神様に転生させられた少女   作:オールワールド

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『世界のカウントダウン』

麗奈とカラミティーは二度目の戦いを繰り広げていた

 

麗奈は苦戦していた

 

カラミティーは接近戦に持ち込み、麗奈に何もさせまいと超高速移動しながら攻撃しているからだ

 

麗奈も戦いの中で強くなっているが劣勢のままだった

 

『魔法も妙な小細工も使わせんぞ!』

 

「ッ!……」

 

カラミティーが持ってる剣は重そうな直剣なのだが、それを素早く正確に麗奈に振るっているのだ

 

だが問題はそこではなく剣に纏っている黒い瘴気である

 

黒い瘴気は禍々しく触れたら致命傷になると錯覚させる程だ

 

 

ホープスターで受け流し逸らしながら隙を探して口を動かして詠唱を行う

 

『させんと言っている!』

 

だがそれすらも阻止され状況的にとても不利になってしまう

 

麗奈も次の手を打つ

 

カラミティーの攻撃を身体を捻って避けたり受け流しながら、シューターを作り出して放った

 

『小賢しい!』

 

弾速が速かったのでカラミティーは避ける事はできず剣で斬った

 

だがそれが誤算だった

 

麗奈のシューターを斬って爆風が起こりカラミティーの視界から麗奈は消えてしまったのだ

 

『フッ!』

 

カラミティーは剣を横に薙ぎ払い風圧で爆風を振り払う

 

爆風を消し去った瞬間に麗奈も見つけたのだが何かが変わっていた

 

「そろそろ決めないと友達が危ないからね」

 

『我を倒すと言うのか?忘れたか負の感情で我は強くなる事を!』

 

「忘れてないわよ!負の感情で強くなるなら、それを逆転させれば良いのよ!」

 

《yes》

 

短剣のホープスターを逆手に構えて、もう片方も複製した短剣を逆手に持つ

 

『負の感情を逆転させるだと!お主はまるで我の能力を書き換えると言ってる様にも聴こえるぞ?』

 

「その通りよ!このまま長期決戦をしてたら、この世界が滅びるのよ!何より私は貴方を救いたい!!」

 

麗奈は両手の短剣に魔力を纏わせ周りには魔力弾を展開させる

 

(この小娘に勝つには何もさせないと思っていた……そうすれば勝つのは難しく無いはずだ!だが我が一瞬の隙を作ったばかりに勝機を与えてしまった……)

 

「……」

 

(でも何故だ?この小娘の外見からしてそんな時を過ごして居ないはず……)

 

カラミティーは星野麗奈と言う存在に困惑していた何故なら負の感情が判る自分が麗奈から負の感情が感じ取れず自分より大きい自分と二度も立ち向かって来て挙句の果てには救いたいと言う始末だ

 

そこらの馬鹿が言って行動してないならバカバカしいと思うのだが、目の前で対峙してる人物は少なからず違うと思うのだ。

 

そう思えない理由は……前回の戦いで計算されたかの様な攻撃…どういう状況でも油断せずに冷静に攻撃を対処…この二つだけでも凄いと思うのだが一番の理由は負の感情が無いことだ

 

 

感情あってこその人間だ…前者はまだ分かる。物凄く冷静な人間そう結論づければ良いだけの話しだ……だが負の感情を感じ取れないのは流石におかしいのだ……なので確信を突くことにした

 

 

『……小娘!お主は過去に何かあったな!』

 

「何かじゃあ分からないよ?」

 

『そうだな……地獄を見たのだろう?そうでないと小娘の強さに説明が……』

 

答えは沈黙だが、さっきまで感じ取れなかった麗奈に変化があった

 

麗奈からカラミティーに徐々に負の感情が伝わり、別の所から伝わってきたのだ

 

そして解った事が一つ……目の前の少女は幻影だと知ったのだ。

 

 

『……こそこそしても構わんが我がこの世界に来た時点でカウントダウンは始まってる事は解ってるであろう?』

 

カラミティーは目の前の幻影を倒し本物を探り始めた

 

『ふむ……適当に放ってみるか』

 

カラミティーはフェイト達が戦ってる方向に斬撃を飛ばした

 

 

 

ただの斬撃を飛ばしたのでは無いのだ……スターライトブレイカーに匹敵するであろう威力で、回避不可能な広範囲攻撃を仕掛けてきたのだ

 

 

カラミティーの思惑通り出てきた麗奈

 

「させない!リフレクト!」

 

透明な壁で出して斬撃を跳ね返そうとする

 

しかし透明な壁にビキビキと壊れそうな音が響く

 

「……魔法じゃない!?」

 

『魔法ではない!負の力を込めて放った斬撃!跳ね返せると思うな!』

 

今からでも緊急回避する事は出来なくも無いが、避けたら建物は崩壊しフェイト達に当たってしまう

 

攻撃を受けたら致命傷では済まないだろう……カラミティーは、その世界に居るだけで自然を奪う事が可能なのだから……一撃の攻撃で生命が亡くなっても不思議では無い。

 

「………仕方無い」

 

銀色の何でも付与できる杖を創り出し、リフレクトを壊れない様にした。

 

カラミティーの攻撃は跳ね返されたのだ

 

『なっ!?』

 

この戦いで特典を使うことを避けてたのだ

 

理由はシンプルだ……対策されたら面倒だからだ

 

この戦いは管理局を通して色んな人が観るだろう

 

麗奈は解った上で戦ってるが、観た人が偶然魔法を悪用しようとしたらどうだろうか?

 

きっかけが『星野麗奈の魔法が悪用できそうだったから』……そんなの聞かされたら笑えないだろう……

 

なので観ても出来ない…もしくは使ってもバレない事をする事をした

 

「さあ行くよ!ホープスター!」

 

《Yes, master》

 

『巫山戯るな!』

 

 

剣を振るって来るカラミティーに対して麗奈はホープスターに『能力の反転』する魔力を付与した

 

麗奈とカラミティーの攻撃が衝突し鍔迫り合い剣戟の音が鳴り響く

 

 

〜なのは視点〜

 

なのはは闇の書の管制人格と戦っていた

 

お互い空で動きながら魔法を放つ

 

「なぜ邪魔をする!」

 

「はやてちゃんを助けたいから!」

 

「主を助ける方法なんて無い…安らかに眠れ!」

 

管制人格は鉄パイプみたいな先端が尖った槍を大量に複製し、大声と共に放った

 

絶対にあるはず!だって麗奈ちゃんが何の理由も無しに魔力蒐集されるなんて信じたくないから!

 

きっと理由がある。

 

なのは言う通り理由はある

 

麗奈がピンチになった時に助け出せるように、はやてと管制人格を救う事で魔力蒐集されたのだ

 

だがこれは麗奈のメリットだ

 

「いつかは眠るよ……でもそれは今じゃない!」

 

「アメジストハートsetup!」

 

放たれた槍は紫色の球体によって阻まれて、

 

なのはのバリアジャケットに変化は見当たらない

 

(あれ?何の変化もない!?調整したから暴走する心配は無いって言ってたのに?)

 

《貴女とは縁があるようですね》

 

《アメジストハート!久しぶり》

 

《麗奈が調整してくれたおかげで貴女の力になれます》

 

《再開して早々で悪いけど貴女の力を教えてくれない?》

 

《貴女にsetupしてる間は『吸収』はもちろんの事、使用者の負担を吸収し変換して魔力に変えます》

 

それを聞いて麗奈の気遣いだと気づいた。

 

麗奈がアメジストハートをなのはに渡したのは理由があった。

 

本来アメジストハートはなのはの物であって、麗奈のデバイスでは無いのだ

 

アメジストハート特有の吸収があるが、麗奈には不要なので必要ないのだ

 

更にはカートリッジシステムを使ってる姿を見て、相性が良いと思えたのだ

 

もちろん普通に返しても良かったが、見えるか見えないかの高性能な発信機を組み込んで渡した

 

結論的に本来の持ち主であり、一番無茶しそうな子が相性が良く最適なのだ。

 

「アクセルシューター!」

 

闇の書の管制人格は麗奈のソレイユシューターを大量展開し、なのはに放つ

 

それに応戦する様に回避しながらアクセルシューターで向かい撃つ

 

「アクセル!」

 

それが合図だったかの様にお互いに高速移動しながら動き出す。

 

プロテクションで攻撃を防ぎつつ魔法を放つ

 

管制人格はソレイユシューターを大量展開し再び放った

 

当然避けるが両足が何かに固定され動かなくなって大量の魔力弾を受ける事になった

 

「うっ………」

 

だが何とかプロテクションを使用して防ぐ

 

数秒の攻撃を防ぐ事に成功したが、体感時間では数分も魔力弾が襲い掛かっていた

 

すぐに今いる位置を離れようとするが、またバインドされる

 

 

「……まさか周囲にバインドがあるの!?」

 

「気づいたか…だが遅い!」

 

「アメジストハート!」

 

なのはは周囲の魔力を吸収してバインドを解いた

 

「何!?」

 

これには管制人格も驚きを隠せない

 

バインドで動きを封じ攻撃をした方が手っ取り早く終わる……そう思ってたのだが、目の前の少女にはバインドでは足止めにはならないのだ

 

 

「はやてちゃん!聴こえる!!」

 

「無駄だ!主はもうすぐ永遠の眠りにつく……貴様も……いやこの世界も永遠の眠りに「させない!」なんだと?」

 

「永遠のなんて無いから……助けたい人がいるから!」

 




銀色の杖:何でも創れることが可能

チートですね分かります……

次回『平和な日常の為に』

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