This work end エルフ課長のさいなん 作:ARice アリス
まだ書きたいことがあったので不定期で続けます
召し上がれ、ボナペティート!
青き火星 ~青色水路・港町ポルト・アクアより~
ボクは昔から身体が弱く、風邪を引き
同級生たちと学校に行くことさえままならなかった
自分に自信の持てない弱虫なボクはイジメを受けていた
そんな僕を見て、両親は地球を離れ
遥か7,528万キロメートルに位置する惑星の、ここはのんびりとした港町
『
『リコ・ポルト・アクア』、豊かな水の港。という意味らしい。そんな場所に移住を決意した
ここは都会とは違い火星の空気はとても良い
ここは特に観光スポットにもなる田舎の星の為、喘息は収まったけれど
周囲の陽気で気軽な雰囲気に中々溶け込めず。
昨日もまた熱を出して寝込んでいたのだが…
その日は一晩寝込んでいたが
今朝、自身の変化に着いて気が付いた
汗で濡れたTシャツが気持ち悪かったのでベッドのフチに座り、起き上がろうとすると
ん?
体形に合ったTシャツを着ていた筈、お腹がすーすーすると思ったらお腹が出てるね。
その押し上げる原因である真下が見えない、この胸元の脂肪の塊のせいで
股間の相棒の感覚もないし、臓器の巡りもいつもと違う気がする……多分……
これはつまり…
余り頼りたくないが…
「かあさーん、ちょっと!」
どうしたのー?と同二階のテラスから洗濯物を干していた母が部屋に入り
「『
「
現代社会において女性、男性の差別的な自己認識はあまり役立たない
その要因となるのが
『 転性 』これが我々現代人には最も重要な社会基盤を左右する
母はいつも通りの満点の太陽の様な笑顔で
「買い物ね!」 と告げた
ボクは母さんに連れられ、水路横の路地道を歩く
基本、この星『
街並みはイタリアという地域の流れを汲んでいるようでゴシック調の派手さは抑えられた街並だ
街中には水路が築かれており、水路のみで渡る事ができると謂う店がある程運河や水路が発展して居り
個人用のボートやゴンドラを利用する人も珍しくは無い
そして、この珍しい景色を見に来る観光客も少なくない
だが、ボクはもう久々の外出にウンザリで
「うだるような暑さだ」
体形的に今までの服は身長的にも小さすぎるので母さんの服を貸してもらったが
「胸元がキツイ…」
耳を引っ張られる
「まったくもう!失礼ねえ…」
「ああ、そう言う意図はないんだけど、ごめんなさい」
そうよ、気を付けてね!失礼にあたるんだから!なんて頬を膨らませてわざとらしく怒る
母さんも『
母さん曰く『あの頃は、高校だったかしら、荒れに荒れてたわね。ふふっ』
と、今では考えられないような内容を、なんて笑いながら話していた
「あら、奥様!」
運河から声が掛けられ振り向いた先には人魚の亜人のマルテッロさん
ピンク色の髪と尾ひれが特徴的なカワイルカの人魚でつい最近50代で転性した方だ
動物的特徴から目が不自由になってしまった
ハンデは在るがイルカ特有の
今も前と同じピザ屋の店長を務めている
「あら~、マルテッロさん大荷物じゃない。手伝いましょうか?」
荷物が大量に積まれた舟を引いているのを見て言いだしたが
156と小柄ながらも母さんはバッファローの亜人でありパワーに技術も合わさり、そのいい例に
マルテッロさんとの初めての出会いでマルテッロさんを狙ったガタイの良いしつこい男性のナンパ相手五人ほどを常人には見えない程の速度で一発でノシていた
「大丈夫よ、殆ど空きボトルとトマト缶ちょっとだから……うん?」
そちらの子は楓くん?と舟を岸に着け、水辺の縁に腰を下ろして、本格的に喋るつもりだな
黒を基調とした緑色と青色の線があしらわれているスポーツ水着を着用していて
自分とは違いキレイな身体のラインが浮き出て自身よりも色っぽいと感じる
これで転性直前に離婚した前妻との間に息子を持っている
「ええ、そうです。今から晴れて楓ちゃんの服を選びに行く予定なんです!」
「お店は決めてあるの?」
「ポルト・イーストの『
ちょ、母さん!そんな高い物を選ぼうとしてたの!
「だったら考え直した方が良いわ、着慣れないからどうしても生地を痛めてしまうし」
「そうね、この子のサイズの調子じゃあ体形も変わりそうだし……オススメとかあります?」
「船着き市場だけど、『ファスタ』っていうチェーン店がお勧めね。ニポンの『ウニグロ』のライバル店よ」
ナチュラルな服で有名な大人気チェーンブランド『ウニグロ』
ボクは…無印のプリントされてないジャージなんかがお気に入りだったな
この間のテレビで店の名前は社長がイシダイの人魚で好物がそれだからとか聞いたが
「でも、この子に入る服あるかしら?」
「う~ん、トップ、アンダー含めると89くらいあるし…」
無論、無駄にデカイ胸の話だ
自分でも…何の亜人かはなんとなく察しが付く…
「この荷物運んだ後30分位時間できるから案内しましょうか?」
「あら、よろしいの?お店は…」
マルッテロさんは腕の側面にひれが付いている小さな手を顔を隠しながらくすくすと綺麗に笑った
「美人処の買い物に付き合うのにに言いも悪いもないわよ…ふふ」
『絶品パスタ・マルゲリータはお任せ!マルテッロのイタリアン!』の従業員出入り口で待っていると
すぐにマルテッロさんが先程の水着から上に白いTシャツを羽織って出てきた
荷運び用のボートではなく自家製の観光用のゴンドラで運んでもらえるそうだ
これはここに来て初めてだな~と何となく考えていた
「お店、忙しくない?」
「息子がね。ポルトっ子なら女性の我が侭聞かんでどうする!…って勢いづいちゃって」
「ノリと勢いがこの街らしいわね…」
変わった人たちだな。と半ば呆れてポカーンと口を開けていた
「もうそろそろ河岸大市場よ」
視界が開けてきた
詰め放題の魚を入れた買い物袋を手足で持つ翼人
三人ほどで店主を取り囲み。蜂蜜を値切り交渉している
器用にエスプレッソとタコスを飲み食いしながら人を避け、立ち泳ぎしている獣人
高速バタ足でエンジンボート並みの速さで物資を輸送する運び屋の獣人
手紙を手渡しで渡す綺麗なさも静止している様に見える羽の郵便配達員の虫人
船のオモチャを指さしながらひれ足で駄々をこねる人魚の子供と引っ張る母親の人魚
そこには様々な人種が集まっていた
ここ、こそが…
『
世界が広がった気がした
分割ですが次回はいつも通り不定期