テイルズオブベルセリア~True Fighter~ 作:ジャスサンド
・先代ロッソとブル、グルジオ様はO-50の戦士
・ツルちゃんとお兄ちゃん二人はO-50の光から力を授かった
・つまり三人はガイさんの後輩といえる
ジャグラーさんまたハブられてらー
PS遅くなりましたが更新遅くなってごめんなさい
「ジャグラー…?」
「らしくない間抜け面だな。今更そんな面で俺を見る必要もないだろうに」
「何故…あなたがこんなところに…」
エレノアの理解の範疇を越えた状況が目の前にあった。
衝撃の余り声が震えているのにも気付いていない。
「こんなところとは随分な言い方だな」
「だって、貴方は…」
「なあ、こいつもしかして」
「業魔ね。あの目、まず間違いないわ」
「ベルベット!」
エレノアが言い出せなかったことをベルベットは躊躇なく口にしてみせた。
それにエレノアは反発の色を見せるが、ジャグラーは一切戸惑いを見せずベルベットに言い返す。
「だから…なんだ?業魔が人間の村にいたら問題だとでも言う気か?…だとすればお前達の中にも俺と似たようのがいると思うがな」
「あんた、何者?エレノアとは知り合いみたいだけど」
まるで自分達の素性を、ベルベットが業魔であることを知っているかのような口振りに警戒心を抱き、ベルベットは目を細めるようにして彼を見る。
「お前に名乗る義理も義務もない…だがまあいい。お仲間の対魔士様に免じて教えてやろう。ジャグラス・ジャグラー、人間だった頃はテンナンバーの一等対魔士そして今ではご覧の通り平和な世の中に災いをもたらす業魔の一人だ」
わざわざ勿体ぶった調子で名乗るジャグラー。
するとそこへナターシャが口を挟む。
「口は悪いですが誤解さらないでください。業魔ですけど悪い業魔ではないんです。彼は私達にとってこの村で暮らす仲間なんです」
「貴方は彼が業魔だと知っているんですか?そもそも貴方とジャグラーの関係は一体?」
「エレノアさんにはきちんと説明した方がいいですよね。いいですよね?ジャグラー」
「構わん。だが一から十まで丁寧に話す必要はない。必要最低限でいい」
「では皆さん、少々長くなりますのでとりあえずお座りください」
全員をソファーに座らせたのを見届けてからナターシャは語った。
ジャグラーとはナターシャがローグレスで道を訊ねたのがきっかけで出会ったこと。
それを機にローグレスで何度か話をするようになり、ナターシャがハリアに戻ってからも文通で交流を続けていたが、二年前のある時を境にジャグラーからの文が途絶えたこと。
そして最近ハリア村近くの浜辺で傷付き倒れていたジャグラーをナターシャが介抱する形でハリアに連れてきたこと
ナターシャは出会いから今に至るまでのあらましをきちんと丁寧に説明してくれた。
「貴方とジャグラーはそんなに前からの付き合いがあったのですね…驚きました。ジャグラーからはそういった話は聞いたことがなかったですしそれに…」
その説明を聞いたエレノアはナターシャからジャグラーへと順に視線を巡らせる。
対魔士としての使命よりも剣の道一筋に生きる孤高の剣士、それが聖寮にいた頃のジャグラーに抱いていた印象であった。
浮わついた遊びも一切せず、任務以外で誰かと一緒にいるところなど見たこともなければ噂ですら聞いたこともない。
そんな彼が異性との交流があったというのはエレノアには驚きでしかなかった。
「それにしても関わりがあったとはいえよく業魔を村に招き入れようなんて思ったな。普通の村じゃそんなことしないだろう。反対とかなかったのか?」
「もちろん最初は反対されました。業魔を村に入れるなんて正気かと、母も村長も私以外の皆がジャグラーを拒んでいました」
「ま、普通そうなるじゃろうな。ましてここは聖主を崇拝する村、そんなことをすれば自分達の信じる聖主様からお怒りの天罰が下るやも知れぬからのう」
「それが今も村にいる…ってことはそいつはもうこの村の一員ってわけね」
「何がきっかけだったんだ?」
おそらくマギルゥを除く全員が最も気にしていたであろう疑問をガイアは投げかけた。
ナターシャもそれを聞かれるのはわかっていたようで、すぐに言葉を紡いだ。
「どうしても傷付いたジャグラーを放っておけなくてどうにか皆に最初は怪我が治るまでという約束で村にいることを許されたんです。けどそんな折近くの海から魚のような見た目の、怪獣って言うんでしょうかそれぐらい大きな生き物が村に近付いてきたんです。その怪獣からジャグラーはまだ傷の癒えていない体で戦って私達を守ってくれて…その事があって以来皆のジャグラーを見る目が変わっていきました。業魔としてではなく人間としての内面を見るようになったんです」
「業魔が人間を、ね」
「もういいだろう。この話は終わりだ」
事の経緯を聞いて誰に話すわけでもなく呟くベルベット。無感情な面持ちを装いながらも声色にはうっすらと本人にも上手く言葉にできないような感情が込もっていた。
それに気付いてかもしくは気付いていないのかジャグラーは話しに幕を下ろすと、体を預けていた壁から離れてエレノアに向き直る。
「聞いての通りだ。さて、対魔士様…どうする?ナターシャはこう言っているがお前も知っての通り俺は業魔だ。俺を村から引き剥がすか?聖寮に引き渡すか?それとも、槍を取って今ここで殺すか?」
「…!」
-槍を取って殺す
恐らく意図せずしてたまたまからかい目的で使われたことばであろうが、ジャグラーのその言葉はエレノアの表情を強張らせ、身体をビクッとさせ震えた声を出させた。
「…いえ、貴方に危害を加えるつもりはありません。」
「感謝します。対魔士様」
まるで良家に仕える家来のようにわざとらしく片手を胸に当てて頭を下げられてエレノアは苦い顔をした。
しかしジャグラーは既に終わったこととみなしたのか、エレノアから目を反らしてナターシャにここに来た本来の用件を話していた。
「ああ、ナターシャ、マヒナの件だが未だに見つかっていない」
「そうですか…まだ見つからないなんて、どこに行ってしまったのでしょうか。何か大変なことに巻き込まれてなければいいのですが」
「またすぐに捜索に出る。だが万一に間に合っなかった時のことを考えておく必要がある…俺に一つ考えがある」
マヒナの安否を気遣うナターシャにそう言うとジャグラーはベルベット達に視線を戻す。
「何かあったのか?」
「今朝方からこの村の巫女が突然姿を眩ませて行方がわからなくなってな。巫女が不在ではこの後の祭りに問題がある」
「問題?」
「お祭りの始まりとしてアメノチ様に感謝を捧げるための祈りがあるのですがその役目は代々巫女が担っているのです」
「ということだ。つまり巫女がいなければせっかくの祭りも台無しというわけだ…そこで一つお前に頼みがある」
「私に?」
ジャグラーに見つめられたエレノアは困惑の表情で彼をじっと見つめ、次の言葉を待った。
「お前に巫女の代わりを引き受けてもらいたくてな」
「わ、私がですか!?無理ですよ!そんなの!」
突然の思わぬ指名にエレノアは困惑し、声を大にして辞退しようとする。
「修道女の経験があると前に言っていただろう。それと似たようなものだ」
「確かに修道院にはいましたけど子どもの時の修道女とも言えないようなほんの少しの間だけですし、それにそもそも私はこの村の人間ではありません。そんな私に巫女なんてとても勤まりませんよ…」
「巫女を勤めるのは聖主様に祈りを捧げるに相応しい清廉な
「そう言われましても…」
ジャグラーだけでなくナターシャにまで懇願され、困り果てたエレノアは助けを求めるように仲間達へと目を泳がせる…が
「いいじゃないか。今夜だけのことだろうし一宿一飯の恩もある。協力してやったらどうだ?」
「うむ、助力を求める下々の声に耳を傾け救いの手を差し伸べるのが対魔士の役目じゃろ?しょくむほーきなど言語道断。こっちのことは儂らに任せて全身全霊をかけて巫女の勤めを果たしてくるがよい」
「他人事だと思って…」
ロクロウとマギルゥ以外の三人も無言で一切口を開かないのを見て、エレノアは自分に完全な味方はいないのだと悟った。
脱力して大きく息を吐くと、折れて協力する意志を見せた。
「わかりました。私でよろしければお手伝いさせて頂きます」
「ありがとうございます!ではさっそく村長さんのところに行きましょう!私と一緒に来てください」
「は、はい」
承諾を得るなりナターシャは足早に宿から出ていく。
エレノアも彼女に連れられるというより引っ張られるようにして外へと消えていった。
「俺も行くとするか」
二人を見送ったジャグラーは壁から離れて扉に手をかける。
そんな彼にロクロウからの声がかかった。
「お前は何をしにいくんだ?」
「本来の巫女探しの続きだ…そうだ、お前達の中から誰かに手伝ってもらおう。人手も足りないことだしな…そこの顔を隠した奴、お前に来てもらおう」
ジャグラーはベルベット達四人の中の一人、ガイアにそう告げる。
ガイアもジャグラーをじっと見つめ、彼のニヤリとニヒルな笑いを浮かべた口から次の言葉が出てくるのを待った。
「構わないだろう?」
「ああ」
「オレ達も手伝った方がいいか?」
「必要ない。言っただろう、
手伝いを申し出たロクロウにジャグラーはにべもなく、そう言うと宿を後にする。そしてガイアもその後を追いかけるように去って行った。
静まった空気が場を包む中ロクロウがポツリとこんなことを呟いた。
「マギルゥ、お前は一緒に行かなくていいのか?」
「はて、どういう意味じゃ?」
「お前業魔でも聖隷でもないんだし、オレ達と違って人手になるだろ」
「そうじゃな、お主の言うとおり儂は業魔でも聖隷でもない。しかしの、そこいらにいるような普通の人間とも違うんじゃよ…なにせ儂は」
「魔女だからでしょ」
「正解じゃ、故に人手には含まれぬということじゃ。お主もやっと儂のことをわかってきたようじゃのう」
「そんなんでいいのか?」
ベルベットにマギルゥが賛辞の言葉を送り、ロクロウはマギルゥのでたらめな理屈に眉を潜める。
アイゼンはそんな三人の会話に耳を立てつつも、ついさっきジャグラーとガイアが出ていった扉を眺めていた。
(ここは…)
ガイアがジャグラーに導かれて足を運んだのは村の端に寂しく佇む小さな小屋の前だった。
ジャグラーは錠前の付いた扉を手にしていた鍵で開けると、中へと入っていきガイアも後に続く。
中に足を踏み込んだ途端ガイアは呆気に取られた。
部屋には生活用品はなく、見受けられるのは鍬や銛のように畑作業や漁に使うものばかり。
(パッと見た感じ物置小屋、だよな。こんなところに何の用が)
「ぼさっとするな。この上だ、さっさとついてこい」
意図がわからず困惑しながらもガイアはジャグラーに従い、梯子を伝って上階へ上がる。
上階は下と比べて狭苦しい空間であったが椅子や机がある分、生活感は格別に上に思えた。
ジャグラーは椅子に腰かけるのを見てガイアも反対側の椅子に座る。
お互い向き合ったまま暫し沈黙の時が二人の間を行き交う。
どう切り出したものかと悩むガイア。すると思いがけずしてジャグラーの方から先に沈黙を破ってきた。
「いつまで黙りを決め込んでいるつもりだ。俺に聞きたいことが山ほどあるはずだろう」
「…ジャグラー-」
「顔を見せろ。人と話す時は顔を見せるのが礼儀というものじゃないのか?」
「…」
「村の連中は準備やら捜索やらで立て込んでいる。ここには誰もこない、無論お前のツレもな」
そう言われてガイアは躊躇いはあったものの、フードを取って素顔を晒す。
「随分な変わり様だな」
「そっちの変わり様の方に比べたら大人しいと思うけど…ほんと、驚いた。生きてたのもそうだけどまさか業魔になってるなんて」
「あいつから何も聞いてないのか」
「あいつ?…エレノアと会ったのか。業魔になってから」
「相変わらずの堅物ぶりで安心した」
(そういえば…あの時)
とそこまで考えてガイアはもう一つ思い出したことがある。
「まさかエレノアの使役聖隷を消したのは…」
「ああ、そういえばそんなこともあったな」
「なんでそんなことを」
「聖寮をぶっ潰すしてアルトリウスを殺すためさ。だが安心しろ、今はその気はもうない…と言っても信じられんだろうがな。顔を見ればわかる」
その言葉が本当に信じられないと表情に表わすガイアに、まぁ当然かとジャグラーはその反応に納得する。
「蛇心流の剣士としてこの世の誰よりも強くなる、それだけを思い俺はこれまで剣の腕を磨き生きてきた。対魔士になってからも業魔になってからもそのことに変わりはなかった…変わったのは精々俺をこんな姿にしたきっかけを作ったあの男をこの手で討つという理由が加わったぐらいだ」
「ただしかしそんな折俺は再会してしまった。戦いで意識を失って初めて目を覚ました時あいつが覗き込むように俺を見ていた。俺は恐れたよ、醜い化け物の姿を見て一体どんな言葉が出てくるか…しかしあいつは俺にこう言った『お怪我の具合はどうですか』だってよ。業魔になった俺にまるで恐怖を抱かず話しかけてきたんだ」
「以来俺はこの村であいつと共に過ごすようになって以来俺の中にちょっとした思いが生まれてきた。最初は傷が治るまでのつもりだった。居心地がよくなったんだ…ここであいつや村の奴らと暮らしていくそんな道も悪くないそう思えるようになった」
こんなジャグラーは初めてだとガイアはそう思わざるにいられなかった。
ジャグラーがここまで自分のことを話すのも、他人の話しを嬉しそうに話すのも、対魔士だった頃には見られなかった姿が今ガイアの前にあった。
「業魔の俺がこんなことを望むのはおかしいか?」
「いいや…おかしくなんてない。大切な人や居場所を守りたいって気持ちはわかる。例え今までの自分と違う姿や存在になってしまったとしても…うん、よくわかるよ」
-だって自分も同じようなものだから
とは言えず、ガイアはジャグラーの言葉に理解を示し耳を傾ける。
「まさか俺が誰かを守りたいなんて言うようになるなんてな。お前やエレノアの思想を笑ってた頃の俺が今の俺を見たなら間違いなく腑抜けと言われるだろうな」
「だろうね。でもいい変化だと思うよ、僕はね」
「気色悪い」
「…そういうところは変わってないんだ」
「お互いにな」
こういう会話も久しぶりだと二人は思う。この時ガイアはグランとして、ジャグラーは人間であった頃の名残りを感じていた。
「それにしてもよく僕だってわかったね。顔見せてないのに」
「教えてもらったのさ。こいつらにな」
「それは…!」
ガイアは血相を変える。ジャグラーが服から取り出したのは赤や青など色んな色の複数のカード。それが賭け事で使うような単なるカードであれば問題はない。しかしジャグラーの手にあるのは単なるカードで済まされる代物ではなかった。
コッヴ、ジャッパ、タッコング、エレキング、バードン…ガイアだけでなく青い巨人が倒した、更にはガイアが知らない怪獣達がカードには描かれていた。
「おっと」
危険な匂いがする。直感的にそう思い取り上げようと手を伸ばすが虚しくも腕で阻まれ、ジャグラーは空いた手でカードを再び服にしまいこむ。
ジャグラーは掴んでいたガイアの腕を放す。
「それを渡してくれ」
「そいつは無理な相談だ。俺には必要な力だ」
「村を守るならそんなものがなくても君の剣の腕ならできる。そんなものに頼らなくたって。」
「そうだ。普通の相手なら俺だってこんな物に頼る程軟弱じゃない。だが未知の脅威の前には未知の力で対抗するより他はない。業魔にしても、怪獣にしても、大切なものを脅かす危険から守るには力はあるにこしたことはない。それが得体の知れない力であろうとむしろ積極的に利用するべきだ…お前も同じはずだ。だから巨人として戦っている2年前のあの時手にした力でずっと」
ジャグラーの言葉にガイアは立ち上がる。
何故そこまで知っているのか、と顔に出ているガイアをジャグラーは余裕綽々の笑みで一笑に伏す。
「どうしてもと言うのなら俺を倒してでも取り上げればいい。だがその結果によっては俺はお前を叩き斬る。お前だけじゃない。お前の家族も故郷もお前の守るもの全てを奪ってやる。当然お前の幼馴染みもな」
そう言ってのけるジャグラーの目は本気で、ガイアは一瞬背筋が凍った。間違いなく有言実行できるだけの実力と意志の強さを知っているだけに
だがジャグラーの言い分もわからなくはなく、迷った末にガイアは引き下がる選択を選んだ
「これだけは教えてくれ。それはどうやって手に入れた?さっき君は力って言ってた。そのカードの怪獣は僕達が倒したはず、力ってどういう」
「倒した、か。だからお前達はダメなんだ。せっかくだから教えてやろう。お前達の行為は謂わばひとまとまりになったでかい埃を撒き散らしているだけに過ぎない。無駄に等しい、まあ俺からすれば楽に力を手に入れられて都合がいいんだが」
「埃?」
「そう埃だ。俺はそれを集め力にした。それがたまたまカードになった」
「なんなんだ、その埃って?」
「教えない」
薄気味の悪い、しかしそれでいて何故か可愛げのある感じの笑いでそうジャグラーは言った。
「ふざけてないで真面目に-」
-カァン、カァン
追及しようとした時遠くから硬い金属を叩いたような音が聞こえてきた
「祭りが始まるようだな」
椅子から立ち上がってジャグラーはガイアの脇を素通りして梯子へと歩き出す。
「幼馴染みの晴れ舞台だぞ。見物しなくていいのか?」
一足先に梯子を降りるジャグラー。渋々ガイアも下まで降りてジャグラーと共に来た道を引き返す。
結局『埃』とやらがなんなのか聞き出せなかった。
どうせまた訊ねてもはぐらかされるだけだろうと踏んだガイアは諦めた。だがどうしてもこれだけは確認しておきたかった
「信じていいんだな?さっきの言葉」
「言っただろう。昔ならともかく今はそんな気はない」
「なら約束してくれ。むやみやたらに命を奪ったり、怪獣の力を使わないって」
「約束?はっ、バカか。誰がそんな子供じみた真似するか」
ガイアに背を向けたまま彼をきつく一蹴するジャグラーだがその直後にポツリとこんなことを呟いた。
「ここの奴らを裏切りはしない」
ジャグラーのその言葉にガイアは驚き、そして安堵した。
正直なところジャグラーに関して不安も心配もある。手にしている力が力だし、業魔の本能が暴走する危険も充分に考えられる。
だが今のジャグラーには彼を支えてくれるかけがえのない大切な人が、共に支え合う仲間がいる。このハリアの村の人達がいる限りジャグラーは邪なことはせず、平穏な人生をここで過ごすことができるのではないだろうか。
もしそれが可能ならば、ジャグラーが心から望んでいるのならそうなって欲しい。
「おい」
そんな考えを巡らせているとジャグラーから声がかかった。
ジャグラーは自身の頭の上を指差しガイアに何かを伝えようとしている。しかしガイアは眉を細めて首を傾げる。
溜め息を落としたジャグラーは距離を縮めガイアの首根っこに手を回すと、乱暴な手つきでフードを頭に被せる。
「ああ…そういうこと」
「自分で気づけ。間抜け」
やっと仕草の意味に気付いたガイアを罵るとジャグラーは歩みを再開する。
その後ろ姿にどうしてか笑いが込み上げたガイアは彼に悟られぬよう静かに口元を綻ばせてからゆっくり歩を進めた。
現時点でジャグラーが持っているカード。作中に登場してないのに名前が挙がってるのは既に倒された怪獣です
光…???・コッヴ
闇…エンマーゴ
火…バードン
水…ジャッパ・エレキング・タッコング・ボクラグ
風…リトラ
土…アントラー・グドン