こんな感じの話ばかりですがご容赦を
直江大和と葉桜清楚は恋人同士である。春の項羽の覚醒をきっかけに模擬戦を通じて付き合うようになった。
模擬戦を終えてから、項羽の人格は少しお休みになっており、最近は清楚の人格が出ていることが多くなっていた。
清楚曰く、平時は清楚、戦闘時は項羽で住み分けることにしたという。
そんなわけで大和は今日も、文学少女の清楚と帰宅の途についていた。
「うーん、どうしようかな……」
二人して九鬼のビルに帰っていると清楚が悩ましげに呟いた。
「ん?どうしたの?」
「あ、うん。実は弁慶ちゃんのことなんだけど」
「弁慶? あいつがどうかしたの?」
どうやら清楚は自身と同じクローンの一人である弁慶のことで悩んでいるらしかった
「実は昨日の夜なんだけど……」
九鬼のビルにて
「おいおい、姉御、もうやめとけよ」
「与一の言うとおり、飲みすぎは体に毒だぞ弁慶」
「うーい、川神水は百薬の長だから大丈夫……ゴクゴクッ」
「あわわ、余計飲んでしまった」
「いつになく荒れてるな姉御」
勢いよく川神水をあおる弁慶に与一が呟く
「弁慶、何かあったのか?」
それを聞いた義経は何かあったのかと尋ねていた。
「別に……まあ、私にも飲みたくなる日もあるよ」
そう言ってさらに川神水を空ける弁慶
「でも、約束した量以上は飲んじゃだめだぞ」
それを見てせめてもとばかりに義経が注意する
「分かってるって、最近学園じゃ控えてるからそんなに飲んでないよ義経」
そう言いつつさらに弁慶は川神水を杯に注いだ
「……そういえば確かに姉御は最近川神水を学園じゃあまり飲まないな」
「言われてみればそうだと義経は気づいた」
以前は朝持って行った川神水のほとんどを飲み干して帰ってきた弁慶も、最近は学園じゃ思い出したように飲むだけで飲む量はかなり減っていた。
「てことは、姉御は単に学園で飲まない代わりに部屋で飲むようになったってことか?」
「な、なるほど一理あると義経は納得する」
「なんだ、分かってみればくだらねえな。俺は部屋に戻るぜ」
そう言って退出しようとした与一の服をを弁慶がガッ!と掴む。
「待て与一、帰る前に果物剥いてつまみ作れ」
「じょ、冗談じゃねえ! そんな命令に俺は屈しねえ!」
と、にぎやかに騒いでいると
「こーら、みんなもう遅いんだから静かにしないと駄目だよ?」
騒ぎを聞きつけて清楚が入ってきた。
「また弁慶ちゃん飲みすぎてるの? 駄目だよ、ほどほどにしないと」
「あ、清楚先輩すいません。 ほら弁慶今日はもうこれまでにしよう」
そう言って義経が川神水を片付けようとする、いつもならそれに弁慶が従い、お開きとなるのだが……
「あ、先輩。 丁度いい、一緒に飲もうよ」
逆に弁慶が清楚を誘う始末だった。
「私は川神水はいいかな、ほらあんまり飲みすぎると明日に響くよ?」
川神水はノンアルコールで場で酔ってるだけなのだが飲みすぎると疑似的に二日酔いのような症状を引き起こしてしまう場合があった。
「いいから、ほら。義経も飲む?」
しかし酔ってるらしい弁慶はそんな清楚の言葉も聞かず清楚と義経の分の川神水を杯に注ぎ始めた。
こうなると弁慶はいう事を聞かないと経験で悟っている二人は適当に相手しつつ、弁慶が寝てしまうのを待つ事にした。
「弁慶、どうして最近学園で川神水を飲まなくなったんだ?」
と、先ほど話題となった弁慶が学園で川神水をあまり飲まなくなった理由について尋ねた。
「んー、別に理由はないけど。最近だらけ部で飲まないからかなぁ」
「だらけ部? それはいったいなんだ?」
「あ、大和君に聞いたから私知ってるよ、第二茶道室で放課後に大和君や宇佐美先生とのんびりしてるんだって?」
「そうなのか? 与一だけでなく弁慶まで世話になって、直江君には感謝しないとな」
「うーん、まあそうだったんだけど最近大和が来てくれなくてさ、川神水の相手はしてくれないし、つまみは食べられないしでね……」
「弁慶、直江君だって忙しい時もあるだろう」
「でも最近清楚先輩に構ってばっかりで私の相手をしてくれないんだよね、こないだもプールで昼寝しようって誘ったのに、断ってどっかに行っちゃうし……」
「弁慶ちゃん……ごめんね?」
そうやって大和が忙しそうに動いている理由を知っている清楚は弁慶に謝った。
「や、まあ先輩を攻めているわけじゃないんだけどさ、恋人優先なのも仕方ないと頭では分かってるんだけど」
そう言って弁慶は杯をあおると義経に抱き着いた。
「そんなわけで義経、こんな私を慰めてよ」
「う、うわあ!?」
ついでに押し倒していた。
「大和が相手してくれないから代わりに義経が相手してよ うりうり~」
「あははは、くっ、くすぐりは駄目だっ…許してっ」
こうして夜は更けて行った
「ってことがあったの」
「確かに最近だらけ部には顔を出してなかったけど、それだけですねるのか……」
「弁慶ちゃん、ああ見えて甘えん坊だから」
「それで、なんで悩んでたの?」
「う、うん、えっと弁慶ちゃんがさみしがってるから大和君にもう少し弁慶ちゃんの相手をするようにお願いしようと思ったんだけど、そしたらその…大和君と過ごす時間が減ってさみしいなって……」
「ツッ!?」
↑大和のハートが射抜かれた音
「清楚は可愛いなぁ」
そう言って大和は清楚の頭を撫でた。
「あう、でも……ちょっと過ごす時間が減るくらいでさみしがるなんて、大和君を拘束しすぎかなって思って……」
そう言って恥ずかしそうにうつむく清楚に対して大和は……
「きゃっ!?」
両腕で清楚を抱え上げるとお姫様抱っこで寮に向かった。
「ちょっと大和君!?」
驚く清楚に
「清楚がかわいすぎるのがいけない!」
大和はそう言って清楚を連れて部屋に戻るとしばらくの間愛し合った。
部屋で睦み合いを終えた二人は、再び九鬼のビルへ帰宅の途についていた。
「もう、いきなりなんだから」
「ごめんごめん、でも清楚が可愛いのが悪い!」
そう言って大和は悪びれなかった。
「もう!」
そんな大和の態度に清楚は頬を膨らませるも、本気で怒っているわけではなさそうだった。
「でもまあ、さびしがらなくても清楚との時間を減らしたりはしないさ、ちゃんとうまく弁慶の相手もするようにするよ」
そう言って大和は清楚と手を繋いだ。
「うん!」
それにこたえるように清楚も握り返した。
そうして二人で仲良く帰っていると……
「おおっ!弟と清楚ちゃーん!」
がばっと大和は後ろから抱き着かれた。
「ね、姉さん?」
「そうだ、お姉ちゃんだぞー」
そう言って百代はさらに大和に絡みつく
「何の用? 俺は今清楚先輩と帰ってる途中なんだけど」
それに大和は表面上落ち着いた様子で対応するが、微妙に頬が緩んでいた。
「むっ」(覇王様半交じり)
「そんなこと言ってホントは嬉しいんだろー、うりうり~」
「ちょっ! 姉さんやめてよ」
そんな大和を見ていた清楚だったが、すっかり自分を忘れて百代と騒いでいるのを見て
「……えいっ!」
他の女にでれでれしていた彼氏を川に突き落とした。
清楚の嫉妬~END