おかげで書こうとしていた話のプロットもすっかり忘れてしまいました。申し訳ないのですが未完成だった書きかけの作品を二つに分割して投稿させていただきます、後編もなるべく近日中に上げる予定ですのでご容赦を願います。
「んはっ、二年邪魔するぞ」
放課後大和が教室でヨンパチ達と話をしていると扉を開けて清楚、項羽が入ってきた。
「ああ、今日は覇王様なんですね、何か御用ですか?」
項羽がやってきたので素早く大和が声をかける、項羽が2-Fにやってくる理由はぶっちゃけて大和以外にありえなかった。
「大和、週末は空いているか?」
「へ?今週末ですか?」
「う、うむ、久しぶりにデートにでも行こうと思うのだがどうだ?」
項羽が顔を赤くしながら聞いてくる。 そんな姿にほっこりとしていた大和だったが、週末の予定を思い出しながら返事をする。
「すいません覇王様、週末にはすでに予定が入ってまして」
「む、そうか。それはキャンセルできんのか?」
「残念ながら、覇王様とのデートは大変魅力的なんですけどこっちは結構前からの約束ですから」
「そ、そうか……」
本当に、心底残念に思いながらも大和ははっきりと断る。
「なにぃ!?葉桜先輩の予定を断ってまで優先するとかどんな用事だよぉ!?」
「デートに誘われただけでも許しがたいのにそれを断るだとぉ!?」
そんな大和にヨンパチとガクトが詰め寄る。
どうやら大和が清楚にデートに誘われたのがかなり気に食わなかったようだ。
「仕方ないだろ? こっちはもう二ヶ月以上前から招待されてるんだからそう簡単にキャンセルはできないさ」
そんな二人に落ち着けとジャスチャーをしながら大和が答える。
「確かに、俺の誘いを断ってまで行くとはどんな用事だ大和?」
しかしそんな二人の言葉を聞いて落ち込んでいた項羽も興味を持ったらしく、訊ねてきた。
「知人の結婚式ですよ、ちょっと手助けしたもので」
それに大和は隠すこともないので素直に答える
「結婚式か……なるほど確かにそれならば仕方あるまい」
「それじゃあ、簡単にキャンセルできないわけだ、納得したよ」
それを聞いて項羽とモロが納得といった表情を見せる、がその理由を聞いてガクトとヨンパチはますますヒートアップした。
「結婚だとおおおおおお!?許せん相手は美人か?年上か!?くそぉ!とっとと勝ち組になりやがって!」
「けっ!結婚とかあほらしい、わざわざ人生の墓場に行くとかご苦労さんとしか言いようがないぜ!」
そんな二人を周囲は呆れた目で見守っていた。
「まったくこの二人は……で、手伝ったって大和なにしたの?」
モロがそんな二人を見て苦笑いしながら訪ねてくる。
「ああ、新郎のほうと知り合いでさ、プロポーズのために新婦が好きっていうネズミ-ランドの会員制レストランを紹介してあげたのさ」
「へぇ、よくそんなところにコネがあったね」
「知人を辿っていけば知り合えない人間なんていないさ、実際今回も紹介してくれたのは知人の友人だしね」
「流石なおっち!よく紹介できたわね」
「相変わらず直江ちゃんは顔が広いですねえ」
それを聞いて近くにいたクラスメイトの小笠原千花と甘粕真与が感嘆のをあげる。大和の相変わらずの顔の広さに感心したようだ。
「確かそこって会員制でなかなか入れないけどここ数年ずっと女の子人気№1のレストランでしょ?」
「千花ちゃんが読んでたそう雑誌に書いてありましたねえ」
どうやら女の子人気のレストランということで食いついたようだ、無論大和もそれを知っていて紹介したのだが
「そ、そうか、ネズミーランドのレストランか……」
と千花たちが盛り上がっていると項羽がそわそわしながらポツリと呟いた。
それを見て項羽の気持ちを察した大和はすぐに誘いをかけた。
「そうだ、覇王様。今日デートのお誘いを断ったお詫びに今度そのレストランにお連れしますね」
「な、なに!?本当か!?」
「ええ、覇王様のお誘いをお断りしたのですからこれくらいは当然ですよ」
「そ、そうか……お前がそこまで言うなら仕方ない、誘いに乗ってやろう」
しかし口とは裏腹に項羽は今にも踊りださんばかりにうきうきとしていた。
「うわー、いいなあ葉桜先輩」
「さりげなく誘うなんて直江ちゃんは大人ですねえ」
そんな二人の反応を見てますますご機嫌になった項羽を見て大和もこれでひとまず落ち着いたと判断したのだが……
「くそおおおおお大和てめえ!人の目の前でさらっとデートの約束取り付けやがって!」
「あああああああああああああああもういい!目障りだ!てめえもとっとと結婚して人生の墓場に行っちまええーーー!!」
そんな項羽と大和のやり取りをみたガクトとヨンパチはますますヒートアップしていた。
「モテない男の嫉妬ほど見苦しいものはないわね」
「あわわ、二人とも落ち着いてください」
「ほら、ガクトにヨンパチ、あんまり騒ぐと周りに迷惑だよ」
それを見てモロや真与がなだめにかかるのを見ながらやれやれと肩をすくめた大和だったが項羽の様子がおかしいのに気付いた。
「覇王様?」
とりあえず声をかけたが項羽は顔を赤くして固まっていて返事をしなかったので肩をたたくと
「ふえ!?い、いやダメだぞ大和!結婚はまだ早い!」
「は?」
顔を赤くしながら全力でなにか拒絶されてしまった。いきなり何を言い出すんだとぽかんと間抜け面をさらしてしまう
「あーこれはたぶんヨンパチが叫んだのが原因だねえ」
言われて大和もヨンパチの発言を思い出す。
(「てめえもとっとと結婚して人生の墓場に行っちまえーーーー!」)
(なるほどだから結婚か……交換日記といい覇王様ってとことん純情だよな。まあそんなところが可愛いんだけど)
とさりげなく惚気ながら大和は項羽をからかうことにした。
「そんな……覇王様、俺では不満ですか?」
年上に絶大な効果があるうるうるっとした目を向けながら悲壮な雰囲気を出して尋ねる。
「いやいや、そんなことはないぞ!?ただまだ早いというか……」
そんな大和のからかいに項羽はあたふたと答えてくれた。
そんあ姿も可愛いとSな大和はほっこりする。
「じゃあ、いつになったら結婚してくれるんですか?」
そんな項羽の反応が見たくて、大和はさらに距離を詰めながら訊ねる。
「あ、いやだからそのもっとお互いを理解してだな」
「結婚してからでも分かり合えます!」
「いやしかし「大丈夫です!」
「だがーーry」
だんだん面白くなってきた大和はぐいぐいと項羽に迫って行った。その結果……
「---というわけで覇王様愛しています 結婚してくれますね?」
「大和……(コクリ)」
顔を真っ赤にしながらも頷いてくれた。そしてその雰囲気ままキスしようとしたところで……
「「「「「「………」」」」」
「「はっ!?」」
自分たちを見つめる周りの視線に気づいた。二人だけの世界にいた大和と項羽はすっかりここが教室だと失念していたのだ。
結果……
「ひゃあああああああ!?」
項羽の叫び声とともに照れ隠しか大和は吹き飛ばされた。
(ああ……そういえば前世の自分の最後を教えてあげた日にそんな声出してたっけ)
薄れゆく意識の中で大和はそんなことを思っていた。