確か前話でひと月とかたわごと言ってた気もしますが・・・嘘です!
というか結果的に嘘になりました!すみません!
さて、謝罪らしきものはここまでにして。
今回の話、半分以上下書きから変更してまして書き下ろしです。
ただし書いたのが前半と後半で九か月以上離れていますが。
なんかもうキャラの癖とか地の文とかもう完全に忘れちゃってて投稿した分読んでも再現できない・・・orz。
なので違和感バリバリだと思いますが書いて解消していくので今は勘弁してください。
―――過去、七年前―――
頭の上に広がるのはもう見慣れるどころか見飽きてしまった白い天井。
シミ、キズ、飛んだ血痕に配水管から漏れた雨漏りの跡まで絵に描けるほど刷り込まれてしまった(実際に描いてみると自分では上出来だったのだが父やペイラー、京也さんに爆笑されてしまった。・・・絵は苦手だ)人工の空の下に俺は今日も来ていた。
「いたっイタタタタタ!くっそ、ちょっとは優しくしろよららみ!」
「あぁ!うっさいガキが。優しくしてもらいたいなら此処に来る回数減らしな。毎週三回は来やがってこのヤロウ。周りの目をごまかすために投薬しなくてもツバつけりゃ治るってのに無駄に薬を出さなきゃならないんだぞ無駄にな。金の痛みを負えないならせめて体の痛みくらい我慢しやがれ」
体に巻かれた包帯を取って薬を塗りたくっているのは
十五のくせにゴッドイーターでなぜか趣味で医務室で看護婦を兼任する性格がクッソ悪いババア―――
ゴスッ!
「イッテエ!てめっなんで殴るんだよ。お前看護婦だろ!」
「バカガキ殴るのは治療の内。あと看護師な、オレはまだ十五だ婦なんてつけんなこのバカガキ」
もう治りかけている三日前の裂き傷に薬を塗り包帯を巻きなおす。
「おら、終わったぞ。これに懲りてもう防壁外に出ようとすんなよ。お前があくまでアラガミのなりそこないみたいなものだから生きてるだけで常人なら即死だったんだぞ。もしまた外に出ようとしたらあのババア達に手当させてやるからな。陰口を目の前でたたかれながら治療されんのはいやだろ?」
「・・・そりゃあ、いやだけど」
ららみはゴッドイーターの中でも再生力が異常に高いからか、或いはバカだからなのか周りに化け物と言われていた俺にも普通に接する数少ない人間だ。
性格と口が悪いが一応信用してる。
「おっと、忘れてた・・・っと」
呆れたようにこっちを見ていたららみが、急にバッグを探りだした。
ちなみにコイツのバッグは一抱え程の医療ボックスだ。
中身の三分の二は当たり前だが医療品。
いくら私物が少ないからってそんな所に一緒に入れないでほしい。
衛生処理はしてるっていっても・・・なんか・・・なあ?
「ほれ、プレゼントだ。深夜ちゃんにあげな」
投げてきたのは親指程のぬいぐるみのキーホルダー。
ドッグタグに使われる頑丈な鎖の先に付いているのは黒髪の少女ぬいぐるみ。
どこかドヤ顔に見えるアホ面はおそらく―――。
「深夜か?」
「当たり。この前、ようやく縫い終えてね」
ニヤリ、といつも通りのニヒルな笑みを浮かべながら答えるららみ。
コイツの趣味は縫い物、正確には無駄にちっちゃい小物を特に好んでいる。
本人曰く患者の縫合で鍛えられたらしいが、看護師は滅多に本格的な治療はできないはずなので夜なべして練習したんだろう。
ガサツに見えて照れ屋で恥ずかしがり屋なのだ。
「んだよ見つめんじゃねえよ、バカガキ。目蓋縫い付けんぞ」
「怖えよ!?んな物騒な事患者にするな!!」
俺の視線が温くなっているのに気が付いたのか、キレながらとんでもないことを言い放ってきた。
照れ隠しで俺の命がヤバイ。
普通の人なら口だけで終わる冗談だがコイツの場合は無視できない。
何故なら以前、自殺志願な神機使いが自殺に失敗して入院した時、どんなに言い聞かせても死のうとするのにぶちギレ、手足を縫い付けて点滴のみで生活させてたからだ。
正確には照れ隠しではないがこいつのヤバさがよくわかる例だ。
あれはマジで怖かった。
あと前に些細なことをからかって腕をやられたこともある。
「つ、次こそは五体満足で来るからな!」
「怪我してねえんなら此処にくんな!じゃな」
いつものやり取りで別れてから周りを見渡すと・・・。
「・・・ん?」
外で待っているはずの深夜が居ない。
「・・・仕方ないな」
探すか。
ラボラトリはペイラーのおっさんが住み着いている研究室や京也さんのアラガミ対策兵器研究室などアナグラ内の大半の研究部門が詰め込められた区域だ。
当然、他のどの区域より研究員が圧倒的に多い。
研究者というやつは研究以外の全分野においてものぐさなやつが殆どで、あまりスペースがないと言うのに大量の資材や廃品などをほったらかしにする。
それがソイツの研究室だけで済んでいるうちは無視できる、だが中には研究室だけでは収まらず廊下に放置するやつがいるのだ。
奴らのお陰でラボラトリは機材設置のための増築改装と相まって混沌とした迷路と化してしまった。
今やエレベーター前に掛けられている建造当時の地図との相似点を探す方が難しい、なんて事態に陥っている。
ゴッドイーターが頻繁に訪れなければならないペイラーの研究室がエレベーターの正面に無ければ抗議文が親父の机に山脈のように積み重ねられていただろう。
話がずれてしまった。
オレが言いたいことはここは迷路その物で、其処ら中にデッドスペースが有って中には住み着いている研究員ですら知らない隙間や空間が存在しているということ。
そういう場所はいついかなる時代においてもちょっと後ろめたい事をする子供たちの住処になるものだ。
深夜は向こう見ずで探検好きな奴だが意外なことに一人ではしたがらない。
その理由は「あたしは仲間とスリル溢れる事をするのが好きなの!」ならしい。
更にこの後に京也さんに謝りにいくのに付き合ってやる約束をしている。
だからアイツ自ら勝手に居なくなる可能性は低い。
なら簡単だ。
自分から動かないのなら誰かに連れて行かれるしかない。
そしてその予想は当たってしまった。
ラボラトリの一角。
最近心臓発作で室長が死んだため空室となっている研究室前に人影が4つ。
壁際に追い詰めた少女を囲むように三人の少年が立っている。
少女は黒髪黒目、背は同年代の女子としては高くフェンリルマークが入った黒Tシャツとカーキの短パンを履いている。
どう見ても男の格好だが間違いなく深夜だ。
そして少年は黒灰色の髪に同じく黒灰色の目そして背は微妙に低い。
顔は何処か残念というか三下と言いたくなるような···。
ま、ぶっちゃけるとモブ顔というやつだろう。
確か役員の一人の息子だった筈だ、名前は覚えてない。
他の二人も名は知らないが見覚えがある。
役員の息子の権力の衣を着て威張り散らし苛める悪質なグループだった筈だ。
つい最近外周区の子供に暴力振るい怪我を負わして京也さんに叱られていた。
そんな奴らに深夜が囲まれている、嫌な予感しかしない。
「···っ、···!」
深夜が連中に声を掛けられている、いや一方的に詰られている?
会話を聞きたいが遠いせいで上手く聞き取れない。
見つからないように物陰に姿を隠しながら聞こえる距離まで近付いてみると···
「どーした化け物。ん?何も言えねえのか?」
ズガンッ!と大き音で気が付く。
深夜も連中もこっちを見ている。
自分の腕の先を見ると殴られ大きく陥没した壁。
どうやら怒りのあまりに一瞬理性がとんでいたようだ。
こんな目立つ事をして誤魔化せないし、するつもりもない。
どうせなら勢いに乗せて終わらせる方がいい。
「おいお前ら、そこで何をしている」
顔を少しだけうつむけ、影ができるようにする。
奴等に見えるのは口元だけ。
その口元も歪んでいるはずだ。
「ッ!?ソ、ソーマじゃねえか。なんだ、御同類でも助けに来たのか?」
声が震えている。
一瞬ビビったようだ、俺の狙いどうりに。
「俺は何をしている、と聞いたんだが」
奴の問いかけを無視して再度、更に凄味を乗せて問う。
「答えはどうした?」
「そ、それは・・・!」
答えに詰まる。
当たり前だ、目の前に鉄板へこませた奴がいて更に怒っているのだ。
俺でもビビる。
ましてややっていたことは後ろめたいこと。
直ぐに答えられる方がおかしい。
「・・・答えられないか、もういい。深夜から離れてくれないか」
自分の腕に視線を動かしながら言う。
手がめたくそ痛い。
最悪骨に罅が入っているかもしれない。
「ヒッ!?わ、分かった。今回は諦めてやる。覚えておけよ!」
「ま、待ってくださいよ茂部さん!?」
喚きながら逃げていくのを残された取り巻きが涙を流しながら追いかけていった。
成功だ。
「大丈夫か?」
壁にもたれ掛かっている深夜に声をかける。
すると・・・
ドンッ
「お?」
深夜が声もなく飛び付いてきた。
「お、おい?」
「……何も言わないで」
俺の胸辺りに顔を埋めて呟いたのが聞こえた。
「……」
何も言わずにそっと抱き締めてやる。
そうしたら俺に体を預け震えだした。
どうしたらいいのか分からないから京也さんがいつもやっているのを真似てみたのだが、どうやら正解だったようだ。
「深夜、大丈夫だ」
女が泣いている時の対処法なんか分からないがこれは言わなければならない気がした。
「俺が守ってやる。あんなバカ共の心無い言葉や、意味のない暴力から守ってやる。だから・・・もう泣かないでくれ」
それから―――
―――現在
目を開けると白い空が視界を占めていた。
シミ、キズ、血痕に水が染み込んだ跡。
前と変わっていないように見えるが数が増えているのが俺には分かる。
「グッ…!」
上半身をベッドから起こすと微かな痛みが全身に走った。
「体が痛むのは2週間動かして無かったからだソーマ坊」
声に目を向けるとららみがパイプイスに腰掛けてこちらを見ていた。
「に…、2週間…だと」
「ああ、お前はずーっと意識不明だったんだ。意識失う前覚えてっか?」
ららみに聞かれ記憶を探る、必要もない。
脳裏に浮かぶのはアラガミに頭を喰い千切られる深夜の―――
「っ深夜は!!ガはッ、ゴホッ」
2週間使っていなかった声帯が急な発声に耐えきれず咳が出るが構わず続ける。
「深夜はどうした!?」
「落ち着きなソーマ坊。まだギリギリの所で生きてるよ」
「…どういう事だ?」
「そのまんまの意味だ。それについては後で説明してやるから待っとけ。それで聞きたいことがあるんだが」
「……何だ?」
今すぐ飛び起きたい衝動を堪えららみの言葉を待つ。
「なあソーマ坊、お前…深夜ちゃんが大事かい?」
「……?ああ」
その質問の意図が読めないが答える。
「命懸けで死線に飛び込むほどに?」
「ああ」
「……それならいいんだ。さて、深夜ちゃんの現状についてだったな」
俺の答えに何故か微笑を浮かべ説明を始める。
どこか居心地が悪かった。
「深夜ちゃんは未だにアラガミの腹の中だ。そのアラガミは現在廃寺付近に潜伏していて、今調度救出作戦を榊先生の部屋でたててるところだよ」
「そうか」
ベッドから出て近くに掛けられていたいつもの服に着替える。
「ソーマ坊」
着替え終わり医務室のドアを開けようとしているとららみが声をかけてきた。
「最初で最後のチャンスだ、気張っていきな!」
その顔に浮かぶのは何時も通りの不敵で不遜な笑顔。
いつかのように背中を押してくれる姉御の顔だった。
「ああ、あのバカの首根っこ引き摺って帰ってくる」
「おう、怪我に気を付けろよ」
ドアを抜け廊下に出る。
さて、アイツを腹から引きずり出したらどう叱ってやろうか。
そんな事を考えながらおっさんの部屋に向けて踏み出した。
昏睡の近状については活動報告にて。
ここ何か月ハーメルン、なろう、ピクシブで色々と読み漁ったからかほんとに地の文が安定しない・・・。
むーん、問題だなあ。
ところでレイジバースト出ちゃったね。
おかげで考えてた2のストーリーを組みなおさなくちゃならんくなった。
もう次話に手を付けてる(いつもは一週間くらい放置してから筆を握る)から次の投稿は一月内に、してみせれるといいねぇ。