前期期末も乗り越え(?)投稿となります。
出来れば今月中にもう一話上げたいのでちゃちゃっと行っちゃいましょう。
あとなんかソーマの言動に違和感を感じるかもしれませんがそれは深夜という幼馴染がいたからとでも思って気にしないでください。
私が一番頭悩ましているところですから・・・。
え?榊博士のセリフがらしくない?
そこはつかんといて・・・。
今回は説明回故に地の文が極短となっております。
たいへん読みづらいですが辛抱してください。
榊博士の研究室は彼のその権威もありラボラトリー内ではかなり広い部類に入るのだが、ソーマが入室するとすし詰め状態だった。
居るのは第一部隊の全員と何故か第二、第三の隊長であるタツミ、そしてソーマにとって懐かしい人がいた。
「羅法のおっさん?何故ここに…?」
「おうソーマや、こんなおっさんでも一応隊長なんだがね……」
ボサっとした黒髪に眠たそうな半眼になった茶のかかった瞳。
リンドウの物に酷似した色あせた青の士官服に獲物の血やら油やらがしみ込んだ灰茶のロングコート。
そして口に咥えるは禁煙三年目なためにハッパの代わりにココアシガレット。
京也に次ぎ十年以上神機使いをやっている大ベテランだ。
その経験は間違いなく現在最高であり神機、特にアサルトに関して操作、教鞭共に彼を超える者は居ないと言われている。
また様々な武勇伝を持つし年季が長いゆえの独特なクセやら逸話やらいろいろあるが、大きな特徴を述べるとすれば家族全員が神機使いだということと…。
「ここにいるのは俺ら護送班もこの作戦に参加するからだよ。詳しくはツバっちゃんにでも聞いてみな」
「羅法大尉、ツバっちゃんと止めていただきたいのですが」
「な~に堅いこと言うない。『私の事をどう読んでくださっても構いません』って言ってただろ?」
「それは昔の話です!」
「かっかっか」
あの鬼教官ツバキを手玉に取れるということ、である。
「ま~それは一先ず置いといて、ツバっちゃん、まずソーマに状況を教えてやりなや」
「……はあっ、分かりました。ソーマ、神無中尉から何か聞いたか?」
「深夜が生きていて救出作戦をたてているとだけ聞いた」
「うむ、その通りだ。ソーマのためにもう一度一から説明する。皆も聞き頭に叩き込め!」
ツバキは部屋の中央に設置しているホワイトボードの前に立ち、指示棒を持つ。
「今回の標的、プリティヴィ・マータは深夜を喰らった後保有するアラガミ誘引能力を使用し小、中型アラガミを支配下に置き大群を率いて廃寺付近に籠城している。敵方の総数は三百、小型を除けど百を超える。地形の問題もあり正面突破は厳しいと判断した。この状況を打破するべくある装置の開発を榊博士に依頼した。榊博士、説明を頼めるでしょうか」
「ああ、任せて欲しい。さて、皆はこの状況を打破するには何が今必要と思うかな?っとこれはさっきも聞いたから飛ばそうか。私はまず親玉の周りに群がる障害を排除すべきだと考えた。そのために今回開発したのはズバリ、アラガミ誘引装置だ。これは元から私が研究していたアラガミ誘引フェロモンのノウハウが応用出来たからね。必要なのはプリティヴィ・マータが持つ誘引能力を超える干渉力だ。そのためにはプリティヴィ・マータの能力の詳細が欲しかったんだけど、これに関してはソーマ君の神機に付着していたプリティヴィ・マータのマントが役に立った。どうやら誘引物質はマントで生成されていたようでね、いいサンプルになったんだ。開発したアラガミ誘引装置は縦横六十センチ程に高さ二メートルの大きさで輸送用小型トラックに乗せて運用することになるね。耐久性は重視していないから大きな衝撃には耐えきれないかもしれないため気を付けてほしい」
「榊博士、ご説明感謝します。今榊博士が説明してくださったアラガミ誘引装置は廃寺の風上に位置するここβ地点で起動、その後第四部隊に護衛されながら離脱し中小アラガミを引っ張っていく。アラガミを放置するのは危険なためθ地点で待機する第二部隊が牽引してきた第四部隊と共に迎え撃ち叩く。第一部隊はアラガミの数が減った廃寺、α地点を襲撃、残党を排除しつつ目標のマータを攻撃し深夜を救出する。なお今回の作戦はあくまで救出作戦だ。深夜の救出に成功次第離脱しろ。作戦説明は以上だ。各自質問等は無いか?」
ツバキは周りを見渡す。
室内は沈黙に満たされている。
それは悪い意味ではない。
気概、必ず助け出すという決意と熱意が生み出すものだった。
「・・・いい面構えだ。特に無いようだな。では明日0600にヘリポート、各自考える限りの武装と覚悟をもって集合せよ!これでミーティングを終了する」
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-
α、β、Θ地点
荒崎深夜救出作戦で決められたポイント。
それぞれαが廃寺全体、βが廃寺の風上に位置する小さな丘、Θが廃寺と極東支部の間にある高原となっている。
ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-
「なあソーマ、少しボクに付き合ってくれるかな?」
「あ?」
ミーティングが終わり榊の研究室から出たソーマにエリックが嫌な意味で取れそうな言葉で話しかけてきた。
「・・・別に構わない。だが出来るなら神機保管室に向かいながらでいいか?少しでも体を馴染ませておきたくてな」
「ああ、それなら歓迎だ。同行しよう。ボクも体を動かしておきたかったんだ。ミーティングからどうも体がうずいてね」
「俺の神機と訓練場は使えるか?」
「あ、ソーマ君。うんバッチシだよ!修理だけじゃなくて強化までしておいたから」
「・・・強化だと?」
「榊博士からソーマ君が持って帰ってきた変異種のプリティヴィ・マータのマントを貰ったから神機の改修に使ったんだ。ほら!」
リッカが見せてきたのはソーマの愛機<イーブルワン>。
バスターの初心者がよく使うノコギリに酷似しているがソーマが今まで狩り、喰らってきたアラガミの力を取り込み、刀身から柄に至るまで全てが黒く染まっている。
獲物の血を滴らせソーマの肩に掛けられるその姿はまさに
「ん?歯が少し赤いか?」
「その通り!マータのマントの細胞を癒着させたら変色したんだよ。今まで色んな素材と組み合わせてきたけどこんな変化見たことないよ。まだ試せてないんだけど同種のオラクル細胞の結合を破壊しやすくなってるはずなんだ。サンプルがもうちょっと有ればよかったんだけどね」
「それはいいな、っし!」
リッカから<イーブルワン>を受け取り一閃。
さらに一度肩にのせてから二、三度振って感覚を慣らしていく。
「・・・十分だ、相変わらずいい腕をしてるな」
「えへへっ、そりゃどうも」
「次は体を動かして確かめたい。訓練場を頼めるか?」
「仮想敵はプリティヴィ・マータでいい?」
「ちょっと済まないリッカ君。ボクの神機も渡してくれないかな?ソーマと一緒に動きたいからね。チームワークの確認をしたいんだ」
「りょーかい。エリックの神機は右奥から三番目だよ。二人とも訓練室の中で待ってて」
「ソーマ」
「・・・ん?」
「君にとって深夜君はどんな存在なんだい?」
「・・・どんな存在、だと?」
プリティヴィ・マータの噛みつきががソーマ目掛けて飛ぶ。
それを手堅くガードしカウンターに顔に一発、マータが身をのけ反らせ退散する。
「ああ、友人?戦友?好敵手?幼馴染?それとも・・・思い人?」
「・・・・・・」
プリティヴィ・マータの爪がソーマの目の前を通り過ぎる。
その間合いと軌道を完全に見切っていたソーマは一歩だけ下がり<イーブルワン>既に構えていた。
腕を振れば当然隙ができる。
あとはそこに全力を叩き込むだけだ。
「グオオオオオオオ」
「深夜君を助けようとするその感情は本当に友情や家族愛なのかい?恋愛感情は含まれていないと?」
「・・・さあな。俺にもよく分からない」
「そうかい」
怒りを露わにしたマータが手を叩き付ける。
当然ソーマは避けるがそれくらいはマータにも予想がつく。
故にそのままソーマに追撃しようとして、顔が爆発しマータの気がそれる。
絶妙のタイミングで入ったそれはエリックの援護射撃だ。
「・・・だが一つ言えることがある」
「ほう、それは何だい?」
「それは――――――」
一瞬、自分を叩きのめしたソーマの事を忘れエリックに注意が向き―――
「深夜は何が何でも助けたい相手だということだ」
―――オラクルエネルギーを纏った刃、チャージクラッシュがエリックの方に顔が向きがら空きになった首に吸い込まれるかのように命中し、
―――斬―――
マータの首が、宙を舞う。
「・・・ま、今のところはその答えで満足しておこうか」
ところでエリックの言葉遣いを意識して変えてみてるんですけどどうですかね?
なんかそれっぽくなってたらいいんですが・・・。
サンプルが少なくてホント困るわ。
あ、あとふと気が付いたんですけど私ってオリキャラの容姿説明おざなりになってませんでした?
というかなってますよね。
時間があったら文の手直しと共にやっておきますので期待しないで待っててください。
要請があればキャラ説の所に追加するかも。