめた格好で仰向けになった。
なんだこれ・・・?
これはなんというか、キスをせがまれてるのか?
見ると、依然、彼女は目を閉じたままだ。
しかし、なんだか口元に悪戯っぽい笑みが浮かんでいる気がする。
俺は頭を抑え、ため息をついた。
「はあ・・・。千里、お前起きてるだろ?」
「あ、ばれた?」
ぱちり、と目を開き舌をぺろっと出す仕草をする千里。
やはり、起きていやがったか、この女は・・・・。
「いつから起きてたんだよ?」
「えーと・・・。舜が耳を触りだしたぐらいかなぁ。」
「おいおいおい!ほぼはじめっからじゃねーか!」
「てへぺろ?」
「じゃねーよ!」
と叫んではみたものの悪いのは俺なのでこれ以上彼女を責めることはできない。
俺が押し黙ると彼女はニヤッと意地悪く笑い。
「ホント、舜はスケベなんだから。」
と少しからかうような調子で言った。
俺は何も言えず、
「悪かったな。」
とぶっきらぼうに言った。
彼女はそんな俺の姿を見て、楽しそうに笑う。
「あはは、舜は本当にわかりやすいなあ。」
「うるせ。」
カアッと顔が熱くなるのを感じる。
パタパタと仰ぐようにして熱くなった顔を冷やしていると、千里は体を起こし俺と正対する形になったのだが。
「おい!前を隠せ!前を!」
そう!彼女は裸。
何もかもが俺の目の前にさらされ、こちらが恥ずかしい。
しかし、彼女は勝ち気に笑い俺の首にシュルリと手を回す。
「お、おい!なにすんむぅー!?」
「ムチューッ!」
千里は動揺する俺の唇にダイソンばりの吸引力で吸い付いて来た。
口の中身を全部持っていかれそうだ。
俺は彼女の頭をぐっと持って引き離す。
「っぷは!死ぬかと思ったあ!」
「ップハ!おいしかったあ!」
顔面蒼白な俺とは対照的にツヤツヤとした顔の千里。
今も、キラキラと目を輝かせて俺に向かって言う。
「いやあ。充電完了です。舜とキスすると疲れも吹き飛ぶよ!」
「お、おう。そうか。」
「えへへ~。」
ここ最近でも最上級にデレまくって、とろけた顔の千里。
俺は少し言葉を詰まらせながら。
「な、なんだよ・・・・。」
と、言う。
すると千里はガバッと俺に抱きついて。
「舜のことやっぱり大好き!」
と俺に頬ずりしながら叫ぶ。
俺はどうにも彼女を怒る気になれず、そのまましばらく彼女の柔らかな感触に身を任せたのだった・・・・。
――やばい!遅刻する!
俺は愛用の自転車『十和田一号』をがんがん漕ぎまくる。
腕時計を見ると八時三十五分を過ぎている。
あのあと千里のほおずりに身を任せたのが大きな失敗だった。
あまりにも彼女のほっぺたの感触が気持ちよすぎて時間を忘れて没頭。
その結果、八時に出なくてはいけないところを八時二十分に俺は家を出た。
もうそこからは自分との戦い。
遮二無二自転車を飛ばし、なんとかここまでやってきた。
自転車置き場から三分は掛かるので、なんとしても三七分には駐輪場に着かなくては・・・・。
校門をくぐり、駐輪場に投げ捨てるように止める。
時刻は三七分を少し過ぎている。
――間に合え!
そこからは廊下を全力ダッシュ。
二年に上がったため、階段を二つ上がり三階にまで上がる。
チャイムが鳴り響き始め、俺が廊下を走っているときに鳴り終わってしまった。
――だが、まだ担任は来ていないはず!いや、来ていないでくれ!
全力で祈りながら二年五組の扉を開いた・・・・。
ガララララ バン!
「セーフ・・・・・?」
クラス全員の視線が突き刺さる。
教卓を見ると、そこには絶望がいた・・・・。
「覚悟はできているか・・・・、十和田?」
「できていません、教官!」
「歯食いしばれいー!」
「できてませ・・・ぶぐほぉおー!!」
担任、飯室かすみ先生の強烈な右ストレートが俺の顔面を打ち抜いたのだった・・・・・。
いかがでしたか?
自分の小説は基本的に主人公がぶっ飛びます笑
結構そういう古典的なのが好きなんですよね笑
次話からは登場人物も増えていくのでよろしくお願いします!
これからも応援してください!
できるだけ、毎日上げようと思います。